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Blue Rose

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第四十五話 成敗その九

「ああした先生達が出て来たから」
「また出て来るかも知れないから」
「ああした人達がね」
「だからなの」
「そうよ」
「ああした人達になの」
「貴女が二度と危ない目に遭わない為に」
 まさにその為にというのだ。
「そうした方々が動いてくれて」
「二度となのね」
「こうしたことが起こらない様にね」
「してくれるの」
「そうよ、多分ね」
「そうなの」
「この世の中には有り得ないことがあって」
 優花の様にというにだ。
「そうしたことがあってもその有り得ない状況になった人でも」
「私みたいに」
「そうした人でもなのよ」
 優子は優花に強い声で言った。
「幸せに暮らさないといけないの」
「女の子になっても」
「他にも、どんな状況でもよ」
 例えそれが呪われているとしか思えない様な状況でもというのだ。
「人は幸せにならないといけないの」
「姉さんの考えね」
「そうよ」
 その通りだとだ、優子も答えた。
「まさにね」
「やっぱりそうなのね」
「それが他の人の迷惑にならない限りはね」
「人は幸せにならないといけないの」
「そうよ、貴女もね」
 こう優花に言った、自分の妹に。
「だからよ」
「そこまでしてくれるの」
「動いてくれるのよ」
 八条家の人々までもがというのだ。
「あの方々までもがね」
「嘘みたい」
「嘘みたいなことだからよ」
「嘘みたいな方々が動いてくれるの」
「そうよ、世の中はそのことに相応しい人達が動いてくれるものよ」
 そうしたものであるというのだ。
「困難もその人に相応しいものがあるし」
「乗り越えられる、よね」
「ええ、そうよ」
「それも世の中なのね」
「逃げないといけない場合もあるけれど」
 衝夫の暴力の様なだ、こうした暴力に耐えても何もいいことはない。そもそも暴力は耐えるものではなく避けるか向かって潰すものだ。
「そういうものよ」
「人はなの」
「そうしたものよ、ただ」
「ただ?」
「今の貴女のことは話したわね」
「八条家の方々が」
「動いてくれるわ、それで今度ああした人達が出て来ても」
 衝夫達が連れて行かれたその時を思い出してだ、優子は優花に話した。
「大丈夫よ」
「戸籍とかは」
「もう二度とね」
「探られないの」
「というかよくそんなことが出来たわね」
 優子もわからないことだった、少なくとも今の時点では。
「戸籍謄本も調べたみたいだけれど」
「そうした口調だったね」
 岡島も優子に応えて言った、戻る作業については彼も加わっている。
「あれは」
「そうだったわね」
「あんなのはね」
「普通では閲覧も出来ないわ」
「本人ですらね」 
 そこまで重要な個人情報が記載されているからだ。
「だからね」
「そこが気になるね」
「相当違法なことをしていたみたいね」
「得体の知れないルートでね」
「そこもこれから調べられるわね」
「どうもあの先生も新聞記者も」
 衝夫、そして鍛冶元はというのだ。 
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