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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十八話 赤い海と紫の道その八

「もうそろそろね」
「帰るのね」
「そうするのね」
「ホテルにね」 
 そうしようとだ、僕は二人に言った。
「もう帰ろう」
「そうね、もうね」
 香織さんは夕陽を見た、赤い夕陽はもうだった。
 山の中にその身体を殆ど隠している、それを見て言った。
「お日様も消えるから」
「もう少ししたら夜だからね」
「帰るのね」
「知らない場所を夜歩くべきじゃないよ」
 僕はくれぐれもと言った。
「だからね」
「もう帰るのね」
「ホテルにね」
「わかったわな、それじゃあね」
「ホテルに帰って」
「それからはね」
「晩御飯だよ」
 その牡蠣や日本酒をこれでもかと用意してもらっている晩御飯だ。
「それを楽しもう」
「今から」
 こうした話をしてだった、僕達は道を引き返した、ここでだった。
 ふとだ、香織さんは僕に言って来た。
「道は」
「わかってるよ」
 僕はすぐに答えた。
「もうね」
「そうなのね」
「江田島には何度も来てるし」
「この道もなの」
「知ってるからね」
 だからとだ、僕は香織さんに確かな声で話した。
「安心してね」
「ホテルに戻れるのね」
「うん、任せて」 
 香織さんにこうも返した。
「この道はね」
「それじゃあね」
「そう、ついてきて」
僕はこう言ってだ、実際に。
 二人をホテルまで案内した、帰り道はすぐに帰ることが出来てだった。 
 香織さんもだ、暗くなりかけている中で僕に言った。
「暗くなるまでに帰ることが出来てよかったわ」
「うん、この辺りの道はね」
「義和が言った通りになのね」
「知ってるからね」
 何度も歩いているだけにだ。
「安心してね」
「実際に大丈夫って思ってたわ」
「そうだったんだ」
「だって子供の頃からこの島に来てるのよね」
「そうだよ」
「それで去年もよね」
「合宿に来てね」
 それで今歩いた道も歩いていたからだ。
「知っていたからね」
「そういうことなのね」
「うん、じゃあ中に入ろう」
 そのホテルの中にとだ、僕は香織さんとダオさんに言ってだった。
 三人でホテルに戻った、そして帰るとすぐにだった。
 晩御飯の時間になった、その時に。
 僕は部活の一年の子達にだ、驚いた声で言われた。 
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