| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

~異世界BETA大戦~ Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

破壊

 
前書き
今回、本文短めなので後ろに背景・設定資料をUPしました。
11/17一部修正しました。 

 
エレミア歴1033年6月8日‐恒星標準時20時15分 
OS‐6~レーニア星中間宙域

調査班を乗せた探査艇と情報部直衛部隊が発進、先行して未確認隕石物体に取りつく。
そして外殻部を削り取り、回収し、調査艇内で分析に入る。

その間、情報部直衛部隊は付近の警戒にあたっていた。

暇だったのか、タケルちゃんが話しかけてきた。
「少佐、これってどこからどうみてもBETAの着陸ユニットだと思うんですけど、調査って必要なんです?」ちょっと呆れ気味だ。
「まぁ、そういうなって。何事にも手続きというものは必要なのだよ?」まだまだ若いなタケルちゃんは。
「それはわかりますけど、なんか歯がゆいんですよね。」タケルは割り切れない表情でそうつぶやいた。
そうしているうちに、「結果が出ました!これは先日の小惑星状未確認物体と同素材で構成されています。ほぼ99%同等です。」と調査班から報告が上がってきた。

まぁ結果はわかっていたけどね、さっきタケルちゃんに言ったように、軍隊も手続きって奴が重要なんだよね。
さて、司令に報告しないと。

オルフェーリア艦橋―
「司令、全艦配置に着きました!小惑星まで650宇宙キロ。対象の速度8.4キューブ、相対速度α200。ザガルート発射シーケンスに入ります。完了まで約3分!」
艦隊は、飛来してくる小惑星に向けて半包囲陣をとり、AD兵器の発射準備を進める。

「発射シーケンス完了次第待機せよ!」
「発射シーケンス完了!待機します。」

ディーは、ダイスケの報告と退避を待ってからすぐにAD兵器を発射出来るように待機命令を出した。
そこへ「司令、カミナガ中佐から通信が入っています!」通信スタッフから報告を受けたユウナがさらにディーへ報告する。
「つないでくれたまえ!」

すぐに司令席の3Dモニターが立ち上がり、敬礼しているダイスケの姿が映し出される。
「報告します。レーニアへ向かっている未確認隕石物体は先日の小惑星状未確認物体と同素材で構成されており、ほぼ99%の確率で同じものであるとの結果が出ました。」

「やはりそうか。これより攻撃体制へ移行するので調査班および情報部直衛部隊は速やかに撤収せよ。」
「はっ!了解しました!」ダイスケが敬礼したまま3Dモニターが消える。

「全艦隊へザガルート同時発射準備指示! 1斉射づつ効果を測定し、完全破壊に至るまで攻撃を継続する!」
「了解しました!全艦へ通達!速やかにトリガーをオルフェーリアへ委譲してください。」

ディーの命令を旗艦艦長であるユウナが艦隊全艦へ伝達、5分経過後、戦闘部門要員により艦隊全艦からのトリガー委譲が伝えられる。
そしてさらに5分後、「調査班および情報部直衛部隊、安全圏への離脱を確認しました!」哨戒担当士官からの報告が上がる。

「よし、全艦ザガルート斉射!!」ディーの命令一下、各艦の下部格納庫より大型ミサイルがいっせいに発射される。
全艦から発射されたザガルートはオルフェーリアからの軌道制御を受けて、全弾がほぼ半径200m以内の場所に次々と着弾、派手な爆発光を放った。
それは、惑星レーニアの地表からも観測できるくらいの明るさであった。
だが・・・・・まだ小惑星は半分程度が原型をとどめていたため、ディーは2斉射目の発射準備を命じる。

そして、2斉射目の準備完了したところで帰還したダイスケが艦橋に戻ってきた。
艦橋に帰るなり、ダイスケはユウナに状況を尋ねる。

「1斉射目では半分くらいしか破壊できていないわね。今ちょうど2斉射目の準備が完了したところよ。」
なるほど、あそこまでのデカ物だからなー、でもAD兵器って思ったより威力が低いのか。G弾の方が威力ありそうだな。でもあれは環境破壊とかハンパねぇから、こっちのがまだマシなのか。

