暁ラブライブ!アンソロジー【完結】
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米麺戦争〜仁義なき朝食の戦い〜【シベリア香川】
前書き
今回は別のサイトで『ラブライブ!~1人の男の歩む道~』等を書いているシベリア香川さんです。
初めまして!別サイトでラ!の二次創作を書いているシベリアと申します!
さて、今回はウォールさんのお誕生日記念で書いたものをみなさんにも読んでいただこうと思います!
ウォールさんのところの主人公の春人くんも使わせていただき書きました!
テーマは『ギャグ』であります!
それでは、どうぞお楽しみください!
「白米!」
「ラーメン!」
「ちょっと2人とも……」
「春人くんは黙っててください!」
「春くんは黙ってて!」
「………はい……」
今、春人くんは修羅場に遭遇している。
昨日から花陽の家で幼馴染みとお泊まり会をしている。
花陽の家族は旅行に出掛けたらしいが、花陽は学校やアイドル研究部活動があるため参加していない。
そして今は朝ご飯の時間。
花陽と凛が白米にするかラーメンにするか言い合っているのだ。
春人はそれを止めようとしたがはじき返されたのだ。
だから春人はただただ苦笑いして2人を見るだけ。
「朝は白米だよ!白米を食べないと朝は始まらないよ!」
「違うにゃ!ラーメンが一番にゃ!ラーメンを食べて体を温めて気持ちいい朝を迎えるんだにゃ!」
「白米!」
「ラーメン!」
「白米!」
「ラーメン!」
「あはははは……」
かれこれ10分……春人はずっとこの言い合いを聞いていた。
「そうだ!春くんはどう思うの?」
「えっ!?」
「そうだよ!春人くんはどっちがいいとおもうの?」
「えっと……僕は……どっちでも……」
「「どっちか!!」」
「えぇ〜!そんなの決められないよ〜」
「ほら、春くんもラーメンって言ってるにゃ!」
「言ってないんだけど!?」
「ううん、白米って言ったんだよ!」
「それも言ってないよ!?」
「ラーメン!」
「白米!」
「「むむ〜っ……!!」」
花陽と凛は睨み合った。
2人の間には火花がバチバチと散っていた。
「だから2人とも、喧嘩は………」
「喧嘩じゃないにゃ!」
「そうだよ!」
「えっ!?」
「「これは戦争(にゃ)!」」
「あぁ〜………?」
春人は首をかしげた。
「もう!お腹すいたからもう白米にするべきだよ!」
「凛だってお腹すいたにゃ!ラーメンにするにゃ!」
「白米だって!」
「まぁまぁ、2人とも……」
「だからラーメンって言ってるにゃ!!!!」
ドカン!
ビュー……ドゴン!
「は…花陽ちゃん!?」
すると凛は花陽の腹を殴った。
花陽はその衝撃で壁に練り込んだ。
凛の手からはシュ〜と音をたてて煙が出ている。
「ちょっと凛ちゃんやりすぎだって!」
「ふふ……ふふふふふっ……」
「は…花陽……ちゃん……?」
「凛ちゃん……腕を上げたみたいだね……」
「伊達にスクールアイドルはやってないにゃ……これもかよちんのおかげだにゃ……」
「そう……でもね凛ちゃん……」
パキパキ……パキパキ……
すると花陽は腕や体を壁から剥がして床に足をつけた。
「腕を上げたのは凛ちゃんだけじゃないんだよ?」
「っ……」
すると凛はなにかを察したみたいか戦闘の構えにはいった。
「すぅ……」
花陽は息を吸い込んだ。
そして……
シュン……
「早い!?」
ドゴン!
ピュ〜……ドカン!
