Blue Rose
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第四十五話 成敗その十
「想像以上にとんでもない連中だったみたいだな」
「ならず者の中でもね」
「下の下以下の連中だったみたいだね」
「そうみたいね」
優子も岡島のその言葉を否定せずに述べた。
「間違いなく」
「さて、そんな連中だけれど」
「これから間違いなく破滅するわね」
「そうなるね」
「ええ、じゃあね」
「荷物を車に入れて」
「運びましょう」
優花のその荷物をだ、こう話してだった。
ワゴン車に荷物を入れてそちらは岡島と副所長が乗ってだった、優花は優子が運転する療養所の車に龍馬と共に乗ってだった。アパートに戻った。
そうしてだ、アパートに入ってすぐにだった。優花は優子に言った。
「じゃあもう明日から」
「学校に行くのね」
「そうするわ」
こう話した。
「今日はもう寝て」
「夜遅いけれどね」
「姉さんはどうするの?龍馬も?」
「姉さんは明日帰るわ」
「俺もだ」
龍馬も笑顔で答えた。
「明日帰るな」
「そうするのね」
「ああ、またな」
龍馬は優花に微笑みで返した。
「こっちに来るからな」
「そうしてくれるのね」
「ああ、その時まで元気でな」
「こちらこそ。ただ」
「ただ?」
「龍馬も身体のことには気をつけてね」
このことをだ、優花は龍馬に頼む様に言った。
「汗をかいたらすぐに拭いて」
「風邪をひくからだよな」
「そう、それと御飯はしっかり食べて」
「わかってるさ、そこは変わらないな」
そうしたことを言うことはというのだ、男だった時から。
「本当に」
「気になるから」
「優花は優花だな」
また笑ってだ、龍馬は言った。
「本当に」
「そうね」
優花も龍馬のその言葉に笑って返した。
「私いはね」
「そうだよな」
「お姉さんみたい?」
「お母さんだな」
「そちらになるの」
「ああ、本当にな」
それこそというのだ。
「優花の場合は」
「お母さんね」
「ああ、そんな感じだよ」
「自分ではそうは思わないけれど」
「俺が思ったんだよ、いいお母さんになるよ」
将来のこともだ、優花は話した。
「本当に」
「そうなるのね」
「だからな、これからもな」
「いいお母さんになのね」
「なれよ、そうなる様にな」
「努力していくわ」
「じゃあ私達は戻るわね」
療養所にとだ、副所長が言った。
「そうするから」
「はい、後はですね」
「ゆっくり休んでね」
「そうします」
優花は副所長にも微笑んで答えた。
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