八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第九十九話 夜の温室その十三
「あの人も小さい方かもね、ただね」
「ただ?」
「あの人は強いよ」
僕はモンセラさんにこのことを断言した。
「絶対にね」
「そうよね、リキラリアットもあるし」
「その決め技蠍固めね」
「あれ覚えるのに勉強したわ」
「ちょっと複雑だからね」
その技のかけ方の複雑さが見栄えのよさにもつながって魅力だ、あれを決めた時の長州力さんは最高に格好いい。
「維新軍を率いていただけのものはあるよ」
「維新軍ね」
「そう、革命戦士だったかな」
猪木さんと張り合っていた時のあの人の呼び名はだ。
「そう言うだけの強さと格好よさがあったんだ」
「その格好よさにね」
「モンセラさんも痺れたんだね」
「そうなったわ、ああした人と何時か」
モンセラさんは目を輝かせて言った。
「勝負したいわね」
「勝負だね」
「ええ、したいわ」
その目をきらきらとさせての言葉だった。
「是非ね」
「あそこまで格好いい人滅多にいないけれどね」
プロレス部の友人でも好きな人が多い、ただこの人の場合は藤波辰爾さんが好きな人と別れてしまう。馬場さんと猪木さんがそうである様に。
「猪木さんの次かな」
「猪木さんはもっと上なのね」
「あの人はどんな状況でも華があるんだ」
リング上においてだ、敗れる様な状況でも。
「華麗かつダーティーな」
「汚いって悪いことじゃない」
「それもまたあの人の持ち味だってね」
「ファンの人は言うのね」
「ほら、部活でも猪木ファンの人熱いよね」
「凄くね」
実際にとだ、モンセラさんも答えた。
「熱いわね」
「もう一試合一試合熱く語るよね」
「馬場さんのファンの人もね」
「あの人達が日本のプロレス作ったからね」
力道山さんの後のだ、力道山さんは文字通りこの世を去ってしまったけれど。その時の話を聞くと残念だとしか思えない。
「また別格なんだ」
「そうなのね」
「僕はどっちかっていうとね」
「猪木さんなのね」
「あの人だね」
「その華麗でダーティーな試合がなのね」
「好きかな」
自分でもこう思う。
「延髄斬りとか卍固めね」
「そうそう、卍固めね」
「やる人いるよね」
「いるわよ、もう最後これじゃないとっていう娘が」
「あっ、女の子でいるんだ」
「そうなの、もう猪木さんラブって娘がいて」
それでというのだ。
「もう猪木さん最高って娘で」
「最後はなんだ」
「絶対に卍固めで決めてるの」
「あの技もかけるの難しいけれどね」
確か英語名をオクトバスホールドといった、その技のかけ方とかけた時の姿が蛸に見えるからだと思う。
「好きなんだね」
「最後はこれしかっていう位にね」
「それは相当に好きだね」
「それで写真も一杯持ってるのよ」
「試合のビデオとかも」
「相当持ってるらしいわよ」
「あの人はスーパースターだからね」
まさに永遠のだ、また名前を出すけれど馬場さんと並ぶ。
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