八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百三話 ハウステンボスその六
「他の地域はね」
「広島もです」
「そうよね」
「秋田はね」
詩織さんと同じく秋田生まれの香織さんも言う。
「どうしてもね」
「ええ、寒くてね」
「雪が多くて」
「冬が長いから」
「そこが違うのよね」
「北海道もね」
その北海道生まれの美沙さんも言う。
「そこはね」
「冬長いわよね」
「寒くてね」
「雪もあって」
「電気毛布必要よ」
北海道でもというのだ。
「ただ、あたしの家ではベッドだったわ」
「そうだったの」
「けれどベッドでもね」
「電気毛布入れてたの」
「そうしてたの」
「そうだったのね」
「電気毛布がないと」
美沙さんはさらに言った。
「冬は過ごせないわ」
「そうよね」
「寒いから」
「そうよね」
「電気毛布って使うの」
ここでこう言ったのは日菜子さんだった。
「沖縄じゃないから」
「ああ、沖縄はね」
香織さんが日菜子さんに応えた。
「そうですよね」
「そう、沖縄はね」
「どうしても」
「暑いから」
暖かいどころかだ。
「冬もj半袖でいたりするし」
「それでなんですね」
「電気毛布はね」
「使わないですか」
「そのままベッドで寝てるわ」
冬もというのだ。
「快適よ」
「というか何?電気毛布って」
「それ何なの?」
ダオさんとラブポーンさんはこう言った。
「一体」
「寝る時にベッドの中に入れるの?」
「どうやって使うの?」
「毛布っていうから被るか敷くの?」
「敷くの」
香織さんが二人に話した。
「ベッドの下に、その上に薄い生地を敷いてね」
「使うの」
「そうよ」
「何かそんなものは」
ラブポーンさんは香織さんの説明を聞いてそしてだった、あらためて言った。
「タイじゃ使わないから」
「ベトナムでもよ」
ダオさんもまた言った。
「使わないから」
「暑いから」
「そう、かえってね」
それこそというのだ。
「防寒とか考えたことないわ」
「むしろ逆よ」
「防熱ね」
「そっちよ」
東南アジアは暑いからだ、そういえば東南アジアからの留学生の皆も日本の冬は寒いといつも言っている。
「ダオ冬なんて知らないから」
「私もね」
二人だけでなくだ、イタワッチさんやテレサさん、マルヤムさん達東南アジア系の娘達は皆頷いていた。そして。
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