転生とらぶる
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ガンダムW
1655話
ハワードの為にシャトルを出す事が決まり、早速手配をしたものの……当然ながらすぐにシャトルを用意出来る訳ではない。
いや、ハワード1人だけならそんなに問題もなかったんだろうが、今回の場合はハワード以外の連中も連れてくる必要がある。
そもそも、ピースミリオンはかなり自動化されて少人数で運用出来るとしても、シャドウミラーのメンバーだけで運用出来る筈もない。
……それこそバッタとか量産型Wとかがいれば、結構いい感じになりそうなんだけどな。
ともあれ、そんな真似が出来ない以上、人は必要だった。
まさか、連合軍の軍人を使うわけにもいかないし。
いや、どうしても無理であればそれも手だろうが……出来ればシャドウミラーとして活動する以上、ピースミリオンは連合軍以外の軍人で動かしたい。
そんな訳で、現在はハワードとその仲間達を……そして必要な機材を運び込む為の準備をするべく、ハワード達も荷物を纏めて、それを運ぶシャトルも準備中という有様だった。
そんな状況の中、俺は食堂でサリィと食事をしていたのだが……サリィの口から予想外の言葉が発せられた。……いや、予想外という程でもないか。
どちらかと言えば、予想は出来ていた内容といった方が正しい。
そんな中、俺はサリィと話していた。
「……OZが?」
「はい。昨日から動きを活発化させ始めたようです。このD-120コロニーにはちょっかいを出したりはしていないようですが、それ以外の場所……それこそOZの勢力圏内ではそれなりに動きを見せている様子です」
「そうか。もう少し持つと思ったんだが」
正確には、もう少し持って欲しかったというのは正しい。
ハワードがまだ地球におり、当然のようにシェンロンガンダムとデスサイズの改修作業も終わっていない。
ましてや、ピースミリオンもまだ手元にはないのだ。
出来ればもう暫くの間は膠着状態でいて欲しかったのだが……まぁ、全てが俺の思い通りに動く訳もないんだから、この展開は別におかしくはないのか。
「それで? 連合軍から俺達への要求は?」
「いえ、まだ今のところは。ただ、何かあった場合にはすぐに戦闘に出られるようにしておいて欲しいとの事です」
「なるほど。まぁ、話は分かった。何かあったらすぐに出られるようにはしておく」
出来ればもう少し……ウイングゼロが出来るまでは大人しくしていてくれよ。
今までが膠着状態だっただけに、もし何か動きが出れば今度は一気に事態が動いてしまう。
そうなる前にこっちも何とか手を打っておきたい。
あー……こういう時にある程度人の注目を集めるだけの戦力があれば、こっちも色々と楽なんだけどな。
それこそ、バルジがいきなり消滅した事により、宇宙には大きな混乱がもたらされ、同時にそれが原因となって一種の膠着状態となった。
であれば、また何か……そんな未知の現象というか、未知の恐怖が起きたとしたら?
さすがにコロニーとかを消滅させるような真似は出来ないが、その恐怖が未知の……それこそ、このW世界の人間の目から見ても驚くべき内容であれば、話は別となる。
そして俺の手元にはそれを行えるだけの戦力がある訳で……動くか。
ただし、この動きはあくまでも未知の存在という事にする必要がある。
少なくても、シャドウミラーが関与しているという事は、絶対に知られてはいけない。
ゲートが正常に動作しており、ホワイトスターから好きに援軍を呼べるのであれば、それこそこっちの動きをいつ見られても良かったんだろうが、それが出来ない以上、こちらとしても無理は出来ない。
「アクセル代表? どうしました?」
「いや、何でもない。取りあえず連合軍からの要望は分かった。何かあったらすぐに出撃出来るように準備はしておくから、心配はいらないと伝えておいてくれ」
「はぁ、分かりました」
そう頷き……多少納得出来ない表情を浮かべつつ、サリィは去っていく。
それを見送りながら、俺は次に何をするべきかを考える。
まず、騒動を起こして未知の存在を見せつける。これは絶対だ。
そして俺の手元にはそれをやるのに十分な存在がある。
サラマンダー、ミロンガ改……そしてニーズヘッグ。
まぁ、ニーズヘッグは正真正銘俺の切り札である以上、こんな場所で使う訳にもいかない。
だとすれば、今回使えるのはサラマンダーがミロンガ改のみになるのだが……さて、どっちを使う?
