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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十八話 赤い海と紫の道その十

「最初は軽音楽部が勝つって思ったけれど」
「女子で酒ならあそこだからな」
「うん、だからね」
「それが合唱部もな」
「思った以上にね」
 あそこまで飲むとは思っていなかったからだ。
「凄いからね」
「ああ、あそこまで飲むなんてな」
「宮脇君もだね」
「思わなかったよ」
 こう僕に言った。
「俺もな」
「やっぱりそうだよね」
「合唱部も飲むか」
「軽音楽部並にね」
「あの部活はな」
 軽音楽部のことだ、僕に言った。
「大人しいカラーだと思ったらな」
「飲む時は飲むんだね」
「そうだな、あの勢いだとな」
「どっちが勝つかな」
「わからないな」
 首を傾げさせつつだ、宮脇君はまた僕に言って来た。
「果たして」
「どっちが勝ってもな」
「うん、おかしくないね」
「まああれだとな」
「どっちが勝っても?」
「倒れてるだろ」
 合唱部も軽音楽部もというのだ。
「飲み過ぎで」
「どっちもタガが外れた飲み方だから」
「そうなるよな」
「勝つことは考えていても」
 それでもだった、どう見ても。
「そこから先はね」
「考えていないな」
「そうだよね」
「これは凄いことになるね」
 勝負の後がだ。
「合唱部も軽音楽部も」
「そうなるよな、本当に無茶だな」
「明日の朝殆どが二日酔いで」
 どちらの部活もだ。
「朝お風呂にでも入らないとね」
「ああ、二日酔いにはな」
「お風呂がいいからね」
 そこで汗をかいて頭をすっきりさせる、僕も休日前にかなり飲んだ時はそうすることが多い。
「あの人達もね」
「明日の朝はな」
「お風呂に入らないとね」
「明日動けないな」
「まあそういうのもね」
「この合宿だとな」
「いつもだからね」
 二日酔いになった人が朝風呂でお酒を抜いてそれから一日をはじめることもだ。僕も去年一回あったことだ。
「本当に」
「だよな、しかしな」
「しかしだね」
「もうかなり飲んでるな」
 合唱部も軽音楽部もというのだ。
「一升分飲んでる娘もいるな」
「ううん、牡蠣も食べてるしね」
「凄いな」
「ダオさんもチェチーリアさんも」
 八条荘の二人もだ。
「凄い勢いだね」
「ああ、あの二人はな」
 宮脇君は僕の話を聞いて言った。 
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