オズのビリーナ
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第十幕その九
「どのエルフの人達も納得してくれたね」
「二つの種族全体でお話が収まって」
それでとです、神宝も納得しています。
「よかったよ」
「ええ、これで安心してね」
最後にナターシャが言いました。
「先に進めるわね」
「そう、目の前にある厄介ごとは解決しないとね」
ビリーナは今も先頭にいます、そのうえでの言葉です。
「よくないから」
「ビリーナはいつもそう言うわね」
「それで実際に動くわね」
ガラスの猫とエリカはそのビリーナのすぐ後ろから言ってきました。
「知恵を出して解決する」
「面倒だって言う時もあるけれど」
「面倒でも問題は解決する、よ」
ビリーナは二匹にも答えました。
「それが私の主義なのよ」
「最初にオズの国に来た時からよね」
トロットはドロシーから聞いたお話を思い出しました。
「ラゲドー王がロークワットって呼ばれていた時から」
「そうよ、その時からね」
まさにと答えたビリーナでした。
「私はそうよ」
「それで問題を解決してきたわね」
「ええ、今みたいにね」
「貴女はそうした人ってことね」
「そういうことよ、じゃあこれで後は種に向かうだけだけれど」
「このまま何も起こらずにとなるかしら」
首を傾げさせてです、ナターシャはふと思いました。
「果たして」
「そう思える?」
「いえ、オズの国だから」
だからとです、ナターシャはビリーナに答えました。
「やっぱりね」
「そうでしょ、オズの国だとね」
「常に何かが起こる国だから」
「また何かが起こると思っていた方がいいわよ」
「そうよね」
「特に冒険の時はね」
今の様にです。
「何かが起こるから」
「だからよね」
「このことは楽しみにしてね」
「ええ、それオズの国の出来事だから」
楽しいということがです、ナターシャもこのことは既にわかっているので頷きます。そのうえでビリーナに対して言うのでした。
「私達もそうしているわ」
「そういうことでね」
「ええ、行きましょう」
「先にね」
「そうしましょう、それでだけれど」
「それで?」
「地下にはドラゴンもいるわね」
ナターシャはこの生きものについてのお話をしました。
「そうよね」
「そうよ、棲家があるのよ」
「お外にも出ることがあるけれど」
「そこで寝ていることが多いの」
「オズの国のドラゴンはそうね」
「そしてドラゴンにも種類があるの」
このこともお話したビリーナでした。
「身体の色で分けられているの」
「あれっ、ドラゴンは緑じゃないんだ」
ジョージはドラゴンの身体の色についてこう言いました。
「そうじゃなかったの?」
「青龍は青だったけれど」
神宝はマンチキンの国にいる神獣の身体の色から言います。
「違うんだ」
「何か何種類もいるんだね」
カルロスはこのこと自体から言うのでした。
「そうだったんだ」
「ええと、クォックスに青龍さんに」
恵梨香はドラゴンの具体的な種類を述べていきます。
「あと背中に席があるドラゴンさんもいたわね」
「その大小はあるけれどまずはクォックスドラゴンがいてね」
ビリーナは具体的にお話しました、ドラゴンの種類について。
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