そうしていると、全艦の発射シーケンスが終わり、トリガーが再び旗艦に委譲された。
そして「全艦、ザガルート再斉射!!」再び全艦艇より発射されたザガルートは残った小惑星の塊へと吸い込まれていく・・・。まばゆい光とともに目標の消滅が確認された。

「ふぅ、やっと破壊出来たか。よし、では総司令部へ今回の作戦推移と、先日捕獲した小惑星状未確認物体の関連性や未確認生物の件を合わせて報告するように。また、残留物回収の為の部隊を編制したまえ!」
そして10分後、残留物回収部隊は護衛部隊とともに艦隊随伴空母ラ・クルーゼから発進していった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
物語背景・資料
エレミア星系は地球の存在する宇宙とは違う次元の宇宙にある銀河系状の星雲内にあり、その位置は太陽系と似通っているが、もともと惑星などの天体の持つ質量に由来する重力バランスが極めて不安定であり、過去にいくつかの惑星が重力崩壊によって消滅している。
現在は安定しており、いくつかの惑星国家が存在する。

ラファリエス皇国
星系における人類発祥の地であり内惑星連合に所属していた。長年にわたった中央支配体制が崩壊した後、現在まで「君臨すれども統治せず」をモットーとした皇族の下の民主主義を基盤とした政治が行われている。エレミア戦役前には国粋主義が台頭し、歴史と伝統を持つラファリエスとしてかつての栄光を取り戻そうという声が高まり、その結果エレミア戦役を巻き起こしたが、現在は穏健派がとって代わっている。

アマティス公国
オルキス、ラファリエスとともに内惑星連合に所属していた。
デュミナスに開拓民を送り平和的に独立させた貿易国家であると共に、公王の発言力の強い、封建的側面を持つ全体主義国家である。過去、民族的対立からデトロワを仮想敵国としていて、レジナン事件からのデュミナス侵攻に対し表面上では中立としながらも一貫した反デトロワ政策を取っていた。
エレミア戦役終戦後、政策は転換され、融和政策へ転じた。

オルキス連邦
内惑星連合を構成する一国家であった。
親ラファリエス政策を取る国と民族としての自立を取る国の二つの国家から形成されている。内惑星連合の加盟後に複合企業体から提唱され、統一した軍が組織された経緯がある。かつて植民地であったが戦争に巻き込まれた末にいつの間にか独立した国家であり、他と比べ国としての歴史はまだ浅い。
人口が最も多く、総じて国力が高い為エレミア戦役後の復旧は星系中で一番早かった。

デトロワ連邦共和国
首都の置かれるデトロワ星とロドリグ星、2つの惑星から形成される大国である(デュミナス戦役前はトノス星も領星だったが、独立して連邦を脱退した)。本来は君主制国家であり、武力を背景とした強引な拡大政策により大国としての地位を手にいれ、その最盛期は星系内で人類が生活可能な惑星の6割を支配していたほどであった。しかし、多数の惑星統治による政変やイデオロギーの対立などが相次いだ結果、共和制に移行するに至った。しかし長年にわたる国内不安は払拭できなかった事と、エレミア戦役での消耗により、国の斜陽化は続いている。

デュミナス王国
アマティスの開拓者によって作られたデュミナス王国は星系内部でもっとも若い国家である。開拓の指導者であったギリアム=ファンケルハイン初代国王とする王政国家であったが、国策を貿易と定め、30年間で著しい発展を遂げた。その後、国家の基盤が築かれたとしてギリアムは政治からは身を引き、立憲君主制の民主的な国家となった。良くも悪くも若い国であり、リベラルな気質を持つ国家であるが、デュミナス戦役(解放戦争)でも見られたように国民の愛国心は総じて高い。

登場人物解説①

ダイスケ・カミナガ 
26歳 オルキス連邦統合軍 情報部 少佐
地球においては神永大輔、中堅出版社勤務の33歳独身サラリーマンであったが、乗っていたタクシーの事故で死亡(したらしい:純夏談)。
地球では、アーケードゲームを好んでプレイしており、人型戦闘ロボットの操縦などに高い特性あり。
転生した(させられた)エミリア星系で、白銀武と出会いBETA駆逐の為戦うことを心に誓う。
本人談、「だってあのヒロイン達の最後がどうしても納得いかないから!」とても軽い理由・・・。
身長はこちらでも180cmとやや高め、顏はとりあえず普通・・・・と本人は思っている。

