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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七話 朝御飯の後でその十五

「そういうことだね」
「プールサイドでソフトを食べると」
「物凄く美味しいから」
「何か妙にね」
「病みつきになるわ」
「ああ、それわかるよ」
 実は僕もソフトを食べようかなとも思った、結局アイスそれも抹茶アイスにしたけれど心の中で迷ったことも事実だ。
「暑くて開放的な場所で食べるソフトってね」
「美味しいよね」
「普通に食べるよりも」
「そうなんだよね」 
 このことは否定出来なかったするつもりもなかった。
「アイスもいいけれど」
「どっちがいいかっていうと」
「難しいけれど」
「ソフトはね」
「こうしたところで食べると特に美味しいわ」
「そうだね、まあこうしたところでソフト食べてまずいとか作り直せとか言う人は」
 まずいないと思うし言ったら無粋だと思う、そうした無粋なことをする様な人は。
「着物しか着ない陶芸家とその息子のジャーナリスト位かな」
「あの漫画の主人公」
「その父親ね」
「そうだよ、息子が主役だけれど」
 一応だ。
「けれどね」
「どっちもどっちね」
「父親も息子も」
「そう言うのね」
「結局のところはって」
「何かね」
 本当にだ、あの漫画は。
「変に市販のものとか大企業が作るものとかインスタント食品とかね」
「冷凍商品もね」
「日本でよく作っているハウス栽培のお野菜とかも」
「異常に嫌ってるんだよ」
 本当に異常な位だ、電子レンジとかケンタッキーフライドチキンとかドライビールとかまで叩いていたことも覚えている。
「何か自然食ばかりで」
「自然食っていっても」 
 テレサさんが言うには。
「美味しくない、栄養が悪いと」
「意味がないよね」
「そう思うけれど」
「あと商品にならないと」 
 ついでに言うと沢山作られないとだ。
「意味がないんだよね」
「そうよね」
「普通にね」
「うん、そうだよ」 
 こう二人に話した。
「しかもあの漫画の親子どっちもお店で食べて」
「文句言い回るわね」
「お店の中で」
「口に合わないなら仕方ないよ」
 それはもうどうしようもない。
「けれどお店の中で文句言い回るのは」
「最低のお客さんね」
 テレサさんははっきりと言った。
「絶対にお店に来て欲しくないタイプよ」
「営業妨害だからね」
「そう、だから」
「僕もそう思うよ、ジャーナリストだの政治家とか警察に影響があって」
 つまり権力者だ、考えてみれば父親も息子も権力者だ。そしてその権力を変な風に濫用しているとしか見えない。 
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