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英雄伝説 絆の軌跡

作者:フェルト
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第1話 身喰らう蛇

 
前書き
初投稿になります。

辿々しい点があるかもしれませんが宜しくお願いします。 

 
リベール王国某所。そこには導力技術が発達しているリベールでも作り出せない装置が所狭しと置いてある。
その部屋に主にある物は導力銃や導力器といった日常生活で使用する物から、機械仕掛けの動く兵器…身喰らう蛇に所属する者であれば人形兵器と称する兵器や巨大な人形兵器も置いてあった。
そんな混沌とした部屋の中に彼女…メルト・フォードは居た。
長髪の黒髪、女性としてのステータスである容姿は俗に言う『ボン、キュッ、ボン』。どこぞの市長の孫娘に引けを取らない。
世の男どもが一目惚れしそうな女性の手には弓があった。
この弓は少々特殊なもので弦の部分にセピスを入れることにより照射した矢の属性が変わるというものだ。
例えば火属性なら矢に火属性が加わり、水属性なら矢に水属性が加わる…といった感じだ。
ここで簡単にこの世界の事に体する基本情報をここに記そう。

まず大前提として『導力』について。
導力というものが世に知らされたのは実は50年ほど前である。
それ以前は存在していたのだが広く一般的に知られることはなく、導力の代わりに『火力』『蒸気』『風力』といったものにより生活に必要なエネルギーを生産していた。
所がある日、エプスタイン(のちに博士となる)と名乗る人物により導力が知られ始めた。
最初は目を付ける人間は少なかったが『七曜石』といった鉱物によりエネルギーの生産が出来る、既存のエネルギー生産方法とは違い、機材を稼働させるために必要な七曜石があれば半永久的にエネルギー生産が可能。立地によるばらつきはあるが、火力エネルギーを生産する為に必要な石油や天候に左右されやすい風力とは違い、容易に採掘が可能であることから徐々に広く知らされた。
尚、導力を利用した物の1つに導力器(オーブメント)と呼ばれる物がある。
これは七曜石の結晶…クオーツと呼ばれる物を円形の機械に取り付け導力魔法、オーバルアーツ(アーツと略されることが多い)といった七曜石のエネルギーを利用した魔法を発動する物である。
クオーツをセットする為には導力器のスロットを解放する必要があるがこれを解放するためには七曜石の欠片、セピスが必要である。
このセピスを一定数、工房に渡すとスロットの解放が可能で有り最大7つまで開けることが出来る。

次にゼムリア大陸についてである。
メルトが今居る国はリベール王国。西ゼムリア大陸に位置している。
この国はエレボニア帝国やカルバード共和国に比べると人口、戦力等劣っている面が多い。
しかし先に上げたエプスタイン博士の弟子で有り、1番最初に導力エネルギーを利用した飛行船の開発等を行ったアルバート・ラッセル博士により、導力が主となる現代において他国に比べ大きく発展した。
また、リベールの治安も特筆すべきだろう。
質実剛健で、貴族制度を重んじるエレボニアや多々の移民を受け入れ移民主義を実行してきたカルバードの両国の治安は決して良いとはいえない。
二大国と称される両国は外部からの猟兵団の運用が法的に認められており、争いごとが耐えない。
しかしリベールではそういった外部の武装組織の運用を禁止しており、リベールのトップである『アリシア・フォン・アウスレーゼ』女王陛下も国民の事を第一に考え、国民からの支持率が高く、かなり治安は良い。

次に七曜協会と遊撃士協会(ブレイサーギルド)について説明しよう。
今から1200年前、ゼムリア大陸は謎の『大崩壊』により暗黒時代が始まる。
この暗黒時代により飢饉や異常気象、犯罪者の増加による被害が増えるがこれを静めたのが七曜協会である。
七曜協会は空の女神『エイドス』の教えの名の下、人々を導き、当時権力が強かった貴族も徐々に無視できないものになり今では七曜協会と空の女神はゼムリア大陸の振興の象徴となっている。
又、古代遺物『アーティファクト』の回収、保護も行っている。
古代遺物とは現在では解析不能の物体で有り、なかには危険な効果を発揮するものもある。
その古代遺物で七の至宝『セプト=テリオン』があり存在するのかどうか怪しい至宝である。
因みに大崩壊が起きた原因は未だ不明で有り、一節によると隕石の落下や気候の異常変動による天変地異等があげれているが真意は不明である。
遊撃士協会とは一言で表すなら『市民の味方』である。
遊撃士協会の規約は3つあり
第1「基本理念」これは国の枠組みを越えて地域の平和と民間人の安全を守り支えることである。
第2「民間人に対する保護義務」民間人の生命、権利が不当に脅かされようとしていた場合に限り保護する義務と責任が生じる。
第3「国家権力に対する不干渉」 国家主権や公的機関に対して捜査や逮捕を実行できない。であり民間人から入る依頼は多種多様に渡る。
遊撃士には準遊撃士と正遊撃士があり最初は準遊撃士、謂わば見習いである。見習いなので一度支部に転属したらその支部の受付から推薦状をもらうまで他へは転属できない。
一方正遊撃士は自由に転属できるが当然の事ながら責任は増える。
更に準、正遊撃士ともにランクが有り準遊撃士は10級~1級。10級が1番低く1級が一番高い。
正遊撃士の場合はG級~A級である。A級ともなれば他国の支部から応援要請がかかることもある。しかし狭き門でA級は現在20名しかいない。
更に非公式ではあるがS級というのがあり、国際的な事件を解決した者が到達できるがその人数は数名ほどで有る。

最後に身喰らう蛇について。
身喰らう蛇『ウロボロス』は一言で表すなら犯罪組織である。
全容は謎に包まれており、表舞台には決して表れない。

以上ここまでが基本情報である。

さて、話を戻そう。
メルトは弓の点検が終わると屋上に向かった。背中には弓、腰には刀を携えてその姿はこれから戦闘を行う様な感じであった。
そして屋上につき、そこには何名かいた。
白いタキシードに身を包み手には杖、顔には仮面を付けておりこれで街を歩いたら即通報されそうな格好だ。
他にはサングラスをかけているガタイのいい男性、やたらと露出度が高い服を着ている妖艶な女性、ドレスに身を包みまだ10代前半であろう少女、象牙色のコートを着た男性、研究員の様な白衣に身を包んだ男性。
どうやらメルトを待っていた様でメルトが来ると研究員の様な人が話し始めた。

「やたらと遅かったな、メルト」

「ちょっと準備に時間がかかっただけですよ。何せこれから向かう場所には彼がいるんですから」

そう話すメルトには若干緊張の色が感じられた。

「気持ちは分かるが軍という名の鎖に繋がれた身。正攻法では流石に来ないだろう」

「レーヴェの言う通りよ。後はレン達が上手くやれば問題ないわ」

象牙食のコートの男性はレーヴェ。ドレスの少女はレンというらしい。

「レーヴェの言うとおりだ。それでは計画内容を改めて説明しよう」

「了解です」

そして説明終了後、各自はそれぞれの役目をこなすために動き始めた。 
 

 
後書き
今回は殆ど説明のみでしたが次回から動き始めます 
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