八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第九十五話 学園にも戻ってその十三
「それは」
「そうかもね、その博士のところも行く?」
「ううん、その人は別にね」
「いいんだ」
「ええ、今日はドラキュラ伯爵達を観たいわ」
ティータイムに使うガーデンにというのだ。
「最近ティータイム部の娘達とも仲よくなったし」
「あの部活の子達ともなんだ」
「そうなの、いい子達ね」
「いい雰囲気の部だよね、あそこも」
「それでその娘達も言ってたし」
それでというのだ。
「行ってみるわ」
「それじゃあね」
「一緒に来てくれるのね、義和も」
「そうさせてもらうよ」
僕は詩織さんに微笑んで答えた。
「念の為にね」
「聖水とか十字架とか持って」
「大蒜もね」
全て念の為にだ。
「そうしてから行こうね」
「不安はなくても」
「念の為にね」
こう話してだ、そのうえでだ。
僕は詩織さんと放課後のことを約束した、そうした話をしているうちにお昼休みも終わってそうしてだった。
午後の部活がはじまった、午後も走ることになった。とにかく今日の部活は走って走って走り続けるない様だった。
そのランニングの中でだ、先生はこんなことが言った。
「今日は日差しが強いな」
「ですね、確かに」
「江田島の日差し並ですね」
「本当に用心しないと日射病になりますね」
「熱射病も怖いですね」
「だから気をつけろ」
先生はくれぐれもとだ、僕達に言った。
「帽子を被って水分もだ」
「はい、常にですね」
「補給してですね」
「どっちも気をつけろってことですね」
「日射病も熱射病も」
「サウナでも水分補給が大事だろ」
こうした話もしてきた。
「しっかりと摂らないとな」
「ですね、脱水症状になりますね」
「午前もこうした話してましたけれど」
「身体は熱くさせ過ぎるな」
「水分はしっかりと、ですね」
「そうだ、スポーツは考えてだ」
そうしながらというのだ。
「するものだからな、科学的にな」
「桑田さんみたいにですね」
「そうしていくものだからですね」
「水分も摂れ」
科学的にそうした方がいいからだというのだ。
「何でも根性でやるな」
「ちゃんと科学も考えろ」
「そういうことですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そうして指導しない奴も馬鹿だかな」
「それでその馬鹿もいる」
「教師の中にですね」
「そういうことでもあるんですね」
「俺はそんな馬鹿にはなりたくないからな」
完全な否定、それも心からの軽蔑を込めた言葉だった。
「そんなことはしない、無駄な罰とか見栄で正座もさせないぞ」
「ああ、いますねそういうことさせる先生」
「武道の部だからって正座して話を聞けとか言う人」
「自分は立ったままで一時間以上の話正座して聞かせるんですよね」
自分は立ったままでというのが重要だ、自分はしないで人にあれこれ強いるのは日本の体育会系の悪い部分で悪い人がすることだと思う。
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