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レインボークラウン

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第三百四十六話

           第三百四十六話  担任の先生のお話
 美樹の担任の先生は一六九ある女の先生だ、黒のロングヘアで切れ長の目でモデルの様な美人である。
 その先生がだ、美樹を中庭に呼んで話をした。
「背が高くなって欲しくないの」
「はい」
 正直にだ、美樹は先生にも言った。
「これ以上高くなりますと」
「困るとか?」
「背が高いと」
 どうしてもというのだ。
「可愛くないんじゃって思いまして」
「そうなのね」
「一六五位で」
「それ以上は高くなって欲しくないの」
「そう思いますから」
 それでとだ、先生にも話していく。
「牛乳も」
「控えようとしたの」
「牛乳飲んだら背が高くなりますよね」
「良質の蛋白質だからね」
「あとお肉も」
「そうよ」
 先生は美樹に正直に答えた、二人で中庭のベンチに並んで座って話をしている。そのうえでの言葉である。
「食べるとね」
「背が高くなりますね」
「それじゃあお肉も」
「あまりです」
 こう言うのだった。
「食べたくないです」
「我慢するの」
「そうしようかなと思っています」
「あまりよくないわね」
「よくないですか」
「背が高くなるかどうかは」
 それはというのだ。
「まだわからないし」
「そうなんですか」
「人の身体の成長はある程度は食べものが影響するけれど」
 それでもというのだ。
「それだけじゃないから」
「じゃあ牛乳を飲んでお肉を食べても」
「背が高くなるとは限らないわ、むしろそうして偏食をするとね」
「よくないですか」
「背だけじゃなくて身体全体によくないから」
 だからだというのだ。
「しない方がいいわ」
「そうですか」
「出来るだけね、牛乳もお肉もどうしても食べられないというんじゃないのなら」
「それならですか」
「食べるべきよ」
 こう美樹に話す、先生の話はさらに続いた。


第三百四十六話   完


                            2016・5・29 
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