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STARDUST∮FLAMEHAZE

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第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#40
  星魔の絶戦 千変VS星の白金FINAL~Star Platinum The World~






 また、龍がその権威を獣に与えたので、
人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、
「だれが、この獣に匹敵し得ようか。
だれが、これと戦うことができようか」
【新約聖書・ヨハネの黙示録・第十三章-四節】











【1】



 天地鳴動。
 己が身を犠牲にして討ち放った雷獣最強最後の “檄鎚” は、
創世前の破壊が如く何人も決して逃れ得ない絶対因果の許
地上へと敲き堕とされた。
 天から降る火、嘗てまだ人間と紅世の徒にその境界が無かった時代、
痕跡も遺らない程に焼き滅ぼされた頽廃の都に同じく
黙示の定めが現代に模される。
 最早勝敗がどうこうという次元ではない、
この 【神鉄如意・弑弩(シド)ノ獄】 は顕現した紅世の王を
滅殺するために生み出された獄威、受撃すれば完全顕現したマルコシアス、
“天壌の劫火” アラストールですら消滅から逃れられない。
 故に人間である空条 承太郎に、この定めを覆すコトなど不可能、
虫ケラに爆弾が防げないように、余りにも極大過ぎる存在には隷属しかない。
「――ッ!」
 ソレでも立ち向かうが無頼の貴公子、死は既に覚悟の上、
裡に流れる血統、その過去に於いて、未来に於いて、
『死ぬ事さえも』 時の彼方へと受け継がれる。
 その事を実感していたのは精神か魂か、
いずれにしても最後に一発クレてヤるという決意の許、
飛翔する遙か頭上から迫りくる “檄鎚” に向け
最後の 『流法』 を行使する。
流 星 暈 叛 滅(スター・ハウリング)
大獄一圏を滅界した 『流 星 轟 旋 風(スター・サイクロン)』 すらも上回る
超流法、アノ “蹂躙の爪牙” マルコシアスの頭部を半壊させ、
尚かつその顕体を地に伏されるに至らしめた
空条 承太郎最大最強の神技。
 しかし、どうだろうか? 
極限の加速に行きついても、それを螺旋双掌撃にて刳り出したとしても、
全長666メートルも在る不滅の神鉄に果たして通用するだろうか?
 何より撃ち込むのは頭上からの極 重 壓 力(ハイプレッシャー)に拠って
敲き堕とされる “檄鎚” であり、仮に破壊力が互角だったとしても
絶望的相対差からその反動をモロに蒙るのは承太郎とスタープラチナのみである。
 故に激突にすらならない、人智の及ばぬ奇蹟に拠って神鉄が砕けても、
承太郎の躯はそれ以上に木っ端微塵に弾け飛ぶ。
 ソレ故の死の覚悟、人間(ヒト)が時間から逃げられないように、
シュドナイが渾心で討ち放った超大業からは逃れ得ない。
『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!!』
(ありがとよ……)
 一番傍で喚声をあげ、連撃(ラッシュ)の加速回転に入る相棒へ、
承太郎は静かに感謝した。
 元より自分の分身だが、最後まで付き合わせてしまった事を悔いると同時に、
スター・プラチナだけでも生き残って欲しいと純粋に想った。
 今際の際、脳裡に甦る、無数の者達。
 言葉も想いも残せないが、それでも悪くない出逢いだったと
心は不思議と落ち着いた。
(……ジジイ、悪ィ、後任せた。頼んだぜ、おふくろの事。
DIOのヤローをブッ斃せ……ッ! 出来ンだろ? 
オレの祖父(ジジイ)なんだからよ……!)
 十年ぶりに再会してからは、余り祖父と孫らしい関係ではなかったが、
それでも信頼していたと強く想いを噛み締めた。
 心中に浮かぶ祖父の姿を色濃い闇で覆い隠す、最後の 『宿敵』
“ソイツ” の姿を魂に刻みながら、
墓ン中から這い擦り出してでもブン殴ると睨み付けながら、
承太郎は流法の最終動作(モーション)へと入った。
(オレはどうやらここまでだ……あばよ、(おまえら) ……!)
 瞳に漲る最後の決意。
“ヤツ” と戦えずに終わるのは無念で在ったが、
相手がコノ男では仕方ないと受け入れてもいた。
 誇り高く、しかし果てるその時まで潔く、
ソレが、空条 承太郎という一人の 『男』 の生き様。
 紫炎と黒雷を交じ合わせて迫る混沌の戦槌(ツチ)、数秒の後には灰も遺らない。
 極限の闘争、確定要素が幾度も覆った 『男の世界』 に於ける
魂のブツかり合いは、シュドナイの執念が僅かに勝った。
 一つの存在として、一人の男として、シュドナイの方が高みに立った。
 最後の交錯の刹那、互いの心中に宿ったは、尊敬すべき強者の傷痍の姿か?
 しか、し――




