夢幻水滸伝
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第二話 世界の仕組みその十三
「持ってる武器は棍棒とかだけや」
「簡単な武器だけか」
「その辺りにある岩放り投げたりな」
「あんまり文明的な連中やなさそうやな」
「実際そや、着てる服も粗末でな」
「野蛮か」
「少なくとも文明的やない」
この世界に出て来る巨人達はというのだ。
「あと身体はでかくて馬鹿力やけど魔法とかは全然使わんし小回りも利かんし」
「頭もやな」
「よくない」
「よあある巨人か」
「そう思ってええわ、とにかくな」
「その巨人連中にはか」
「いつも注意せなあかん」
神出鬼没の彼等にはというのだ。
「そもそも何で出て来るかまださっぱりわかってないけどな」
「何かあるのは間違いないやろ」
「それは皆思うてるけどどうしてかはわかってない」
「全然か」
「そや、残念ながらな」
「そこ突き止めたいな」
「僕もそう思ってる、それで巨人やモンスターと戦いつつや」
そうしながらとだ、芥川は中里にさらに話した。
「日本を一つにするで」
「他の勢力と戦ってやな」
「ああ、そして敵は降すんであって」
「滅ぼすんやないんやな」
「星の連中を全員揃えなあかん」
「そうせなこの世界を救うことは出来んからやな」
「そや、それに自分そうした戦争したいか?」
相手を徹底的に滅ぼす様な戦争、それをというのだ。
「とことんやる」
「いや、それはな」
そう言われるとだ、中里にしてもだった。
深く考える顔になりだ、こう答えた。
「ええわ」
「そやろ、そうした戦争をしてもな」
「徹底的に滅ぼすとなるとこっちもそこまでの力使わなあかん」
「犠牲も出るな」
「戦力は消耗するし時間もかかってな」
「戦場になる土地とかボロボロになるな」
中里はこうしたことにも気付いた。
「激しい戦争になって」
「そや、町とかな」
「後の復興も大変やな」
「相手の勢力の力も戦力にならん」
「ええことはないか」
「そやから相手を取り込む方がずっとええ」
「実際にそやな」
中里も頷いて答えた。
「後味もええし」
「土地や町をボロボロにしてそこの人達に犠牲出してもな」
「後の内政大変やし」
「そこの人達の恨みも買ってるわ」
「ええことはないか」
「そやから勝ったらや」
敵にそうなったらというのだ。
「交渉になるわ」
「後はか」
「こっちに引き込むんや、あと内政の話したやろ」
「ああ、今な」
「国を富ますのは何ていうても最優先や」
「治安とかもやな」
「敵の領地も然りや」
もっと言えば敵の領地だった場所もだ。
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