普通に考えればミロンガ改の方がいいか?
だが、ミロンガ改はそれこそ傍から見れば人型MSにしか見えない。
勿論その性能はこのW世界のMSとは比べものにならない程に高いが、逆に言えばそれだけだ。
もしミロンガ改を使っても、それこそ余程の事をしなければまた未知の勢力が現れたという事になる。
……ただ、サラマンダーもな。
それこそバトロイドになってしまえばMSと大差ないし、ファイターだとウイングガンダムのバード形態とそう変わらない。
だとすれば、ガウォークか?
まぁ、確かに戦闘機に手足が生えているガウォークは、普通に考えてこのW世界では未知の存在と言ってもいいだろう。
だが、寧ろ色物と思われかねないような気も……いや、それでもやっぱり少しでも未知の戦力と思わせた方がいいか。
よし、今回使うのはサラマンダーにしよう。
移動で使う事が多かったサラマンダーだが、シャドウミラーの機体の中でもかなり高性能な機体だ。
である以上、このW世界のMSとは比べものにならないだろう。
そう判断すると、今回の件を相談するべく凛と綾子の2人を探す事にする。
俺の能力を知っているのは、当然あの2人だけだ。
シャドウミラーとしての活動ではあるが、今回の件を話すのであれば、やはり凛と綾子だけだろう。
いつか、他のメンバーにも俺の能力を話す事が出来ればいいんだけどな。
「……なるほど。話は分かったわ。シルビアからもOZが動き出したという話は聞いてるし、アクセルの狙いは分かるけど……大丈夫なの?」
心配そうに尋ねてくる凛に、俺は頷きを返す。
「忘れてるかもしれないけど、そもそも俺は混沌精霊だ。この世界の人間がどんな兵器を使ったところで、どうにもならないよ」
「そう言えばそうだったわね。……寧ろ、MSとかよりもそっち関係を表に出した方が、状況を混乱させるという意味だといんじゃない?」
「あー、なるほど。凛の言いたい事も分かる。MSみたいな機体が出て来てもそんなに驚きはないだろうけど、魔法とかそっち系の技術が出てくれば、さすがに驚くんじゃないか?」
凛の言葉に綾子が同意するように告げる。
魔法か。それはそれでありかもしれないけど……
「そもそも、魔法を大っぴらに見せるのは凛的にいいのか?」
「別にこの世界では神秘が秘匿されたりはしてないんでしょ? 元々魔術の類がないからでしょうけど。それに、アクセルが堂々と表立って魔法を使うのなら、私も反対よ? けど、今回はあくまでもアクセルだと分からない、正体不明の存在として動くんでしょう? なら、多少その辺りの事を見せてもいいと思うわよ? ……ただし、アクセルだと分からなければという条件付きだけど」
まさか凛の口から魔法とかを人前で堂々と使ってもいいという言葉が出てくるとは思わなかった。
だが、考えて見ればその通りではあるんだよな。
俺だと正体が分からなければ、魔法を堂々と使っても問題はない……ように思える。
いや、考えてみれば別に魔法でなくてもいいのか?
