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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百話 旅行の前にその八

「それも街の性格も全然違うし」
「どっちも港町でしょ」
「港町でもね」
 そうした意味では同じだけれどだ。
「長崎は出島とかあって貿易とか造船で」
「佐世保は軍港ね」
「今も海自さんの港があるよ」
 それもかなり大きな、海自さんの五つの大きな港のうちの一つがだ。
「九州で第一の基地がね」
「佐世保にあるのね」
「アメリカ軍もいるしね」
「海軍さん?」
「そう、あの人達もいるよ」
「海軍の人は穏やかって聞いたけれど」
「うん、気さくで礼儀正しい人達だよ」
 このことは佐世保だけじゃなくて横須賀や厚木でもだ、どうも海軍の人は荒々しい感じが全くしないのだ。
「海自さんの人達みたいにね」
「海自さんの人達はまた丁寧過ぎるわね」
「陸自さんも空自さんもね」
「北海道は陸自さん多いけれどね」
 国防で戦力が北海道に集結しているからだ。
「礼儀正しくて腰が低くて親切よ」
「全体的にそうだよね」
「むしろ海自さんや空自さんよりもね」
「陸自さんは紳士かもね」
「腰が低くてね」
「あの人達はね」
 まさにとだ、美沙さんも言う。
「自衛隊の中でもとりわけかもね」
「どうしてか知らないけれど」
「ううん、海自さんってすぐに帝国海軍出すんだよね」
 江田島では特にそうだ、そのお話に常に帝国海軍が出て来て自分達もその流れを受け継いでいると言うのだ。
「それで空自さんもね」
「何かっていうと戦闘機出さない?」
「出すよ」
 感覚的にはこれみよがしに見える位だ。
「宣伝も兼ねて」
「そうよね」
「けれど陸自さんはね」
「戦車とか?」
「ない部隊も多いし」
 歩兵とか砲兵になるとだ。
「ヘリとか色々兵器持ってても」
「そういうのよりもなのね」
「人を出したいみたいで」
「それでああした人達なのね」
「腰が低いんじゃないかな」
 海軍や戦闘機じゃなくて人を前に出す宣伝をするからだ。
「そうじゃないかなって思うけれど」
「何か同じ自衛隊でも違うわね」
「それぞれね」
 陸空海でだ。
「全然違うよ、制服もね」
「あっ、そういえば」
「それぞれ違うよね」
「海自さんは黒でね」
 夏は白だ、そして金が入っている人達もいる。
「空自さんは青ね」
「濃い青だね」
「それで陸自さんは緑ね」
「それぞれ色があるね」
「青はお空ね」
 美沙さんは空自さんの制服から話した。
「その青よね」
「うん、そう言われてるよ」
「それで陸自さんは草の緑ね」
「そうみたいだね」
「濃い緑で」
「山の緑でもあるね」
 草だけでなくだ。
「そっちだね」
「そうね、陸自さんは緑で」
 ここで美沙さんは首を傾げさせてこうも言った。 
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