“承、太郎”




 互いしかいない神聖なる世界に、突如割り込んだ囁き(こえ)が在った。
(――ッ!)
 生と死の(まにま)、既にスタープラチナは紫炎と黒雷に身を焦がされながらも
廻転双掌撃を刳り出している、故に双眸を瞠ったのは承太郎。
 消え去った筈の追憶に、一人の黒髪の少女が浮かび上がった。




“死んじゃ、ヤダ……”




 死の間際に視えるという幻覚の一種か? 
しかし明確なる存在感を伴って、
少女は舞い散る透明な雫を振り撒き叫んだ。





“死んじゃ、ヤダッッ!!”




「――ッッ!!」
 覚悟崩壊、決意霧散、覇気消失。
 絶対不撓と想われた空条 承太郎の精神に、突如綻びが生じた。
 本人さえも理解不能な、余りにも突発的な感情の想起だった。
(何で “おまえが!?” どけッッ!!)
 まるでその場にいるかのように、
承太郎は肉親にすら見せた事のない急迫の表情で叫ぶ。
 憐憫というよりは “怒り” に近い感情だった。
 何でこんな 『時』 に、このタイミングで!?
 しかたがねぇだろう! どうしようもないだろうッ!
 生と死が混在する時の随で、精神ではなく魂が絶叫した。
 だが少女の姿は翳る事なく、より鮮明な存在となって己に灼き付く。
 別れは告げた、後悔しない筈だった、
だが、そんな 『男の覚悟』 など、
“こいつには関係なかった”
(もっと、速く――ッ!)
 瞬間、 “死” へと向かっていた空条 承太郎の精神が、
全く逆方向のベクトルへと転換した。
 何故そうなったかは解らない、考える暇などない、
だが! 剥き出しとなった承太郎の意志が、偽りようのない本心が、
少女のために生きようとする 『決心』 をこの土壇場で決定づけた!




“何よりも、速く――ッッ!!”




 光を歪める速度で迸る、白金のスタンドパワー。
 決意が、決心が、決断が、連撃廻転で極限まで行き着いた双掌撃を
更に爆発的に後押しする。
 コレにより威力は増大、だがシュドナイの精魂の一撃にはまだ遠く及ばない、
しかし承太郎は勝算など求めていなかった、
今この状況で生き延びるには大獄の檄鎚を
スタープラチナが受撃する前に “抜ける” しかない。
 その決断が生み出したものか? 或いは少女の純粋な想いか?
 起こり得ない事態がそこで起こった!






 ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
ォォォーーーーーーーンンンンンンンンンンン!!!!!!!!



 


 ソレを 「認識」 出来た者は、この世でたった “一人” だけだった。
 遙か遠方の地で、ティーカップを傾けた男の口唇が微かに歪む。
 傍に佇む水蓮の少女、場を隔てて最大、最強のスタンド使い二人、
邸内に棲むあらゆる異能者そのスベテが、現在の状況を認識できていない、
“在ったコトにすら気づかない”
 ソレはこの世界を超えて銀河、星雲、宇宙、ありとあらゆる場所に於いて
全く同一の事象、 『神』 ですら止まってしまったかのような、完全なる静寂。
 あらゆる者がスベテの存在が、いま刹那の眠りにつく。
 永劫の、時の流れから、解放されて。





 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………………
 



 ソレが発生した中心部、極重の檄鎚を掲げる雷獣もまた例外ではなかった。
(なん、だ――!?)
 耳に響く沈黙すら聴こえない、舞い散る木の葉、封絶の火の粉、
漂う気流すら“止まった” 絶対静止の世界で、
“その者” だけが動く事を赦された。
 周囲の全ては動かない。
 動かない、うごかない、ウゴカナイ。
 ただ、上空に向かって飛翔していた承太郎とスタープラチナのみが、
その勢いに引っ張られて浮遊を続ける。
 自身に何が起こっているのか、それを解き明かす術は在り様がなかった。
 ただ 「結果」 のみが無常を喪失した空間で展開し、
それを認識出来る者はただ事実を受諾するのみだった。
 最初は、幻覚だと思った。
 訓練されたボクサーは相手のパンチが超スローモーションに見え、
事故で重傷を負った人間は脳内麻薬の異常分泌により、
一瞬が何秒にも何分にも感じられるという感覚の異変だと想った。
 だが承太郎とスタープラチナは、敲き堕とされる檄鎚の表面を擦り抜け、
その先のシュドナイの脇へ “回り込んで動く事が出来た”
 この間僅か0,5秒、戦況を覆すには余りにも短き 『時』
 だが、この力の前には、
この 『能力』 の前には……
(いいの、か……?)
 傍にいるにも関わらず、一瞥は疎か視線を前に向けたままの
シュドナイに承太郎は問うた。
 視る陰もなく廃れた体躯(からだ)それが裏付ける気炎と咆吼すら停止したまま、
紅世最強の男がただそこに在る。
(いいんだな?)
 本体に連動して拳を握るスタンド、無動の絶界を突き破る一撃が、
心中で甦る少女の笑顔と共に閃いた。
「シャナ――ッッ!!」







 そして時は、動き出す。







 ドォッッッッッッッッッッグオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!



