八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第八十三話 海での午後その十三
「そういうのかな」
「ああ、海だとコーラ美味いよな」
「それにサイダーもな」
「どっちがいいかはちょっとな」
「その人それぞれにしてもな」
「うん、どれにしてもね」
僕はまた言った。
「甘いものがいいね」
「とにかく甘いものだな」
「それ飲むか」
「そうしようか」
「とりあえず」
僕はまた皆に言った。
「冷やしたジュース持って来よう、ここにね」
「ああ、そうするか」
「とりあえずな」
「後は銘々好きなの飲むか」
「そうようか」
結局そういうことになってだ、僕達はバスケ部のクーラーボックスを自分達のところまで持って来て氷で冷やされているそのジュースをそれぞれ手に取った、僕が取ったのは。
「大家はコーラか」
「それにするんだな」
「うん、カロリーゼロのね」
実際それにした、僕は。
「これにするよ」
「カロリーゼロなんだな」
「普通のじゃないんだな」
「僕はこっちの方が好きなんだ」
それでとだ、僕は皆に答えた。
「味がね」
「ああ、同じコーラでも違うんだよな」
「普通のとカロリーゼロで」
「それぞれな」
「そうなんだよね」
微妙に違うと思う、本当に。
「それでこっちの方をよく飲むんだ」
「そうか、それでか」
「そっちにしたのか」
「それで飲むんだな」
「そうするよ」
こう皆に答てだ、そのうえで僕はコーラを飲んだ。そしてボトルのそれを一本空けてから満足して海を見た。
そしてだ、皆にこう言った。
「いや、これでね」
「落ち着くよな」
「こうした場所でジュースとか飲むと」
「別格だな」
「うん、そのこともあってね」
「落ち着くんだな」
「そうなんだな」
「凄くね」
僕は笑顔で答えた。
「今はね」
「そうだよな、やっぱりな」
「海は甘いものだよ」
「冷たくて甘いものな」
「これが最高だよ」
「本当にな」
「最高なのはいいがだ」
ここで井上さんがまた僕達に言って来た。
「注意することがある」
「っていいますと」
「一体」
「甘いものならいいが」
それでもというのだ。
「よく海でビールを飲むな」
「ああ、砂浜で」
「こうしたところで」
「確かに飲む人多いですね」
「実際に」
「それも確かに美味い」
井上さんはその味はいいとした。
しかしだ、ここでこうも言ったのだった。
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