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ヘタリア学園

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第六千百九十一話  切り札がおらずとも

第六千百九十一話  切り札がおらずとも
 日本はここにきて大谷さんがいないことに思うのでした。
「あの方なら決勝を任せられました」
「そうでしたね」
 妹さんもその考えはわかりました。
「そして準決勝にですね」
「投手陣総力戦を挑めました」
 アメリカとのそれにです。
「そうして何とか勝ってです」
「決勝は大谷さんにお任せして」
「そうした采配も出来ましたが」
 しかしというのです。
「言っても仕方ないですね
「はい、ですから準決勝はあの人です」
 その人はといいますと。
「菅野さんです」
「あの人に投げてもらいますか」
「その防御率は伊達ではありません」
「そしてまずは決勝ですね」
 準決勝を菅野さんに抑えてもらってというのです。
 大谷さんの不在は確かに今も響きかねません、しかしそれでもここまできたからにはそれはそれで戦うしかない日本でした。


第六千百九十一話   完


                       2017・3・22
 
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