| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

嘘をつくから

作者:夢叶
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

医療先進国

キュンキュンする、を体感するとき
わたしは、すごく具合が悪いと感じるのだ

ありえないくらいの深い愛を、きっと私は受け止めきれていないのだろう

心臓が縮み、酸素を体に供給しなくなる
指先までぞわぞわと寒気がしてくる

心臓の痛みはやがてその少ししたの位置に移動する

移動するなどきっと気のせいなのだが、私はそこが、心の位置ではないかと思うのだ

心臓の下に、もう一つ臓器があると思うのだ

それはまともな働きをしないため、検査でも発見されることは無い
それは健康に被害を及ぼしたとしても、他の臓器にせいにする
それは脳にも勝る、思考回路を持つ

心という臓器は私を不健康にし
ときめくという症状はどんな薬もきかない

ふいにやってきては私を痛めつけ
去る時にはどうしようもない切なさを残していく

発症のポイントは人それぞれだが
その片鱗が見えたときにはもう遅い

次の瞬間には体のだるさを感じて、息苦しさを覚えるだろう

不治の病に、未だ特効薬は開発されていない
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