 

 完全停止空間で放たれた一撃、滞った時の流れも上乗せして、
通常を遙かに勝る威力としてその星拳は炸裂した。
 着撃の手応えは無きに等しく、光を空間で弾かれたような感覚が脳幹を走った。
 だがその成果は如実にして鮮烈、傍にいた雷獣が討ち堕とした檄鎚ごと
彼方へと弾き飛ばされる。
「――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
――――――ッッッッッッッッ!!!!!!!!??????」
 余りの出来事にシュドナイは声も出ない、
勝敗を論じるすら愚昧な、決定していた結末が
何の過程もないままに覆された。
その瞬間的破壊力のため極度の精神集中を要する
【弑弩ノ獄】 は、見た目の威圧感と裏腹に脆く(ほつ)れて変貌解除、
七つの大獄、発現未導のまま第三圏滅界。
 加えて累積した消耗とダメージにより、
超宝具 『神鉄如意』 も維持不能となり消滅。
 己が生み出した破滅の残骸の海に、
シュドナイの躯は無情に叩きつけられる。
 永い年月を懸け増大させ鍛え上げた、
無尽の存在力嘗て無き罷弊(ひへい)に雷獣の姿が解けていく。
 瓦礫残骸の堆積した荒廃の大地にて、
シュドナイは混迷当惑の極みにある心情を吐露した。
(オレは、オレは……! 
確かに大業を空条 承太郎に討ち堕としていた筈……!
にも関わらず下に居た筈のヤツはいつのまにかオレの傍に在り!
しかも無防備状態で攻撃を受けたッ!)
 明確なる動揺、明白なる恐怖が紅世最強の男の全身を震わせた。
(自分でも、一体何を言っているのか解らん! 
本当に何をされたのか解らなかった!
だが幻術や超スピード等という容易なモノでは断じてないッ!
どんなフレイムヘイズでも紅世の王でも
決して為し得ない畏るべきナニカが!
確かにアノ場に顕出(あらわ)れたッッ!!) 
 己の理解を超えた、シュドナイほどの剛勇でも
“体験すら出来ない”
人類史上、否、この世界史上類を見ない最大最強能力。






絶 対 時 間 停 止 能 力(スタープラチナ・ザ・ワールド)





 分類上 『スタンド能力』 に属するが厳密にはそうではない、
余りに速いスピードのため、スタンドが 『光の速度』 を超え、
その結果として 『時が止まる』 現象を示す。
 コレこそが正に、嘗てシャナを絶望のドン底へ叩き落とし
最強の王アラストールですら恐怖の虜とした
『幽血の統世王』 DIOが持つスタンド能力。
 最早余計な説明は不要であろう、
この神にも等しき究極の 『能力』 の前には、
喩え如何なる者であろうと攻める事は不可能、退く事も不可能、
ましてその詳細を分析する事、対応策を練る事など
論外以前の愚の骨頂。
 何も出来ない。
 そう “何も出来ないのだ”
 伝説のフレイムヘイズだろうが、顕現した紅世の王であろうが、
止まった時の中で動くことが出来るのは、
ソレを行使した 『時の支配者』 のみ。 
 停止した 「時間」 は一秒に充たない。
(止まった時をこう表現するのも奇妙ではあるが)
 だがこの時、この瞬間、
僅かとはいえスタープラチナと時の歯車が噛み合ったその刹那、
空条 承太郎はありとあらゆるスタンド使い、フレイムヘイズ、紅世の徒、
そのスベテの存在をブッち切りで超越したと云って良い。
 本人自身も自覚のない 『能力』
生涯にもう一度出せるか出せないかの極致。
 ソコに至った理由は、己に流れる血統故に
スタープラチナがDIOのスタンド、
世 界(ザ・ワールド)』 と同じタイプのスタンドだったからか、
極限の絶望のどうしようもない状態まで
“追い詰められたコト” による精神の爆発か、
それとも、やはり……
 何れにしても、止まった時は元に戻る、
彼等を包み込む運命の歯車だけは止まらない。
 ズダンッ! 直上より降下した承太郎とスタープラチナが
周囲の残骸を巻き上げて着地した。
 すぐさまに臨戦態勢に移行しようとするがしかし。
 グ、ラアァァ~。
 TVのスイッチを切ったように、一瞬で視界が暈け暗転する。
 連動して傍に佇むスタンドも掻き消える。
(こんなに、消耗するもんなのか……!)
 片膝をつき額を手で絞める無頼の貴公子は、
襲い来る怖気と吐き気を懸命に振り切る。
(それとも、おまえの仕返しか?)
 蒼白の美貌、すぐには立ち上がれないほどの困憊を余所に
顔を真っ赤にした少女の面影が過ぎった。
「フッ……護れもしねー 『約束』 なら、最初からすんなってコトか。
確かに、テメーの勝手で女泣かしてりゃあ、世話ねーよな」
 男として、一番基本的で当たり前の事、
幼き頃、一度は誰かに言われた言葉、
ソレが、心の深奥を強く揺さぶり、
『究極の速度』 にまでスタンドを至らしめた。
「やれやれ、解ったよ。死ななきゃいーんだろ? 
あのバケモノ相手に無茶言ってくれるぜ」
 回復に幾ら時間を費やしても足りなかったが、
それでも承太郎は別物のように重くなった躯を引き起こした。
「すぐ迎えン行ってやる。だから、もうチョイ待ってろ」
 前を向いて歩み出すと共に、彼にしか聞こえない言葉が口唇から零れた。
 制服のズボンに右手を突っ込んだまま、ゆっくりと進む足並み。
 遠間に見える小さな影、それでも誰より強くその存在を感じている。
 戦局の詳解に、重大な齟齬が生じた事を詫びよう。
 空条 承太郎と “千変” シュドナイ、
二人の男の戦いは先刻の最終激突で終わりではなかった、
『その先』 が在った。





