八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百九話 観覧車その五
「そんな話をしていたからな」
「ああ、あそこですね」
恐竜と聞いて僕もそこが何処かわかった、子供達も多く来る場所なのでそれで子供に人気のある恐竜のコーナーも設けたのだろうか。
「恐竜ですね」
「二人共恐竜好きだからな」
「そういえばアメリカも中国も」
両国共だ、太平洋の東西で。
「恐竜の化石がよく出ていますね」
「そうだな、だからだ」
「それで、ですか」
「そのことから恐竜が好きらしい」
二人共、というのだ。
「雷竜を見るとか言っていた」
「ブロントサウルスですか」
雷竜と聞いてこの恐竜を思い出した、全長二十五メートル程の非常に大きな恐竜だ。ただ草食性で大人しかったらしい。
「雷竜っていいますと」
「いや、雷竜といっても多くてだ」
「他の雷竜もですか」
「観たいのかも知れない」
あの二人はというのだ。
「そうかも知れない」
「そうですか」
「うむ、尚私は雷竜はブラキオサウルスが好きだ」
「あのやたら重かったっていう」
「あの恐竜が好きだ」
そうだというのだ。
「実はな」
「そうですか」
「あくまで私の好みだ」
こう断りもしてきた。
「それはな」
「ブラキオサウルスですか」
「格好いいからだ」
そう思われるからというのだ。
「好きだ」
「そうですか」
「明日か今日時間があれば行くか」
「あっ、いいわね」
井上さんの言葉を聞いてだ、ニキータさんも明るく乗った。
「それじゃあね」
「うむ、ではな」
「明日か観覧車の後で時間があれば」
「恐竜のコーナーに行こう」
「そうしようね」
二人で話していた、僕と共に観覧車の方に向かいながら。
「次に行く場所が決まった」
「僕達もだよ」
「恐竜だね」
僕はその恐竜達についてさらに思って言った。
「一度でいいから見たいね」
「いるんじゃないの?」
ニキータさんは僕にあっさりとした調子で言ってきた。
「まだ」
「いるかな」
「結構見たって話があるじゃない」
「ネッシーとか?」
「そうそう、日本にもあるんでしょ」
「まあそう言われたらね」
実際に日本にもあるのでこうニキータさんに答えた。
「あるよ」
「そうでしょ」
「クッシーとかイッシーとかね」
クッシーは北海道の湖にいてイッシーは九州の湖にそれぞれいる、具体的な場所は名前に出ている。
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