「凛ちゃん!?」
花陽はものすごく早いスピードで凛を突き上げた。
凛はその衝撃で屋根を突き破って外に飛ばされた。
「花陽ちゃん!それじゃあ凛ちゃんが……!」
「ううん……こんなことで終わる凛ちゃんじゃないよ」
「っ……!?それはどういう……?」
春人は驚いた表情で花陽を見た。
「えへへ……かよちん……さっきのパンチはきいたにゃ……」
「っ……!?凛ちゃん!?」
春人は凛の声がしたので上を見上げた。
すると……
「浮いてる……?」
凛は空に浮いていた。
「やっぱり使えたんだね……舞空術……」
「舞空術!?」
すると花陽の体は浮いていき、天井に開いた穴から外に出た。
「かよちんも使えたんだね……」
「もちろんだよ……私はスクールアイドルで一番強い者を決めるラブライブ!を目指してるんだよ?舞空術ぐらい使えないと」
「ラブライブ!ってそんなんだっけ!?」
「これは面白くなるにゃ……」
「そうだね……」
「ラーメンを朝ごはんに食べるため……凛はかよちんに勝つにゃ!」
「私も、白米を朝ごはんに食べるため……凛ちゃんに勝つよ!」
「行くにゃぁああああああ!!」
凛は拳を構えて花陽に突撃した。
「ふん!」
ドゴン!
花陽はそれをガードした。
「えへへ……これを防ぐなんて……なかなかやるにゃ……」
「この程度なら防げるよ……!」
「にゃにゃ!?」
バコン!
花陽はそのまま凛の腕を持って後ろへ投げた。
そして凛の腹にパンチを食らわせた。
「がはっ……!」
凛はその衝撃で後ろに飛ばされた。
「まだまだ行くよ!」
花陽は飛ばされた凛に向かって飛んだ。
凛はなんとか体勢を立て直して、花陽を迎え撃った。
2つの拳はぶつかりあった。
周辺には衝撃波が伝わった。
ドコバコドコバコドコバコドコバコドコバコドコバコドコバコドコバコ………
2人は拳と脚をものすごいスピードでぶつけあった。
「はぁはぁはぁ……追いついた……!」
春人は走って近くに行って、2人の戦いの様子を見た。
「やぁああああ!」
シュン…
「しまった!」
「にゃあああああああ!」
ドカン!
「がはっ!」
「にゃ!」
ピュ〜ドゴン!
花陽が凛にパンチを食らわそうとすると、凛はしゃがんで花陽の腹を殴って動きを止めて上から両方の拳で花陽を地面に叩きつけた。
「花陽ちゃん!?」
「いてててて……やるね……凛ちゃん……」
「やっぱり一筋縄ではいかないにゃ……」
「ふふっ……行くよ!」
シュン…
ドゴッ!
「にゃはっ…!」
「瞬間移動!?」
花陽は凛の後ろに瞬間移動し、お返しとばかりに凛の背中の上の方を両手を握って殴った。
「まだまだっ…!」
シュン…
ドン!
「かはっ…!」
花陽は凛の落ちて行く先に瞬間移動してもう1発パンチを食らわせた。
「いくよ……『百米拳』!たぁあああああああ!!………」
「にゃは…!にゃは…!にゃは…!にゃは…!………」
花陽はそれから必殺技『百米拳』を繰り出した。あ、百米拳は白米と百裂拳をかけていて……
「たぁ!」
「にゃはっ…!」
「あ、凛ちゃん!」
「ふん……」
花陽は百米拳を発動し終えると、凛を放った。
ズザザザザ……
「凛ちゃん、大丈夫!?」
「え、えへへへへ……大丈夫だよ……」
凛は苦しそうに言った。
「もっと……もっと楽しませてよ!」
「は…花陽……ちゃん……?」
「か…かよちん……?」
「それで終わりなのぉ!?まだやれるでしょう?もっと…もっともっともっと楽しもうよ!凛ちゃん!!」
ズゴォォオオオオオオ!
「っ…!?花陽ちゃんから黒いオーラが……!?」
「もっと……もっと!!」
ズゴォォオオオオオオオオ!!
「ま…まさか……白米の想いが暴走してかよちんが……!?」
「そんな!?」
「さぁ……楽しもうよ……凛ちゃん!」
花陽はそう言うと凛と春人に向けて突進してきた。
「っ…かよ……ちん……!」
「ダメだよ凛ちゃん!」
「でも…」
「くっ……うぉおおおおおおお!!」
ドン!
