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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百五話 夜になってその八

「皆もそれぞれ楽しんでいるでござるな」
「皆どうしてるかな」
「誰もお部屋には残っていないでござるよ」
「あっ、そうなんだ」
「飲んだり食べたりしに行ったでござる」
「それじゃあ会うかもね」
「そうでござるな」
 僕に微笑んで話してくれた。
「そうしたら一緒に楽しむでござる」
「その娘達ともね」
「畑中さんもかしら」
 チェチーリアさんはこの人のことを話した。
「今は」
「はい、あの人も楽しみにしていますから」
「それじゃあ」
「多分まずはお風呂に入られて」
 それからだ。
「すっきりしてから」
「お部屋を出て」
「外出されたと思います」
 もう今頃はだろうか。
「ワインを飲まれていると思います」
「そうなのね」
「ハウステンボス自体がお好きとのことで」
「それは意外ね」
「意外ですね」
「和風の感じがする人だから」
 畑中さんはというのだ。
「執事さんだけれど」
「剣道の達人だからですね」
「日本語も流暢で字もお奇麗で」
「あっ、そういえば毛筆で書かれても」
「字がお奇麗よね」
「はい」
 確かにだ、あの人は字もかなりのものだ。
「本当に」
「だからね」
「あの人は和風ですか」
「そうしたイメージの方だけれど」
「ワインお好きだそうです」
「そうなのね」
「日本酒もお好きだと思いますが」
 お酒は結構色々飲む人だ、ただビールを飲んでいる記憶はあまりない。何かアルコール度が低いお酒には縁が薄いみたいだ。
「ワインもなんです」
「お好きで」
「楽しみにしておられたので」
「だからなのね」
「もう出られたかと」
「では」
「畑中さんも何処かで」
 このハウステンボスの中のだ。
「楽しまれています」
「お酒を飲まれて」
「そのうえで」
「ワインを」
「そのことが本当に意外みたいですね」
「また言うけれど和風のイメージの方だから」
 それでというのだ。
「どうにも」
「そうですか、ですが」
「ワインもお好きで」
「よく飲まれています」
「そうなのね」
「こうした場所なので」
 ハウステンボスだ、オランダつまり欧州の街を模した。 
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