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アンジュリーゼ物語

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第7話 真なる世界へ

 
前書き
伝説の機体・ヴィルキスを覚醒させ、ミスルギ皇国に戻って来たアンジュリーゼ。
そして、シルヴィアがミスルギ皇国を継ぐことになった。 

 
木曜日。

こちら、暁ノ御柱の地下深く。
アンジュリーゼ「今週の土曜日に真なる世界に行こうと思います。」
エンブリヲ「学校をサボるのはよくないからだね。」

一方、シルヴィアは、母親のソフィア、長男のジュリオ、父親のジュライの墓の前で手を合わせる。
シルヴィア「(私、ミスルギ皇国の後継者になりました。)」

シルヴィアが、12歳という異例の若さで元首になったことは世界中で話題になっていた。
外見の可愛さから、彼女の写真集を希望する者すら出てくるほどであった。
彼女に国の統治など無理なのではと思われているが、彼女は12歳と思えぬほど政治に関する知識が豊富である。

夜になりシルヴィアは、ネット上の仮想空間で他の各国の元首達と国際会議を行った。
エンデラント連合の大統領「政治に関する知識がぴか一とは、なかなか凄いな。女帝シルヴィア1世。」
ローゼンブルム王国の国王「ジュリオよりも若き元首よ、君の統治を期待しているぞ。」
その時のシルヴィアの言葉遣いは、12歳と思えぬほど政治家的であった。
そして会議が終わり仮想空間から出る元首達。
シルヴィアは机に座る。
モモカは、彼女の机に紅茶を置いてこう言う。
モモカ「国際会議はいかかでしたか、シルヴィア様。」
シルヴィア「初めてでしたけど、いいものでした。」

そして金曜日。

鳳凰院高校にて、サリアとクリスは他の生徒とすっかり仲良くなっていた。
サリアは、他の女子生徒と恋愛小説の交換をしたりしていた。
他の女子生徒「この高校に転校する前は、どんな恋愛小説を読んでいたの?」
サリア「この国にはない恋愛小説を読んでいたの。あれは結構泣ける話だったわ。」
クリスは、男子生徒と話題のゲームの話をしていた。
男子生徒A「ヴィルキスの操縦シミュレーションゲーム、現在制作中なんだぞ。」
クリス「ヴィルキスって、そんなに人気なんだ。」
男子生徒B「しかも体感式ゲームで、アーケードゲームなんだって。」
クリス「私もヴィルキスに乗ってみたいな。」

鳳凰院幼稚園の体育の時間にて。
アルゼナルの女児達は、圧倒的な運動能力を他の園児に見せつけた。
他の園児「ノーマなのにそんなに運動がうまいなんて。」
エルシャ「ここに連れてくる前に、私がこの子達を鍛えてあげたの。」

そして土曜日になった。
アンジュリーゼ、サリア、クリス、エルシャは、ダイヤモンドローズ騎士団の制服を着た。
アンジュリーゼ「真なる世界へは、シンギュラーを開いて行けばいいのですね。」
エンブリヲ「まあ、そうだ。そのシンギュラーのコントロールルームが、暁ノ御柱にある。着いてきたまえ。」
アンジュリーゼは、エンブリヲについて行き、シンギュラーのコントロールルームに行った。
そのコントロールルームには、近衛長官のリィザがいた。
アンジュリーゼ「近衛長官、どうしてこんなところに。」
リィザ「…。」
エンブリヲ「その女はドラゴンでね、シンギュラーを操っていたのだよ。」
アンジュリーゼ「と言うことは、ノーマ達にドラゴンの駆除と称した人殺しをさせていた張本人と言うことですか?」
リィザは背中からドラゴンの翼を出した。
リィザ「命令により密かにシンギュラーを操っていました。そのため私の仲間が数多く殺されてきました。」
エンブリヲ「まあそれはともかく、シンギュラーを超えて真なる世界に行ってみたらどうかね。」
アンジュリーゼ「行ってみます。そうすればこの世界についてさらにわかってくるでしょう。」
エンブリヲ「しかし君1人で行くわけにはいかないだろう。」
そして、サリア、クリス、エルシャがやってきた。
サリア「騎士団長を置いていくなんて許さないわ。私たちも連れて行ってね。」
クリス「ドラゴン達の住む世界、どんな世界だろう。」
エルシャ「あの子たちも連れて行きたいのだけど、連れて行けないのは残念だわ。」
アンジュリーゼ「彼女達はどうやって向こうの世界に行くのですか?」
エンブリヲ「彼女達には、ラグナメイルを与えた。」
アンジュリーゼ「ラグナメイル?それって、パラメイルと同じような機体ですか?」
エンブリヲ「パラメイルは、ラグナメイルを元にして生まれた機体だ。君のヴィルキスは、ラグナメイルの1つだよ。」

サリアにはクレオパトラという名のラグナメイルが、エルシャにはレイジアという名のラグナメイルが、クリスにはテオドーラという名のラグナメイルが与えられている。

そして、シンギュラーを超えて真なる世界に行く時になった。
リィザは、コントロールルームでミスルギ宮上空にシンギュラーを発生させた。
アンジュリーゼ、クリス、エルシャ、サリアは、自分のラグナメイルに乗り、シンギュラー目掛けて飛び立った。
エンブリヲ「ご無事でいるんだよ、ノーマの娘達。」
4人「イエス・マスター。」
しかしその時、1匹のドラゴンがやってきた。
アンジュリーゼ「まさかヴィヴィアン?」
そのドラゴンは地上に降り、人へと姿を変えた。
ヴィヴィアン「あたしも、向こうの世界に連れて行って。」
サリア「何をしているの、ヴィヴィアン。向こうの世界に帰りたいだろうけど、私たちはあなたに付き合っている場合ではないの。そうですよね、エンブリヲ様。」
エンブリヲ「ラグナメイルにドラゴンが着いて行くのは面白い。では、ノーマ4人とドラゴン1匹よ、向こうの世界に行ってきたまえ。」
4人「イエス・マスター。」

リィザ「(アンジュリーゼは、この世界を暴いてくれるだろう。)」 
 

 
後書き
・次回予告
真なる世界にたどり着いたアンジュリーゼ達。
その世界は、文明のほとんどが崩壊している悲惨な世界だという。 
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