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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百三話 ハウステンボスその五

「ベッド、そして靴で床に上がることが」
「そっちの方が不思議だったのネ」
「そうあるな」
「畳こそがです」
 まさにというのだ。
「普通だったのね」
「あの畳もね」
 ラブポーンさんは畳についてこう言った。
「何これってなったわ」
「全くヨ」
「あれも凄いあるよ」
「どうやってあんなの出来たカ」
「興味があるある」
「そうですか、どうもです」
 小夜子さんは首を傾げさせ続けつつ三人に話した。
「私は他の国のことを知らなかったのですね」
「というか私達もね」
「そう言えばネ」
「日本のことを知らなかったあるよ」
「そうした文化の国があるってね」
「知らなくてネ」
「驚いたある」
 こう小夜子さんに話していた。
「他にも色々お話聞いて興味持って来たの」
「私もネ」
「私もあるよ」
「一体どんな国なのかって」
「本当にどんな国カ」
「知りたくてあるよ」
「そうですか、ではです」
 小夜子さんはラブポーンさん達にハウステンボスのその西洋風の独特な、石畳と石造りの街を見回しつつ尋ねた。
「こうした街並みの方が」
「まあそうね」
「欧州じゃ普通ネ」
「というか欧州はこうあるよ」
「そうですね、むしろこちらの方が主流ですね」
 世界的に見ればとだ、小夜子さんは頷いていた。
「わかりました」
「私も実家じゃお布団だったわ」
 詩織さんはこう小夜子さんに話した。
「秋田ではね」
「そうだったのですか」
「そっちの方が暖かい感じがしたし」
「畳と、ですね」
「そう、お布団の方がね」
「冬は、ですね」
「お布団だと電気毛布とか入れやすいし」
 ベッドに比べて、というのだ。
「冬のことを考えて」
「それで、ですね」
「お布団だったの」
「そうだったのですか」
「秋田寒いから」
 東北、雪の深い地域だけあってだ。
「だからね」
「冬の寒さにはお布団ですか」
「そちらの方がいいしお家畳だったし」
「余計にですね」
「お布団で寝ていたの」
「そうでしたか」
「実際暖かったわ」
 お布団で寝ていると、というのだ。
「快適だったわ、冬はね」
「そうですか、電気毛布ですか」
「小夜子冬は」
「入れていませんでした」
 電気毛布、それはというのだ。
「あちらはそこまで寒くはなかったので」
「ああ、広島は」
「瀬戸内の方は雪が降ることもありますが」
「それでもなのね」
「私としましては」
「電気毛布はいらないの」
「そうでした」
 こう詩織さんに話すのだった。
「広島では」
「冬の長い間」
「別に、それに」
「ああ、冬もね」
「そんなに長くないですから」
「そうよね、広島はね」
 詩織さんも言われて気付いた、このことに。 
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