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ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)

作者:あちゃ
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第2章:リムルダール編
  4:楽しみがあると生きる意欲が溢れ出す

(リムルダール)
リュカSIDE

リムルダールに来て一晩を明かして思う……素晴らしいね。
やっぱり素晴らしいよね、生命の神秘って!
裸で寝てるエルを起こさないように小屋から出てシミジミ考える……こうしてボク達は産まれてきて、大人になって……そして親になって行くんだね。

ピリンも良かったし、チェリコもクールに見えて実は激しくて良かった。
でもシスター・エルはやっぱ良い!
何が良いってアレだよ……始めチョロチョロ中パッパじゃないけど、始めモジモジ後イケイケってのが良いのだよ。

『相変わらずですね……貴方の頭の中はアレの事しか無いのですか?』
「何だ何だ、また覗いてたのかスケベ女神!」
あ、スケベ女神って何か良いフレーズだね。ムラムラしねぇ?

『仕方ないでしょう……何時(いつ)何時(なんどき)敵が現れるか判らないのですから、貴方を導く為にも常に伺ってる必要があるんです』
「常に伺ってないで、全部の情報を出し切れよ! ヘルコンドルの事だって知ってたんだろ!? 何時言うつもりだったんだよ……ヘルコンドルに強襲されて死んだ後か?」

『タ、タイミングを伺ってたんですよ! 貴方が希望の旗を放り出して何処かへ行ってしまったから……』
「またその話を蒸し返すのか! お前が毒沼も事を言わなかった所為だと言っただろが! やっぱり情報を小出しにして手遅れにしてる貴様が悪いんじゃないか!」

『う゛~……何で何時も私を虐めるんですか! もっと敬って下さいよ……私この世界を創造したんですよ! それって結構凄い事だと思いません!?』
「世界を作ったのは凄いけど、作った後が問題だらけじゃん。敬えねーな……それよりも死者をもっと敬えよ。俺なんか死後も働かされてるんだぞ。楽しみの一つくらいあっても良いだろ!」

『う゛~~~……もうキライです!』
悔しそうに捨て台詞を言ってルビスの声は聞こえなくなった。
泣いちゃったかな?

「あのリュカ様……如何かなさいましたか?」
振り返ると既に服を着たエルが顔を赤らめて立っていた。
ルビスとの会話を聞かれたか? だとすると大きな独り言にしか聞こえてないんだよね……恥い。

「何でもないよエル。ただこれからリムルダールを復興するんだなと思ってただけ」
本当の事は言えない。神と離せるなんて信仰心の厚いシスターに言えば面倒事が待っているし、基本的に敬ってない事がバレたら嫌われるかもしれない。

「そうですか……でも大丈夫ですよ。リュカ様は既にメルキドを復興させてきたのですよね?」
「ま、まぁ……」
一応昨晩口説きながら話した経緯をエルは瞳を輝かせて言ってくる。

「そこで私も考えました。この地の色んな場所に居られます病人を迎え入れて、その治療に従事したいと……その為にリュカ様にお願いがあります。設計図を書きましたので、これ通りに病室を造って戴けませんでしょうか?」

「ほう、病室ですか」
古びた木の皮に黒い小石で描いた病室の図面を手渡された。
如何やら今ある素材でも造れそうだ。

「よし。エルの為に病室を造るよ」
「ありがとうございます、リュカ様!」
そんなに巨乳を揺らして喜ばれると、もう一度寝室へ(いざな)いたくなるぅ~♥

『デレデレしてないで責務を全うして下さい』
何だ!? “キライです”とか言って何処か行っちゃったくせに、ツッコミだけはするのか?
今、俺の方から文句を言えないと思って、好き勝手言ってるのか!?

まぁいい……今は兎も角、エルの設計した病室を造ろう。
そうすれば、またあの巨乳を揺らして喜んでくれるはず。
そうしたら、その時に寝室へ誘えば良いのだからね。





……んで、出来上がりましたよ病室が!
早速エルに報告しようと思ったけど、気が付けば夜。
無遠慮に拠点内を徘徊するゴーストが邪魔な夜!