バルジの件で以前のように大混乱になったのなら、それこそバルジをどこかの宙域に現して見せつけ、そこに意識が戻ってきたところで再び空間倉庫に収納……という手段だってある。勿論そんな真似をした場合、戦争云々じゃないくらいにパニックになる可能性もあるが。
そもそも、バルジ消失の謎はまだ誰も分かっていない。
つまり、コロニーがバルジの二の舞になる可能性は誰も否定出来ないのだ。
……勿論バルジを奪った俺がやらなければそんな事は起きないのだが、それをこの世界に人間が知ってる筈もない。
「とにかく、どんな手段を使うのかの選択肢が色々とあるのは、こっちとしても嬉しい。……ともかく、今はこっちの戦力を整える為にもOZを含めてバートン財団にももう暫くは膠着状態でいて欲しい。それはいいよな?」
「そうね。忙しくなれば書類仕事も多くなるし」
少しだけ拗ねたように、凛が俺を見てくる。
「そう言われてもな。ヒルデが来て、書類仕事は大分楽になったんだろ?」
「それはそうだけど、だからってもう少し私を労ってくれてもいいと思わない?」
「……分かったよ、何をして欲しい?」
「デート。それも日帰りじゃない奴」
それが何を意味しているのかは、明らかだ。
だが、凛とのデートは俺にとっても嬉しい事であり、何かの埋め合わせじゃなくてもいつでもOKなんだけどな。
「ちょっと待った。凛、お前だけずるいぞ。あたしだってアクセルとゆっくりデートはしたいんだからな」
「何よ、綾子は模擬戦をやってるんでしょ?」
「……模擬戦をデートと一緒にするなよ」
凛の口から出たまさかの言葉に、思わずといった様子で綾子が呟く。
だが、凛は半ば本気でそう言ったのだろう。綾子にジト目を向けていた。
「アクセルと一緒に行動出来てるんだから、十分だと思うけど? 私は1人寂しく書類仕事をしてるのに。……まぁ、最近はヒルデが来たけど」
「だからって……」
「はいはい、そこまでにしてくれ。俺とのデートでよければ、いつでも付き合う。凛とデートした後は綾子とデートするのも歓迎だし、3人でデートしても構わないから」
「約束よ?」
「約束だからな」
何故かこんな時に限って息の合う2人に溜息を吐く。
「分かった。このコロニーでもいいし、それこそ地球に戻ってからでもいい。幾らでも付き合うから」
まぁ、その場合夜になったら向こうがギブアップするのは間違いないんだが。
そもそも、最近の俺もかなり抑えているし。
……普通に考えて、毎晩10人以上を満足させ、それどころか体力の限界まで責め続けていたのが、2人を……それも毎日相手に出来ないとなると、若干欲求不満気味になるのは仕方がないんだよな。
ともあれ、その辺りは後でしっかり2人と話すとして……今回の考えをしっかりと相談する事が出来て良かったな。
未知の勢力の活動以外にも、魔法やバルジといった方法がある事に気が付けたのだから。
ただ、魔法は個人単位では非常に派手で見栄えがいいけど、宇宙規模での戦いとなるとちょっと派手さが足りない。
だとすれば、魔法は奥の手か?
炎獣を使えばかなり派手になるような気がしないでもないが……それはそれで、色々と面倒になりそうなのは間違いない。
いや、いっそ全部合わせるか?
いきなりバルジが姿を現し、それを守るように炎獣が周囲を飛び回る。
更にサラマンダーも周囲を飛び回っていれば……ああ、でもバルジがあると分かればOZの方で何か手を出してくる可能性は十分にあるな。
そもそもバルジはOZの本拠地だったんだから、もしかしたら遠距離からの通信で何らかの操作が出来る可能性も……いや、サラマンダーにはNジャマーⅡがある。
元々通信を阻害する効果のあったNジャマーだが、それを更に通信の阻害に効果を特化させたNジャマーⅡであれば、遠距離からの操作なんて真似は出来なくなる。
そうすれば、突然姿を現したバルジの異常性を更に際立たせる事になるし、未知の勢力という事で、シャドウミラーが……本物のシャドウミラーが来た時に、受け入れる土壌ともなる、か?
まぁ、敵対的な反応をされれば、こっちも敵対的な反応をするんだから妙なちょっかいを出して来た勢力も被害を受け、結果としてホワイトスターの方のシャドウミラーが来た時に過剰な反応をしないとも限らないんだが。
当初想定していたよりもかなり派手な事になりそうではあるが、その間にハワード、ピースミリオン、デスサイズヘル、アルトロンガンダム、ウイングゼロといった件は全て解決してくれるのであれば、万々歳だ。
最大の難点としては、バッタやメギロート、量産型Wのような存在がいないから、俺が全てをやらなければいけない事か。
俺がD-120コロニーから消えているのも、1日2日程度であればまだしも、何日、何週間も続けてとなるとさすがに怪しまれる。
つまり、ある程度姿を見せたら隠れる必要がある訳だ。
一応やれば出来るだろうが……まぁ、その辺りはいつまでもずっと出しておかなければならないって訳じゃないし、一度やったらある程度日数を開ければ大丈夫か。
「凛、綾子。俺は数日くらいここを留守にするけど、上手く誤魔化しておいてくれ」
「はいはい、そのくらいなら何とかなるから、頑張ってきて頂戴。どんな風に驚かせてくれるか、楽しみにしてるから」
凛は笑みを浮かべながら、そう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1327
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