リヴァイと私~近付く2人の距離~part2
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お怒り兵長と焦る私 3
サシャが走り始めて
3時間が過ぎる。
__499……
__500…
サ「お、終わり…まし、た…… 」
フラフラァ…となりながらも
サシャは私と兵長のいる所に来た。
貴「お疲れ様、サシャ。はい! 水だよ」
そう言って見せた途端
サシャは、わなわなと震え始めた。
サ「ありがとうございます!! 」
私から奪い取るように、勢いよく手にすると
ゴクゴク、と喉を鳴らして水を飲んでいく。
ぷはぁっ
サ「ありがとうございます、エネ!
貴女は私の天使…いえ、神です!! 」
貴「か、神!? 」
サ「はい! 」
貴「神は…クリスタでしょ?」
サ「クリスタは天使または女神です!
なのでエネは、神なのです! 」
貴「そ…そう」
いきなりどうしたんだろ……
ふとサシャと私しかいない事に気付く。
貴「……あれ、リヴァイ兵長は?」
サ「先程、歩いて行ってしまいましたよ?
…あぁ! 一緒に居られてよかったですね」
ぐぅ~っ
サ「あ。…あはは、お腹がすきました」
貴「もうすぐ夕飯だからあと少しの辛抱だよ?」
サ「そうですね! それまでエネの
部屋にいてもいいでしょうか?」
貴「いいよ! 」
____
__
ガチャ
サ「おっ邪魔しまぁ__ 」
私が扉を開けて、陽気に入ってきたサシャは
言葉の途中で止めてしまった。
貴「ど、どうしたの?」
サ「(クンクン…)__う"ぅー… 」
目が赤く光ったように見えたと思った瞬間、
勢いよくサシャは机に飛んでいった。
な、何…!?
ガタンッ
思いっきり机の引き出しを開けるサシャ。
慣性の法則で中の物は飛び出し、宙を舞う。
出てきたのは、一口サイズのお菓子達。
飛び出たお菓子を凄い速さで全て手に取り
それらの袋を引きちぎっては口に入れていく。
貴「ちょっ、とサシャ! 少し待てば夕飯だよ!?
我慢しようよ…! 」
サ「もう待てません!! こんな美味しい匂いが
近くにあったらこの手は止まらないのです! 」
動きを止める事を知らないその手は、引き出しに
入っていたお菓子の袋を次々と開けては
中身を口の中へと放り込んでいく。
その内、引き出しの中は底が見え始め
机の上には空の袋が増えていく……
サ「ご馳走さまでした! 」
サシャが満足した頃には、
初めて引き出しを開けた時のように
そこにお菓子が入っていたなんて
分からなくなっていた。
貴「サ、サシャ…夕飯食べられないかもよ?」
サ「お菓子と夕飯は、別腹ですよ! 」
そして夕飯の時間になり
いつも通りの食べっぷりを見せたサシャだった。
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