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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第七十七話 江田島その七

「エイとかオコゼとかゴンズイとか」
「ああ、背びれとかお髭とかにね」
「毒あるよね」
「エイは尻尾の付け根によね」
「うん、鋭い毒針が生えてるよね」
「あれに刺さっただけでも痛いらしいわね」
「しかも毒結構強いから」
 僕はアカエイの話をした、このエイはエイの中でも比較的ポピュラーだと思う、尚エイと鮫は近い種類にある。
「下手に刺されたら死ぬよ」
「そうなのね」
「まあオコゼとかはここではあまり釣れないかな」
「そのお魚はなの」
「ゴンズイもね、伊勢とかには多いらしいけれど」
「三重県の方ね」
「こっちじゃあまりいないから」
 僕は釣りにはあまり詳しくないので美沙さんにおぼろげに返した
「まあそれでもね」
「毒のあるお魚もいるから」
「注意は必要だよ」
「そういうことね」
「うん、それと波にも注意しないとね」
「ああ、自然そのものも」
「結構波が強い時もあるから」
 このお瀬戸内はだ。
「だから注意しないといけないんだ」
「そっちもなのね」
「けれど注意していたら楽しいから」
「江田島の海は」
「期待していいよ」
「そうなのね、じゃあね」
「まずはホテルに入ってね」
 江田島のそのホテルだ、八条ホテルが運営しているホテルの一つだ。
「そこで荷物を置いて」
「合宿スタートね」
「そうなるよ」
 こうした話をしてだった、僕達は江田島に着いた。そしてだった。
 実際に山を越えてだ、それから。
 海辺にあるかなり大きな江田島の中では飛び抜けて大きなホテルに入った。その中の一室に僕は一緒に部屋に入るメンバーと入って。
 荷物を置いてだ、あらためて皆に言った。
「じゃあね」
「ああ、今年もな」
「合宿スタートだな」
「いよいよだな」
「はじまるな」
「そうだね、部活の練習に海にね」
「あと酒な」
 一人がこれを話に出した。
「何ていってもな」
「皆それが楽しみなんだね」
 かく言う僕も自分が笑顔になっていることがわかった。
「この合宿だと」
「ああ、やっぱりな」
「広島の地酒だね」
「これがあるからな」
「楽しみってことだね」
「関西のお酒もいいけれどな」
 とりわけ酒好きの部員が僕に言って来た。
「広島の地酒もな」
「美味しいんだね」
「ああ、あの酒はまた違うんだよ」
「味がいいんだね」
「しかも飲みやすいんだよ」
「だから君楽しみなんだね」
「そうなんだよ、夜が待ち遠しいぜ」
 実際に期待している目でだ、彼は僕に言った。 
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