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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第7章 大魔闘演武編
  絶望へ加速する未来

一方、ナツ達は・・・


「もう少しでつきます。」

俺がナツさん達を出入り口まで案内していた。

「アルカディオス様は大丈夫でしょうか?」

「大丈夫と言えば大丈夫だけど・・・・・・」

「むしろ溶岩の中で生きてた方が不思議だよ。」

一体、どういう状況だったんだ・・・・・・(汗)

「彼も身につけてる翡翠の宝石のおかげだろうね。」

「強力な護符の役割をしている。」

シャルルとリリーがそう言う。

「翡翠って・・・あのドラゴン!!」

「あの、ジルコニスと同じ!!!」

ウェンディとミントがそう言う。

「確か姫の名前もヒスイだったと・・・」

「アルカディオスはここを出たら姫に会えって言ってたわね。」

ユキノさんとルーシィさんがそう言う。

「エクリプスが正しいかどうか、
 自分達で決めるといい・・・だったわね。」

「その姫様にこんな所落とされたんだけどな!!!!」

シャルルの言葉に、ナツさんがそう言う。

「とにかく、
 ここを脱出して大魔闘演武で戦ってるみんなを安心させてあげたいね。」

ロキさんがそう言う。

「オイ!!アレを見ろ!!」

リリーが指をさしてそう言った。

「扉だ!!!」

「やっと着いたか!間違いないです。ここです!!!」

ようやくたどり着けたぜ!!

「よっしゃ!!さっさと出てやるぜ!!!火竜の・・・」

「いや、そんな事しなくても!!」

ナツさんは扉を壊そうとしている!!普通に開くのに・・・!!


ガチャ


「開いたーーーーーーーーーっ!!?うほぉーーーーーっ!」

扉が開いた事にナツさんは驚き、さらにそのまま転がった。

「何で?」

「待ち伏せ!?」

「ええーっ!!!」

ルーシィさん、ウェンディ、ミントがそう言う。

「いや・・・」

もしかしたら・・・

「んががががっ!!!」


バタン!


転がってしまったナツさんは扉の前で止まった。

「!」

そしてナツさんの前に2人の人物が目の前に立っていた。

「誰だ、お前ら?」

ナツさんがそう言う。

「やっぱりあんたか!」

俺は1人の人物を知っていた。

「知ってるのか?」

「ああ。ここまで俺を案内してくれたんだ。」

リリーの言葉に俺はそう言う。

「もう1人は連れか?」

俺はそう尋ねたが・・・

「グス・・・ごめん・・・。」

「!」

「力を・・・貸して・・・。」

「その声・・・。」

「え?」

「君は・・・。」

その人の声に俺達は驚く・・・ある女の人と同じ声であるからだ。

「そりゃあ、まぁ・・・驚くよな・・・。」

「どういう・・・事だ・・・?」

俺はもう1人の男の方に向かってそう言った。

「え・・ええ・・・!?」

「何で・・・。」

「?」

ミントとシャルルが何かに驚いていた。

「嘘でしょ・・・この声・・・匂い・・・・・・!!!!」

さらにウェンディの方も驚いていた。

「ウェン・・・ディ・・・・・・・・・・・・っ。」

男の方がウェンディを見て・・・
何か、泣きそうな感じだったが、堪えたようだ。

「・・・そうだよな・・・驚くよな・・・・・・。」

「?」

何がどういう事だ・・・?

「・・・さすがに、お前にはわからないよな・・・・・・。」

男はそう言い、被っていたフードを降ろす。
そして女性の方もフードを降ろした。


































「自分が()()()()の声を聞くと、意外と違う感じだと思うからな。」








































「お、俺ぇぇっ!!!?」

男の方は、俺と同じ顔・・・いや・・・俺自身・・・なのか!!?
顔の左半分は包帯をしているが・・・。




さらに・・・!!!




「ルーシィ!!!?」

「えええええええええっ!!!?」

女性の方はルーシィさんそっくりだった。

「ルーシィが・・・」

「コージが・・・もう1人・・・!?」

ミラさんとシャルルがそう言う。

「どういう事・・・なの・・・?」

ウェンディがそう言う。

「そりゃあ・・・驚くのは無理ないよな・・・。」

もう1人の俺(?)がそう言う。

「ジェミニ・・・じゃないですよね。1人にしか変身できませんし・・・。」

「エドラスとかそういうのじゃ・・・」

「でもそれだと、性格が違うはずだよ?」

ユキノさん、ハッピー、ミントがそう言う。

「時空を超える扉、エクリプスの事はもう知ってるよね?」

「「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」」

「エクリプス・・・まさか!!」

「あんた達はエクリプスを使って・・・」

「ああ。」

「未来から来たの。」

「「「「「「なーーーーーーーーーーっ!!!!」」」」」」

俺達は驚くしかなかった。いや、驚く事だらけだぜ・・・!!

「・・・・・・。」

ルーシィさんは同じ顔の自分の人を見ていた。

「そんな馬鹿な・・・。」

ロキさんがそう言う。

「この国は・・・もうすぐ・・・」

「っ!!」

もう1人のルーシィさん(?)が倒れかけ、
もう1人の俺(?)が地面につく前に、体を支えた。

「おいっ!!」

「大丈夫ですかっ!?」

ナツさんとウェンディが駆け寄る。

「・・・寝ているみたいですね・・・。」

俺がそう言う。

「少し無理をさせてしまったか・・・。」

もう1人の俺(?)がそう言う。

「どうなってるんだ・・・一体・・・。」

「訳がわからん。」

ハッピーとリリーがそう言う。

「・・・・・・。」

ルーシィさんは黙ってもう1人のルーシィさん(?)を見ていた。

「ルーシィ。」

ミラさんが声をかけた。

「・・・・・・何か気味が悪いよ。何であたしが・・・」

「言いたい事はたくさんありますが、場所を変えて話します。
 俺について来て下さい。」

もう1人の俺(?)がそう言う。

「ナツさん、すみませんが、倒れたルーシィさんをお願いします。」

「お、おう、わかった。」

もう1人の俺(?)の俺の声にナツさんは
もう1人のルーシィさん(?)を担いだ。

「じゃあ、ついて来て下さい。」

「あ、ああ・・・ええっと・・・。」

もう1人の俺(?)を・・・何て呼べばいいんだ・・・?