 ザッ!!!!!!





 万全の状態なら数秒で詰まる距離を、
二人の男は数分かけてようやく詰めた。
 互いに、最早戦闘出来るような状態ではない、
一流の戦闘者で在っても 「退く」 以外の選択に是非無き状況。
 だが、此処に至るまでの経緯、幾度も潜った凄惨なる死線、
互いの矜持、誇り、信念の激烈なる相剋、そして、譲れない想い。
 そのスベテが満身創痍の躯を突き動かし、真の 「決着」 へと赴かせた。
「よぉ、元に戻っちまったのか? 
さっきの方がイカしてたぜ、テメー」
「フン、貴様こそ傍らの分身はどうした? 
二人まとめて捻じ伏せてやろうと想っていたものを、つまらぬ」
 ズタボロの学生服、十字痕の刻まれたダークスーツ、
気流にさえ解れるその裾が戦風に靡く。
 二人の男はそれぞれの内側から
煙草のパッケージを取りだし口に銜えそして、
「……」
「……」
五芒星(ペンタグラム)のライターと紫色の炎が宿る右手を交差させて互いに火を点けた。
 深々と吸い込まれ吹き出される紫煙、
この世のものとは想えぬほど美味だった。
 もし、互いの種族が違っていたなら、
承太郎が紅世の王だったなら、シュドナイが人間だったのなら、
この二人は、割かつに割かてない不世出の盟友と成り得たのかもしれない。
 しかし敵同士だったからこそ、
その生命を魂を偽り無くブツけ合う事が出来、
同種以上に理解り合う事が出来た。
 決して繋がらぬ 『運命』 決して交わらぬ 『因果』
 しかしだからこそ――
 荒廃の大地に落ちる吸い殻、靴裏が薫る穂先をゆっくりと踏み潰す。
 しばしの沈黙、閉じる双眸と漏れる吐息、
そして 『決着』 の刻!
「オッッッッッッッッラアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
「ウオオオオオオラアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」
 硬く握り締めた拳、スタンドではない、変貌ではない、
最早そんなものなど出せなくなるほど疲弊した
二人の生身の拳が互いの顔面に直撃した。
 そのまま、後退を自ら封じたように足裏で大地を踏み締め、
防御など端から棄て去って真っ向から渾身の拳を撃ち出し続ける。
 飛び散る血飛沫、火飛沫、深紅と暗紫の色彩が
空間と大地に熾烈の華を咲かせる。
「オラァッッ!!」
「ウオォッッ!!」
 止めない、引かない、フォームなど思考外、
全力で振りかぶった拳でただ相手の顔面を真っ向から撃ち抜く。
「がっ!?」
「ぐぅ!!」
 歪む風貌、痺れる頭蓋、軋り削れた歯牙の隙間から迸る熱き雫。
「くたばれクソが!!」
 水月にメリ込む痛烈な膝蹴り、
「図に乗るな人間!!」
 押し込んだ背に落とされる激重の両鉄槌。
「チョーシこくなバケモン!!」
「愚昧な劣等存在がァッッ!!」
 側頭を狙った後ろ廻しと(テンプル) に突き込む可変蹴りが相手の肘で相殺される。
 彼方まで、地平線が露わになるほどに荒廃した海峡都市、
その大破壊を生み出した両者最後の激突は、
何の能力も武器もない、己が肉体のみを頼りとする原初の闘争。
 封絶の光が夕闇のように二人を照らし、
肉と骨のブツかり合う音のみが絶え間なく荒涼とした空間に鳴り響く。
 互いに総力を使い果たし、最早常人並の力しか残されていない。
 此処に至るまでの超苛烈な絶戦を鑑みれば、
視る者に失望の念を与えるかもしれない。
 しかし、時代の転換点、歴史の革新点とは得てしてこういうモノ。
 亡骸と化すまでに己が全精力を搾り尽くす、
虚栄も体裁も捨て去って魂の裡側まで剥き出しにしなければ
『新たなるモノ』 は生み出せない。
 空条 承太郎と “千変” シュドナイ、
この 『総力戦(たたかい)』 が始まるまでは拮抗していた全員の力量が、
今明らかにこの二人を 『頂点』 として終息に向かっていた。
 敢えて断言する、この戦いを征した側こそが、最終的な勝利を掴む。
 途中の過程や残存勢力は関係ない、如何なる戦いも、
『運命』 の流れを引き寄せた者こそが最後の勝者としてスベテを得る。
 無論そんな事など、この二人に自覚はない、
拍手も称賛もない孤高の戦場で、
ただ相手を討ち倒すためだけに血肉を拉ぎ心魂を削る。
 既に、酷使に酷使を重ねた両者の四肢は、
その更なる強引な兼用により惨憺足る有様を呈している。
おそらく、今や痛み以外の感覚はないであろう。
 流れる血 (火) は躯の至る箇所を伝い
罅割れ亀裂の入った骨は数え切れないほど、
