八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第八十話 午前の練習その七
「自前の水着持ってます」
「安心して下さい」
「ならいい、とにかく気をつけろ」
その水虫やインキンにというのだ。
「帝国海軍のそうしたことは真似るなよ」
「海自さんのそれもですね」
「絶対にですね」
「それは、ですね」
「真似するなってことですね」
「そうだ、間違ってもなるな」
とにかく強く言う先生だった。
「わかったな」
「わかりました」
皆先生のその言葉に頷いた、とにかくだった。
水着は皆自前を持って来ていた、勿論僕も。
その自分の水着を持って来ているのでだ、午前の練習が全部終わってだ。
食事の用意の前にその水着に着替えてだった、ビーチに出た。白い砂浜の前には青い空と海があった。
その海を観てだ、皆いよいよ興奮した。
「よし、今からな」
「泳ぐか」
「飯食った後でな」
「そうするか」
「そうしような」
「それでだよな」
「ああ、いよいよだな」
興奮の中目を輝かせて言う。
「女の子だな」
「女の子が出て来るな」
「待ちに待っていた」
「それがな」
「来るな」
僕達の目の前にだ。
「それじゃあな」
「肉とか焼く用意して」
「そしてな」
「やってやるか」
「観るか」
そちらもと言うのだった、そして。
その話からだ、僕達は。
焼き肉やバーベキューを焼く用意に入った、お肉にお野菜そして魚介類に塩胡椒やソースも出した。勿論油もだ。
そうしたものを用意して実際に焼きはじめてだった。
海も見ているとだ、自然にだった。
女の子達が出て来た、その娘達を見てだった。皆テンションが上がった。
「おお来た来た」
「皆来たな」
「バスケ部だけじゃないぞ」
「他の部の娘も来たぞ」
「これはいいな」
「百花繚乱だな」
早速とだ、皆言っていた。
その話を聞いてだ、僕もそちらを見ようとすると。
横からだ、この声がした。
「何見てるの?」
「何って?」
「女の子の水着?」
「その声は」
僕もすぐにわかった、それでだ。
声の方を見るとだ、黒と青のビキニの美沙さんがいた。二色のそれがストライブになっている。
「やっぱり」
「皆泳ぐからね」
「だからだよね」
「私もこうしてよ」
「水着持って来ていたんだね」
「というかね」
こうも言った美沙さんだった。
「こうした時って女の子も意識するのよ」
「そういうものなんだね」
「そう、どうしてもね」
「そうなるんだね」
「だってね」
「だって?」
「見るでしょ、男の子は」
見れば小柄だけれどスタイルがいい、そのビキニの水着がよく似合っている。決して胸は大きくないけれどだ。
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