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ヘタリア学園

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第五千六百十二話  美人だけれど

第五千六百十二話  美人だけれど
 ローマはパルミラの城門の上に雄々しく立つ敵の女王ゼノビアを見上げて言いました。
「魔法少女の薔薇のあれみてえだな」
「何で急に二千年近く未来のお話するんですか」
「あのとんでもなく悪い奴ですよね」
「ふと思ったんだよ、けれどあの女王さんもだろ」
 お顔は確かに奇麗なその人を指差してです、ローマは自分の兵隊さん達にさらに言うのでした。
「旦那さん暗殺したんだろ?」
「噂ではそうですね」
「その辺り怪しいです」
「謀略使うし戦争強いし武芸も備えてるからな」
 こうした要素を備えているからというのです。
「似てるなって思ったんだよ」
「悪くて強いですか」
「だからですか」
「そうだよ、まああそこまで極悪非道じゃないだろうけれどな」
 何しろマスコットと組んで何も知らない女の子達を戦いに引き込んで次々と殺したり死なせたりしているのです、吉良吉影クラスの邪悪さです。
「悪い美人さんってのは一緒だろ」
「その美人さんに苦しめられてますね」
「それは確かですね」 
 美女を前にして言うのでした。苦戦の中で。


第五千六百十二話   完


                       2016・12・14 
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