末端の脆い部分は既に折れている。
 加えてその圧力の累積に堪えきれない臓腑は破裂寸前、
剥き身の真剣で斬り合う以上の致死率を今尚増上させ続けている。
 グォギィィィィィィッッ!! 
疲労と創痍の影響で意志に反し動かなくなった四肢に代わり、
両者が共に用いたのは頭部であった。
石板を叩き割る威力で真っ向から()ち合った額から、
鮮血と紫炎が痛ましく噴出する。 
 躯を縦に割く激痛の後霧散する意識、
糸の切れたマリオネットのように折れ曲がる脚、
そのまま擦れ違い様、荒廃の大地に両者は伏する。
 額から滴る血に染まる美貌、正直、もう身体が動かない、
全細胞に浸透する痺れと倦怠、
このまま意識という(くびき) から手を離し、永遠に眠っていたい。
 だが、声がする。
 遠く向こうから、他の誰よりも近くから、
立って戦えと、己の精神を急き立てる。
「解っ、てるよ……ちょっと、寝てた、だけだろ……
だから……そんな顔すんな……泣くんじゃねぇ……」
 譫言にもならないか細い声で呟き、
承太郎は痙攣する両手で無理に地を掴んだ、
背後で宿縁の男も身を起こし始めている。
「うるせぇうるせぇうるせぇ、か……」
 だがその声が、崩れ去りそうになる躯を支えてくれる、
一人でも独りじゃないと訴え続ける。
 ソレが精神に与えた影響か? 
 承太郎の躯からごく僅かながら、白金の燐 光(スタンドパワー)が立ち昇った、
正真正銘、最後の一撃、
しかし込められた想いは、何よりも強い力。





 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッッッッ!!!!






 立ったのか、立たされたのか、両者の惨況は微風にも毀れる朽木である。
 顔をあげる余力も惜しいのか、風貌は俯いたまま眼も合わせられない。
 だがコレはこの最後の “決闘” を果たす為の必然の構え、
僅かに残った夜露の如き力、それを拳一極に集束し
全精力を搾り尽くして撃ち放つ。
 さながら、撃鉄を起こした拳銃を互いの眉間に押し当て、
銃爪(トリガー)を引き絞る(タイミング) を計るが如く。
故に共斃れの可能性も十二分、闘争と生存の 『限界点』
何がなんでも生き延びるという誓約の反面、
断崖の絶壁から身を投げるような、
必死の境界を躊躇いなく踏み越えるという
矛盾した精神を同時に要求される試練。
 だが、ことこの局面に於いて両者の精神状態は明確な対称差を生じさせた。
 シュドナイは口中の歯牙が砕ける程に闘気を高め、
暴虎馮河の勢いで最後の絶撃を放とうとするが一方、
承太郎、は――
「……」
 その口唇に、穏やかな微笑さえ浮かんでいた。
 スベテを受け入れ、スベテを慈しむ、古の殉教者であるかのように。
 互いの全存在を真正面からブツけ合ってきた星魔の絶戦、
その終結の光景には余りに不釣り合いな彼の精神状態。
 打撃の基本は射出時の脱力とはいえど、
今のシュドナイはこの最後の一撃すら堪えかねない気炎、
余裕などない筈、少しでも緩みをみせれば暴魔の獣拳により
首を喰い千切られる状況。
 だが、メリメリと張り詰めていくシュドナイの戦闘神経とは裏腹に、
承太郎に微細な変化も起こらなかった、
流した血の量が多すぎ、もう絶命しているかのように。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアア
アアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァ―――――
――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 コレまでにない咆吼を発し、猛虎の形態と成ったシュドナイの終撃が
承太郎の喉元に襲い掛かった。
 瞬現するスタンドの幻 像(ヴィジョン)、ソレが撃ち出す最後の星拳が
猛虎と交差してシュドナイの顔面を直げ、――否、 “擦り抜けた”
(な――!?)
 相手の攻撃を受けつつも決して怯まず、
終撃を貫くと覚悟していたシュドナイの精神が空転した、
承太郎のスタンドは攻撃を繰り出していない、
闘気のみ、威圧感(プレッシャー)のみを射出したのだ。
常軌を逸した速度(スピード)のために、
遣い手(シュドナイ)(レベル) が高過ぎるが故に
起こった刹那の幻撃(マボロシ)
 だが幾ら速いとはいっても幻撃(マボロシ)幻惑(マボロシ)
既に射出されたシュドナイの終撃は止まらない、驚愕の隙を突く暇などない。