タケル・シロガネ
18歳 オルキス連邦統合軍 情報部 中尉
言わずと知れたマブラヴ・マブラヴオルタネィティブシリーズの主人公。
ダイスケとは違う次元世界の地球で高校生をやっていた。
ある日並行世界の地球へ転移して、自分の世界では同級生だった女の子達と衛士訓練学校で同期となり、一度は挫折してしまうが、2度目のループでBETAに脳だけにされていた幼馴染の鑑純夏が00ユニットとして蘇ったのを喜んだのもつかの間、地球におけるBETAの総本山とも呼べるオリジナルハイヴH-1カシュガルハイヴへ少数特攻したが、激闘の末に攻略を遂げる。
だが、その際同期の彼女達と、純夏を失い、その結果に満足できずその後2回ループを重ねるも彼女たちを救うことが出来ず、今回はエレミア星系へ転移してきた。

ユウナ・ホウジョウ
26歳 オルキス連邦統合軍 機動第一艦隊 旗艦オルフェーリア 艦長 中佐
この世界におけるダイスケとは士官学校の同期生である。
親しい友人や部下へは並々ならぬ愛情や慈しみを持っている(慈母神的な姫気質?)
顔立ちはやや東洋系、ダイスケもそうだが、この日系っぽいファミリーネームはエレミア星系ではとても珍しいらしい。(これ何かのフラグ?)
キャラビジュアルイメージは、某絶園 はじまりの樹の姫宮の人っぽい感じです。

カイン・ディー
41歳 オルキス連邦統合軍 機動第一艦隊 司令官 中将
5年前終結したエレミア星系を2分した戦争である、エレミア戦役の英雄。
判断も早く、理路整然と冷静沈着な作戦指揮が特徴の叩き上げ将官である。
エレミア戦役の発端となったデュミナス戦役講和会議会場襲撃事件にて、乗艦のエルガウェインと数多くの乗員を失った事を未だに悔んでおり、ユウナと張り合うくらいに部下思いの司令官である。
キャラビジュアルイメージは、某紺碧な艦隊の司令官です。

オルキス連邦統合軍 メカニック解説①艦艇

バーナントR級戦艦 (旗艦専用艦)
全長487m、乗員736名、亜光速核融合エンジン8基搭載、主兵装 3連装DLG45(45cmビーム砲)2基6門、RG35(35cmレールガン=電磁投射砲)8門、SSM70(艦対艦・空レーザーミサイル)発射口8基、CIWS(自立式近接防空レールガンシステム)24基、艦載機12機、ザガルート(AD兵器=アサルトドローン戦術大型ミサイル)6発。

エルガウエインR級戦艦(主力戦艦)
全長450m、乗員695名、亜光速核融合エンジン8基搭載、主兵装 3連装OLG38(38cmビーム砲)2基6門、RG15(15cmレールガン)6門、SAMカディオ(艦対艦・空レーザーミサイル)発射口6基、CIWS 18基、艦載機18機、ザガルート4発

ソルデューヌⅢ級航宙母艦(空母)
全長460m、乗員1,156名、亜光速核融合エンジン6基搭載、主兵装 2連装OLG38 1基2門、RG15(15cmレールガン)2門、SAMカディオ発射口6基、CIWS 24基、艦載機40機

ガストーニュR級巡洋艦(重巡洋艦)
全長300m、乗員334名、亜光速核融合エンジン4基搭載、主兵装 3連装OLG38 1基3門、RG15 4門、SAMカディオ発射口6基、CIWS 12基、ザガルート2発

ガートバルⅡ級駆逐艦(駆逐艦)
全長180m、乗員152名、亜光速核融合エンジン2基搭載、主兵装 2連装OLG18 2基4門、RG12.5 4門、SAMカディオ発射口2基、CIWS 6基、ザガルートS2発
 
 

 
後書き
設定資料はまたその都度UPします。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