八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百八話 プールサイドからその十一
「美味しいから」
「それじゃあね」
「楽しんでいいのね」
「うん、それとお酒は」
「ワインよ」
「そちらにするわ」
微笑んでだ、二人共そのお酒だと話してくれた。
「赤のね」
「チーズだから」
「そうそう、ワインといえばチーズだけれど」
二人のコメントを受けてだ、僕も言った。
「赤の方が合うんだよね」
「白よりもね」
「そちらの方が合うわね」
「ロゼとかね」
赤と白の中間のこのワインもだ。
「合うんだよね」
「基本的にね」
「そうよね」
「しかもパンやソーセージだから」
フォンデュの中に入れて食べるものはだ、あとハムやベーコンもある。入れる食材は実は細かく決まってはいない。
「余計にいいんだよね」
「赤ワインの方がね」
「チーズには合うわね」
「だからそれでいこうね」
僕も二人に笑顔で言った。
「お酒は」
「ええ、それじゃあ」
「今からね」
「ワインも飲んで」
「フォンデュを食べましょう」
「そうしようね、ただ二人共後でお風呂入るとか言ってなかった?」
僕は二人に午前中の会話のことを思い出して述べた。
「そういえば」
「ああ、それはね」
「そのつもりよ」
「ここのスーパー銭湯もいいっていうから」
「だからね」
「お昼を食べたら」
「それからね」
「だったらお酒が抜けるまでは」
僕はここでも二人に忠告した、プールの時と同じく。
「あまりね」
「湯舟の中にはなのね」
「入らない方がいいのね」
「お湯はいいけれど結構お酒が抜けてからじゃないと」
僕はさらに話した。
「水風呂とかサウナはね」
「危険よね」
「それもかなり」
「うん、本当に危ないから」
それでとだ、僕は話した。
「気をつけてね」
「お酒を飲んだらお水には気をつけろ」
「そういうことね」
「そうだよ、飲んですぐはね」
最低限の分だけお酒が抜けるまではだ。
「入らない方がいいよ」
「それは私達もわかってるから」
「気をつけるわ」
「まあ飲んでもね」
「今も」
鍋がここで運ばれてきた、そしてチーズと食材も。
鍋にチーズが入れられるとあっという間に溶けた、実はチーズは熱するとすぐに溶けてこちらもまた絶妙の美味しさになるのだ。
そのチーズの溶けていくのを見つつだ、二人は僕にさらに話してくれた。
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