 グァヴゥゥゥッッッッ!!!!




 前傾半身の構え、胸元で斜に構えたスタンドの左腕に猛虎の牙が喰らいついた、
そのまま躯体(ボディ)の強度など意に介さずミリミリと筋繊維を裂き
バギバギと骨を砕き顎の咬合により断絶する。







 ヴシュゥゥゥゥゥッッッッッ!!!!!





 抑えに押さえ込まれた間歇泉のように、腕の切断面から噴出する鮮血、
それは無論、背後の 「本体」 も同様に、連動したダメージにより
吹き飛んだ生身の腕、鈍く回転を繰り返しながら紅を撒き散らす様は
さながら火車の如く、残酷無情に頽廃の大地へと落ちる。
 一段下がったように重くなる周囲の空気、決着の光景、
そう断ずるに是非無き状況。
(勝った――! トドメだッ! 空条 承太郎――ッ!)
 明確なる勝利の実感に困惑は霧散し、足下を蹴って躍りかかるシュドナイ。
 右腕の変貌は解除されたが人間の首を刎ねる程度の余力なら、
何とかかろうじて手刀に宿せる。
四肢切断の致命的なダメージを負った以上
最後の攻撃を仕掛けようとしてももう遅い、
当たっても当たらなくても、もうオレを殺せない。






 グォウッッッッッッ!!!!!!






「――ッ!?」
 瞬間、シュドナイの視界が白く染まった。
 正確には煌めきを伴った白金色、
その輝度が余りにも強いため他のものは消える。
 同時に、不退転の決意で飛び掛かった躯が後ろに流された。
 攻撃を受けた感覚はなく強風で吹き飛ばされたような、
凄まじい力の源泉、その余波に自身が翻弄された。







   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッッッ!!!!!!






 荒地に転がるスタンドの左腕、後に残ったその右腕、
落とした片割れを補うように、否、ソレ以上に、
握った拳が今まで以上に類を視ない、
超莫大なスタンドパワーで燃え滾った。
「な――!?」
 死に体だと想われた男突如の造反、絶対に絶対に在り得ない終末の叛逆。
 紅世最強の男シュドナイをして、ただ茫然と立ち竦むしかないその光景。
 放たれる迄もなく、着撃を待つ迄もなく、既に決着はついていた。
 絶大なる神の威光を前にした者が、ただ跪くしかないように。
 この結果を齎し得た、空条 承太郎最後の決断。
 ソレは、自らの左腕を棄て去る覚悟と勇気が成し得た
一つの『奇蹟』であった。
 シュドナイが相討ちを覚悟したのと同様に、
承太郎は左腕を自ら引き千切るも同然の覚悟、
その喪失と痛みに立ち向かう勇気を示した。
 受け切るのではなく “受け止める覚悟”
「受容」 ではなく 【受難】 の心構えである。
 無論シュドナイも相手の攻撃を蒙る覚悟はした、
だがしかし、本当に無意識下制御不能の防衛本能上ではあるが、
あわよくば無傷で終結出来るという目算も在った。
 逆に承太郎は最初から左腕を棄てる覚悟、
勝利の為に廃疾を厭わない決意、
この 『覚悟』 の質が明暗を分けた。
 附随して生まれた勇気が勝敗を完全に決定づけた。
 星耀赫灼。殉矜の聖煌撃。
 流星の 『極 流 法(ハイパー・モード)
流 星 爆 裂 弾(スターブレイカー)覇 炎(スペリオル)
極流法者名-空条 承太郎
破壊力-SS スピード-SS+ 射程距離-C
持続力-C 精密動作性-SS+ 成長性-完成