「っ…これは……!?」
「春……くん……?」
「まさか……この力を使うときが来るなんてね……」
花陽のパンチは凛か春人に当たることは無かった。
なぜならその前には……
春人が出したピンク色の"壁"があるからだ。
そしてそれを出した春人の右手の甲には桜の紋様が付いていた。
「これは『サクラ・ウォール』だよ」
「サクラ……ウォール……!?
まさか……春くんって……!?」
「そう……僕は"壁使い"なんだ」
壁使いと書いてウォーラーと読むそれは、選ばれたものに与えられた力……大切な人を守る力。
それが使う壁は何種類かあり、その種類ごとに手の甲に紋様が付くのだ。
「春人くん……なんで凛ちゃんの味方をするの?春人くんは白米よりラーメンの方がいいの?」
「てやぁ!」
「くっ……!」
春人はサクラ・ウォールで花陽をはじき返した。
「花陽ちゃんは……」
「春……くん……?」
春人は立ち上がった。
「僕が花陽ちゃんを救ってみせる!」
その春人は「やってやる」という表情だった。
「春人くん……絶対白米の方がいいんだよ……白米が一番なんだよぉ!!」
花陽はそう叫んで突進してきた。
「花陽ちゃん!!」
ドン!
「っ……また……!?」
「『ローズ・ウォール』……てやぁ!」
「くっ……!」
花陽はまたはじき返された。
「まだだぁぁああああああ!!」
そして春人は壁を出したまま突進した。
「うそ……!?くっ……『百米拳』!」
「うぉおおおおおおお!!」
花陽の百米拳と春人のローズ・ウォールが激突した。
そして花陽の百米拳が終わったあと、春人のローズ・ウォールがはじけて花びらが舞った。
「このっ……!」
「花陽ちゃん……!」
「っ……!?」
花陽がその花びらにくらむ中、春人は手を伸ばして花陽を引き寄せて抱きしめた。
「花陽ちゃん……元に戻って……」
「春人……くん………」
「僕は……僕は………!」
「んっ!?」
春人は唇を花陽の唇に合わせた。
周りにはまだ花びらが舞っていた。
「んはぁ……僕は……いつもの花陽ちゃんが好きなんだよ……」
「春人……くん……」
「春くん……そうか……」
凛はそんな2人を見て目を閉じた。
「花陽ちゃんは………どう?」
「私も………私も春人くんのことが好きだよ!」
花陽は笑顔で春人に抱きついた。
「花陽ちゃん……!」
春人も花陽を抱きしめた。
花びらは2人を祝福するように辺りを舞っていた。
「じゃ、私が勝ったから今日の朝ごはんは白米だね!」
「そ…そうだね……あはははは……」
「り…凛のこと忘れないでにゃ……」
「あ、凛ちゃん!大丈夫!?」
春人は凛に近づいた。
「凛ちゃん!ごめんね……」
「ううん、平気だよ?
久しぶりにかよちんと拳を交えて楽しかったにゃ……」
「うん、そうだね!」
「さ、帰ろうよ2人とも!」
「「うん!」」
そして3人は歩き出した。
「にゃ〜!」
「凛ちゃん!?」
「あ、春人くんは私のだよ〜!ふふっ…」
「花陽ちゃん……ははははっ…」
凛は春人に飛びつき、花陽は左腕に自分の腕を絡めて寄り添った。
3人は最高の笑顔を浮かべて戦闘で少し破壊された花陽の家に戻って行った。
その後、"春人"は花陽のお母さんに怒られて壊れた花陽の家を修理したという……
後書き
ありがとうございました!
少しばかり加筆しましたが、いかがだったでしょうか?
ついでに私は白米派です!さて、みなさんは白米かラーメンのどっち派でしょうか?
え、普通そこは白米かパンかじゃないかって?
そこを気にしちゃ〜おしまいですよ。
それでは、私以外の方々はもっと素晴らしい作品だと思いますので企画小説、お楽しみください!
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