まさか寝てるエルを起こす訳にもいかず、俺も隣で添い寝しようかなと考えた矢先……
ゴースト以外の敵も土足で人の家(ひとんち)に上がり込む始末。
まぁ現れた敵はドロル数匹だけだったから、ドラゴンの杖で軽くド突いて撃退です。

でも何でドロルが勝手に上がり込んできたのか、拠点を見渡して考える……そして直ぐ気付く。
外壁(ねー)じゃん!
そりゃ進入されるよね。だって防いでないんだもん。

メルキドでは如何してたっけかな?
確か……石の守りの作り方を習得した時に、序手でに周囲に外壁を構築したんだよね。
向こうでは石垣って堅い壁材を手に入れたから、出来たんだよね……
こっちじゃ石垣みたいな外壁材が無いなぁ……

あ、そうだ! 白い花を探してた時に、高台の方に白い岩山があった!
メルキドでも女性の部屋を、あの白壁で構築したしリムルダールの外壁も同じ物を使えば、良い感じになる気がするね。あの素材、白くて綺麗で清潔感あるし、新生リムルダールには適してると思う。

そうと決まれば早速高台まで遠征だぁ!
このドラゴンの杖は、素材集めに多用しても壊れる気配も見せないし、今後の為に大量に白い岩を確保しておこう。



一心不乱に白い岩を採取しまくった。
武器も壊れないし楽勝じゃんって思いながら狂ったように色い岩を採取した。
そしたらね……道具袋がいっぱいになっちゃった……

忘れてたよ……メルキドでは魔法の収納箱“大倉庫”ってのが拠点に設置してあって、俺の腰に付いてる道具袋と異次元で繋がってて、何処に居ても如何な量でも出し入れできてたけど、ルビスのスーパーパワーがスーパー弱い所為で、こっちに大倉庫が存在しないって事を……ガチで忘れてたよ。

仕方ないから、取り敢えず得る事の出来た分だけ持ち帰って、必要になったら採取しに舞い戻る事にする。
大倉庫を作れれば問題なくなるのだろうけど、この周辺に木材になり得そうな素材が見当たらないから、今は我慢するしか無い。
本当ににルビス様って偉大ですよねぇ!

まぁ気付けば夜も明けて、分厚い雲の向こう側には朝日が昇ってきた様子。
エルが目覚めて俺が居ないと、不安になって泣いちゃうかもしれないから、早めに戻ろうと思うよ。
もしかしたら拠点に戻った時、丁度起きてきてて俺が居ない事に不安を募らせ始めたところかもしれない……

そんで俺が爽やかな笑顔で戻ってきたのを見て、感極まって抱き付かれちゃったりしたら、そのまま寝室へ直行しても自然な流れになるよね。
それ良いね! 採用だよ!



はい。戻ってきましたリムルダール。
早速エルとも再会しましたよ。
でもね……

「おはようございます、リュカ様。どちらに行かれてたのですか? 病室造りに必要な物が不足してたのですか?」
って普通の反応だった。

「ううん……病室は出来上がってるよ」
勝手な妄想をした俺が悪いのか?
本当は心底ガッカリ感で満たされてたけども、顔に出す訳にもいかないじゃん。
だから努めて笑顔で病室の事を報告したよ。

そしたらね、喜びながら病室へと入って中で歓喜の声を上げてるんだ。
なるほど、ここでか! ここでご褒美タイムか!
丁度病室にはベッドもあるし、“流石リュカ様です♥”ってな感じでベッドへゴーか!
ではでは俺も病室と言う名の桃源郷へ入りましょう。

「素晴らしいですわリュカ様。これで病に苦しむ人々を受け入れる事が出来ます」
エルはそう言って感激を身体全体で俺に伝えてくる。
だから俺は、その事へのご褒美を身体全体……特にとある一部を強調し、伝えようとする。

「早速ですがリュカ様。向こうの毒沼を越えたところに、病に苦しむ人が居ります。私が此処へ辿り着く前に発見したのですが、その時の私には如何する事も出来ず……そして連れ回す事も困難だった為、そのままにしてきてしまったのですが、今こそ患者様を助ける時です。どうかあの場所へ行って患者様を連れてきて下さいませんか?」

「え……僕が?」
ご褒美は? 昨晩の熱い一時的なご褒美は無いの?
チラチラとベッドを見ながらエルに俺の気持ちを伝えようとするが……

「あのリュカ様……私と一緒に病に苦しむ人々を助けてはくれませんか?」
と、むしろ要求を突き付けられる。
“そんな事よりエッチしたい”なんて言える訳ねーし、笑顔を作って「じゃぁ僕が病人を運んでくるよ」と言うしか出来ない。

変だなぁ……メルキドを発つ前はムフフな希望で満ち溢れてたのに、如何してこうなったんだろ?
水の都が毒沼だらけでキャッキャウフフな施設も造れないじゃん!
折角、巨乳美女なシスターと出会えたのに……

リュカSIDE END



 
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