“スタンドは精神の原動力(エネルギー)
 この法則が此処まで顕著に出た例も珍しいであろう。
 重傷を受けたからエネルギーが増大したのではない、
護るべきモノのために敢えて身を棄てる、
筆舌に尽くしがたい辛苦を堪え抜ける、
その人間としての高潔な 『精神』 が
能力を此処まで引き上げるコトを可能としたのだ。
 他者の介在する余地のない、己のみを信じて闘う 『男の世界』
 その最終局面に於いて、空条 承太郎は自らの本望から手を放した。
 己よりも大事なもの、想いのままに我が儘に、
ただソレだけを傷つけないために自らの左腕すら差し出した。
 その“覚悟” と 『勇気』 が暗黒の宇宙を照らす光明のように、
僅かに残ったスタンドパワーを極大まで燃え上がらせた!
「――ッ!?」
 スタープラチナの右拳で、光芒天を劈く勢いで立ち昇る
“覇炎” の裡に、シュドナイは一人の少女の姿を垣間見た。
『神威召喚』 フレイムヘイズを守護する王の顕現で在るが如く、
流星に融け込む紅蓮、明らかに二つの存在をソコから感じ取った。
「――じゃあ、な」
 今の今まで、身命と心魂を全霊でブツけ合った者に
対する言葉とは想えないほど、
微塵の名残もない声調で承太郎はシュドナイに告げた。
 もう既に終わった事、過ぎ去りし追憶(かこ)に向けたような告別だった。
 焼き木が爆ぜるが如き感覚で、理解不能の喪失がシュドナイの抉れた胸を穿つ。
 そし、て。
『――ッ!』  
 喚声も咆吼もなく、一抹の音響(ひびき)すらもなくスタンドの極拳が
シュドナイに差し向けられた。
 戦闘の終結と云うよりは創世の原初(はじまり)が如き、絶対的な光景。
 神々しき星耀(ヒカリ)に包まれ悠麗な微笑を浮かべるスタンドの貴公子。
 恐怖も悔恨も苦痛すらなく、シュドナイの全存在を莫大なる覇炎が呑み込む。
 バシュンッッッッ!!!!
 本人の意図に反して、躯の裡側から己の一部ともいうべき超宝具が
鋼の被膜と成って覇炎の前に立ちはだかった。
 永い年月、強い想いの込められた器物には魂が宿ると云われる、
本体が死しても尚、自律的或いは自動的に動き続ける
スタンド能力であるかのように。
 宝具創造の過程を鑑みても、充分起こり得る現象、
最愛の主を護り抜くため、絶対不壊の超宝具、
“神鉄如意” はその身を挺して聖煌の覇炎に立ち向かう。







 グァジュウウウウゥゥゥゥゥッッッッッッッッッ!!!!!!!!






 被膜の表面が沸騰したかの如く粟立ち、
消滅出来ないが故の苦悶のように鋼が哭く。
 決して折れない、曲がらない、砕けない、
不滅の硬度を誇りとする神鉄が流法の極撃に悲鳴をあげる。
 ダイヤモンドは砕けない、ソレと同様に人の想いもまた砕けない、
その双方がブツかり合った時一体何が起こるか?
この世に壊れないモノは二つ存在しない。
(もういい、止めろ――ッ!)
 今まで想像だにし得なかった、愛器の深遠なる忠節に
その主は転進の命を下す。
 己が死んでも、また別の誰かに仕えれば良い、
滅びさえしなければ “神鉄如意” の敗北にはならないのだ。
 だからもう止めろ、ソレはオレが受けるべきモノだ。
 そのシュドナイの想いか、宝具の耐久度が限界を超えたか、
それともやはり、片腕を犠牲にして生まれたスタンドパワーが凄まじ過ぎるのか、
覇炎が神鉄を突き破った。 







 グァッッッッッッッッ!!!!!!!!!





