オズのビリーナ
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第十二幕その十一
そのうえで花壇のところに行きました、するとまだお花は咲いていませんでした。充分な大きさにはなっていますが。
そのお花を皆に見せてです、ビリーナは言うのでした。
「これから蕾になってね」
「それからなのね」
「ええ、咲くわよ」
お花がというのです。
「だからね」
「今は、ね」
「待っていてね」
まさにというのです。
「咲くのを」
「ええ、それじゃあね」
「今から蕾が出るから」
ビリーナが言ったその時にでした。
蕾、虹色のそれが出てです。
お花がそこからゆっくりと咲きました、赤に橙、黄色、緑、青、藍、紫の七つの色がです。
お花に奇麗な模様で花弁の一枚一枚を飾っています、その虹色の菫が咲いたのを見てです。
トロットはにこりと笑ってです、ビリーナに言いました。
「私このことを忘れないわ」
「私もよ」
ビリーナも応えます。
「このお花が咲く瞬間を見られたことをね」
「そうよね、奇麗ね」
「この上なくね」
「それでよね」
「ええ、これからはね」
「このお花もこの国を飾るのね」
「そうよ」
まさにというのです。
「そうなるわ」
「そのこともいいことね」
「色々なお花がこの国を飾っているけれど」
「虹色の菫もね」
「これから飾ることになるわよ」
「そうね」
「さて、これからパーティーを開くけれど」
ビリーナは皆にあらためて声をかけました。
「皆もどうかしら」
「そのパーティーだけれど」
ナターシャはビリーナの申し出を受けて彼女に言葉を返しました。
「鶏の食べものが出るのよね」
「そうよ」
「じゃあ私達は」
「私達は私達で出せばいいじゃない」
ドロシーがトロットに横からにこりと笑って言ってきました。
「そうでしょ」
「あっ、そうですね」
「お料理はテーブル掛けで出せるから」
「それじゃあ」
「今から出すわよ」
「わかりました」
「色々なご馳走を出しましょう」
オズマも皆に言います。
「勿論飲みものもね」
「それで鶏の皆と一緒にパーティーですね」
ジョージはオズマに尋ねました。
「そうするんですね」
「それなら大丈夫ですね」
神宝はオズマの言葉に頷きました。
「僕達のものを僕達自身が出すのなら」
「じゃあ色々一杯出しましょう」
カルロスは早速陽気に提案します。
「そうしましょう」
「皆が一緒だと場所は」
恵梨香はこのことを考えるのでした。
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