「・・・闇分身だな。」

「!」

気付いていた・・・・・・俺だからか・・・?

「俺はお前を、過去の俺って呼ぶ。
 お前も、俺を未来の俺って呼べ。」

「あ、ああ・・・。」

「みんなも、そう呼んでくださいね?
 では、こっちです!!急いで!!!」

もう1人の俺・・・いや未来の俺の後に、俺達はついて行った。

「早くお城を出たいね。」

「ええ。信号弾を上げないと。」

ミントの言葉にシャルルがそう言う。

「ルーシィさんの救出成功って、ですね。」

「ああ・・・2人になるとは思わなかったけど。」

ウェンディとロキさんがそう言う。

「あと・・・もう1人、意外な人物もいるし。」

俺は走っている未来の俺を見てそういう。



































「どこだ、ここ?」

「食堂だと思います。今はここに兵士達は来ません。」

どうやら、安全地帯についたようだ。

「俺とルーシィさんで城にいる兵士達を
 何とかここに来ないようにしておきました。」

未来の俺がそう言う。

「でもできれば外に出てほしかったわ。」

シャルルがそう言う。

「これだけの人数だと、簡単じゃないし、俺も構造は詳しくない。
 知っている人がいれば別だけど・・・」

「知らないね。」

「私も。」

ロキさんもミラさんも知らないようだし・・・

(わたくし)もお城様の構造についてはちょっと・・・・・・」

「お城様!?」

ユキノさんも知らないようだ・・・しかし、お城様って・・・(汗)

「早く脱出して、みんなに知らせたいのにな。」

「あい。」

「いや・・・それは少し待った方がいい。」

リリーとハッピーの言葉に、未来の俺がそう言う。

「俺もだけど、こっちのルーシィさんが、
 どうしても話さないといけない事があるから。」

「そうなのか・・・」

「少し、待ってほしい。」

未来のルーシィさんが話したい事・・・それは一体・・・。

「・・・・・・。」

ルーシィさんは、眠っている未来のルーシィさんをただ見ている。

「ルーシィ、そんなに思い悩む事ないよ。」

「うん。」

「たとえ君が2人になったとしても、僕が両方愛する事ができるから!」

「空気読んでくれる?」

ロキさん・・・ブレないな・・・(汗)

「うう・・・。」

「!」

「お。」

未来のルーシィさんが目を覚ました。

「大丈夫?未来ルーシィ。」

ハッピーは心配そうにそう言う。

「ここは?」

「お城の食堂です。」

「ここが今のところ、兵士達が来ない場所です。」

未来ルーシィさんの問いに、ウェンディと未来の俺がそう言う。

「城の中なのね・・・。」

「ええ。あなたが倒れましたし、怪我人もいますから・・・」

未来ルーシィさんの言葉に、未来の俺がそう言う。

「・・・・・・あたしの記憶だとね・・・奈落宮を脱出した後・・・
 みんな・・・王国軍に、また捕まっちゃうの。
 だからその前に知らせようと・・・」

未来のルーシィさんはそう言うのだった。

「未来のルーシィが体験した事実・・・という訳か。」

リリーがそう言う。

「何言ってんだ。あんな奴等に捕まる訳ねーだろ。」

「そうね・・・さすがにやられる気がしないわ。」

ナツさんとミラさんはそう言うのだった。

「あたし達は逃走中、エクリプスに接近しちゃうの。
 そのせいで魔法が使えなくて全員捕まっちゃう。」

未来のルーシィさんはそう言う。

「そりゃドジだな。」

「運が悪かったとしか・・・・・・
 “あの時”が来るまで、あたし達は牢の中にいた。」

「あの時?」

「「・・・・・・。」」

未来のルーシィさんと俺は・・・何か言いずらい顔をしていた。

「あの・・・未来のお兄ちゃんとルーシィさんは、
 どうして未来からやってきたんですか?」

ウェンディが尋ねる。

「・・・・・・簡単な話だ。」

「最悪の未来を変える為。」

未来の俺とルーシィさんはそう言った。
・・・未来のルーシィさんは何故か震えていた。

「最悪の未来だぁ?」

「どういう事だ?」

その言葉にナツさんと俺はそう言う。

「一体・・・あなた達のいた未来に何が起こったのですか?」

ユキノさんが2人に尋ねる。

「・・・・・・俺達の・・・この先の未来・・・それは・・・」











































































「「一万を超えるドラゴンの群れが、この国を襲う。」」 
 

 
後書き
どうも、白鋼です!!
予定より少し遅くなってしまいましたが、ようやく出せました!!
未来ルーシィともう1人の方は、未来コージです!!
分かった人はいたかな?まだ疑問に思う所があるかもしれませんが、
いずれそこは出します。次回は大魔闘演武に移ります。
大魔闘演武の大会の方も、次回で終わり、ドラゴンとの戦いになります。
また時間が掛かってしまう事をお許しください。次回もお楽しみ!! 
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