 手応えも苦痛も何もなく、一瞬を更に凝縮した時の極小点で、
シュドナイの姿は跡形もなく消し飛んだ。
 誰も視認出来ない雷速をも置き去りにするスピードの中
封絶の境界を突き破りそれでも減速せず、
沿岸を越え近海を抜け、最終的にはマラッカ海峡沖合数百㎞の地点に敲き込まれる。
 雲間を濡らす凄まじい海昇が海底火山の爆発が如き勢いで噴き挙がり、
直下型に割れた水面はそのままシュドナイの躯を海溝の深淵へと呑み込んでいった。
 着撃と同時に跳ね上がり、今ようやく地に落ちたサングラスが
カキリと小さな音を立てる。
 彼がいた痕跡はそれだけ、後は茫漠と拡がる破壊の大地を背景に、
初めから何も存在していないようだった。
「……」
 腕の切断面から残滓のように吹き出る血液、
もうそれ以上出血すらせずスタンドは掻き消え
承太郎も最後の力を使い果たしたように前のめりで倒れる。 
 傍に転がる左腕、どちらが勝者か解らないほど、
余りにも惨憺足る勝利者の姿がそこに在った。
 世が世なら、四肢切断の場合助かる見込みは殆どない、
それは救命医療の発達した現代であっても、戦場ならば同じ事。
 後は、一刻も早くこの総力戦(たたかい)が終結に向かう事、
治癒能力のある者が承太郎を発見してくれる事を祈るのみである。
 なのだが。
「……」
 亡骸と一体何が違うのか、離れ逝く魂魄が透けて視えるような躯が、
虫の這い擦るより遅い速度で全壊を免れた建物へと向かっていった。
 シュドナイとの絶戦は終わった、でも、終わってない、
まだ、 “終わっていない”
 荒れた大地に血の轍を残し、崩れた壁面を支えにして何度も失敗しながら、
無頼の貴公子はようやく身を起こすのに成功する。
 片腕を失った事により重心のバランスが崩れ、
かつての平衡感覚では立つ事すらままならないのだ。
 冷たいコンクリートの感触を背に、力無く漏れる淡い吐息。
 自分はいま苦痛を感じているのか、生きているのかすら曖昧な意識。
 そんな寄る辺なき状態の中、胸に宿る存在だけが
確かに自分は生きていると実感させる。
「……」
 喪失の悔恨ではなく、諦観にも似た心境で見つめた疵痕。
 恐怖や絶望は、不思議なほど浮かんでこなかった、ただ、
「また、泣かせちまうかな……」
穏やかさの中に微かな苦みを含んだ、消え去るような声が吐息に流れた。






(アイツの涙は、どうも苦手だ。
良い悪ィ関係なく、こっちが悪いように想えてくる。
やれやれ、正直、さっきのヤローなんかより、よっぽどおっかねー) 





 紡いだ想いは、現か幻か。
 ごく僅かの後、無頼の貴公子の姿はそこになかった。
 罅割れた壁面に、無数の赤い手形、擦り付けた痕。
 その先に、血の足跡が、荒れた大地に続いていた。
 彼女の待つ、約束の場所まで、どこまでも、どこまでも。



←TOBE CONTINUED…














『泣くんじゃねぇぞ……笑ってろ……』










 
 

 
後書き
はいどうもこんにちは。
自分で描いといてなんですが、
男というのものはここまで強くカッコよくなれるもので、
だから世に蔓延る○タレ主人公というモノが余計に腹立ってきますネ。
(マジで存在する意味が解らない・・・・('A`)
一体誰が得してるんだ? アレに「共感」出来るのは
○○○か○○○○○くらいだろう・・・・)
少なくとも殴り合いのケンカも出来ない、身体張れないヤツが
世界を救うだの運命を変えるだの~のために強くなるだのと
御大層なコトを口にしても、説得力の欠片もありません。
(言うだけ想うだけならタダで、「行動」が伴わなければ○○同然。
だから公園の日向ぼっこのように軽々しく口に出来る。
ルーシーが2巻の最後のようなヘラヘラした(ツラ)
(あそこマジ○したくなる・・・・('A`))
そんなコト口にしたでしょうか? 
その時はもう泣きながら大統領に立ち向かっていってましたよ。
「ちょっと本気になって考えてみてもいいんじゃないか?」
なんて思う暇はないんです。本当に相手の事が大事なら。
本気で考えてないし考える気もないから
そんなフザけた「余裕(あまさ)」が生まれるのです))
痛みも恐怖もない「緩慢な自己犠牲」には何の価値もありませんから。
(苦痛の全く無い安楽死の薬は、使用者が続発する可能性が(非常に)高いので
開発が禁止されているのです)

まぁそんなこんなでつらつらと書き綴ってしまいましたが、
年末で色々忙しくなりそうなので
(ペ○ソ○5もクリアしたので、
「瞬殺」はマジで何とかした方がイイと想う・・・・('A`))
キリもいいので今年はコレで投稿終了にしようと想います。
(ストックも残り少ないから年末年始で少し書き足すか・・・・・('A`))
重度のヘタレ嫌い、萌え嫌いのヤツが「ジョジョ」と組み合わせたら
なんか面白かったので(個人的に)惰性で続けてる奇特な小説に
ここまでお付き合い戴き本当にありがとう御座いました。
どこまで行けるか解りませんが読んでくれた方に感謝しつつ
ソレをエネルギーに行ける所まで行こうと想います。
(少なくとも3部は完結させたいナ・・・・)
それではみなさん良いお年を! さようなら!ノシ
 
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