「学校、変える」
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第3話 友達と合流2
前書き
「お、お邪魔しますじゃなくて、失礼しますでしょ!」
「あっ、そうだった。ごめん」
「真衣に謝ることじゃなくて、先生に謝ることじゃないの」
「そ、そうだよね、真衣に謝ることじゃないよね」
「ささ、もう一回挨拶して」
「オッケー」
「いいよ」
「失礼しまーす」
「・・・・・・・・・・・・。」
「反応なし」
「いないじゃん。職員室じゃ、ない?」
「行こうよ」
「失礼します」
すると、校長先生が気づいた。
「どうも・・・で、なんのご用?」
「あ、あのお、転入してきた香奈美です」
「転入生?」
「・・・はい」
校長先生は首を傾げた。
「親は」
「え、親?」
「んまあ、いいや。ちょっと、こっち来て」
「あ、はい」
「んで、あのもう1人の子は、どなた?」
「あ、あの子は職員室までの道を教えに、ついてきたものですが、どうかしましたか?」
「な、何よ」
「な、なんでもありません」
「ま、とにかく、えーっと、違う違う・・・」
校長先生の会話は止まらない。
「あった。これだ」
「・・・」
「窓侘香奈美さん、10歳、5年生、・・・・」
そして読み上げた。
「香奈美さんは5の1ですね。えっと、そこの子・・・?」
「ハイ」
「5の1ですよね。連れてってやって下さい」
「あ・はい」
ウチはゆっくり真衣の方へ歩いて行った。
「さ、行こ」
「楽しみ~」
「何がよ」
「え?この学校名が面白かったから、受ける授業も面白いのかなって思って」
「どこも、楽しくないよ」
「へ?」
ウチは疑問に思った。
「じゃあ、あの小学校名は関係あるの?」
「ある」
「だったら、面白いでいいじゃない」
すると、真衣がゆっくりと話し始めた。
「この学校の名前は、昔生徒が勝手につけた名前で、その時から先生の印象が変わって。生徒に対しての言葉をちゃんと使っていない先生もいるし、変な先生もいるし、まるで世界一のビッケ小学校みたい」
「不良がつけた名前?」
「知らないけど、悪い人じゃない?」
「ちょっと怖くなってきたかも」
「真衣だって、毎日毎日学校行きたくないって、言ってるよ」
この言葉で、ウチはピーンときた。
生徒は不良だったってことになっている。だから、この小学校は一番頭の悪い学校だと、真衣は思っているんだな。
こんなこと話していたら、すぐにウチのクラスの寸前まで来た。
「期待しないでね」
そして恐る恐るドアを開けた。
「何!?このゴミの量!?」
ウチは驚いて、真衣に話しかけた。
「比呂いるの?」
「いるよ」
「じゃあ蓮いるの?」
「いるよ」
「いたああああああああああああっ!!」
「今日の日直はこのクラスで一番キモイやつかー」
そしたら比呂と蓮が振り向いた。そして、
「か、香奈美~!?」
「かかかかかかかかかか、香奈美ーーーーーーーー!」
「そうだけど、なにか」
「この学校、やばいよ」
「そうらしいけど」
そして朝の会が終わり、先生が話し始めた。
「え、あの、今日転入生が来ます。いや、来ました。ん?あれ?」
先生の話はなかなか終わらない。そして1分が経過したときにウチを紹介した。
「転入生の、窓侘香奈美さんでーす。どうぞ」
「ま、窓侘香奈美です。よろしくお願いします」
「今日からお友達が1人増えたので、楽しく遊んでやって下さい。ちなみに香奈美さん」
「は、はい」
「好きな遊びは何ですか?」
「え?あの、不良の人以外で遊ぶなら、なんでもいいです」
「じゃあ、なんでもいいですか」
「は、はい。一応・・・」
「では皆さん、拍手をしてやって下さい」
パチパチパチパチパチパチ・・・・・・・・。
「席は、蓮くんの隣ですよ」
「あ、はい」
後書き
拍手しなくてもいいし・・・・。
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