サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

タマムシシティ道中にて

ブゥーーン



ヒカリ：「、、、、、」








ヒロシ（、、ふぅっ。
、、サトシの次はヒカリちゃんか）




ヒカリは浮かない顔をしていた。










ヒロシ：「、、、まるで、
”なんで自分に話してくれないんだろうっ”
って感じの顔だねっ」







ヒカリ：「、、、え？」







ヒロシ：「サトシが自分に話して
くれなかった事、気にしてるんじゃない？」






ヒカリ：「、、、うんっ、ちょっとね、、。」







ヒロシ：「、、、」
ヒロシ（全く、、世話が焼ける2人だなーっ）








ヒカリ：「、、一緒に旅をしてた時はさっ、
みんなで何でも言い合って、
色んな事を乗り越えて、
そうやって互いに成長してこれたのにさ、
今は違うんだなーって思って、、」






ヒロシ：「今は違う？」







ヒカリ：「、、カツラさんが言ってたっ。
、、、男にはみんな、”男の生き様”があって、
それを同じ男から学ぶって、、。」




ヒロシ：「、、、」
ヒロシ（カツラさん、そんな事言ったのか）









ヒカリ：「、、、大人になったら、やっぱり
関係も変わってきちゃうのかな、、。
何でも言い合えたあの頃とは違うって思ったら、
なんか、急に距離を感じちゃって、、」




ヒロシ：「ヒカリちゃん、、、」






ヒカリ：「、、なぁーんてね！！
ただ、カツラさんの話を聞いたり
ヒロシ君と話した後に元気になったサトシを見て、
サトシも男になったんだなーって、
ちょっと関心しただけっ！
あたしは全然大丈夫だからっ♪」








ヒロシ：「、、、確かに、関係は
変わったのかも知れないねっ」




ヒカリ（！）

ヒカリ：「、、、あははっ。やっぱりー？笑」







ヒロシ：「、、、でもね、ヒカリちゃん。」





ヒカリ：「、、？」



ヒロシ：「ヒカリちゃんがサトシを
心配していたように、サトシも
ヒカリちゃんの事を気にかけていると思うよ？」



ヒカリ：「えっ」







ヒロシ：「今日トキワの森に行った時、
どうしてサトシがヒカリちゃんを
カツラさんの側においたのか、わかる？」






ヒカリ：「あれはだって、
カツラさんの手伝いをする為に、、、」







ヒロシ：「、、サトシはきっと、
ヒカリちゃんを危険な目に合わせたく
なかったんだよ。」




ヒカリ：「えっ、、」





ヒロシ：「本来、ポケモンも
モンスターボールも持っていない人間が
正体不明のポケモンに遭遇するのには
リスクが大きい、、。ましてや、
俺たちが追っていたポケモンが噂で
”高速で飛ぶポケモン”だったすると、
もし襲ってきたら逃げる事も出来ないっ。
、、、だからサトシは、カツラさんの
側にヒカリちゃんを置いたんだと思う。」






ヒカリ：「、、そうなのかなっ」








ヒロシ：「ヒカリちゃんがどれだけポケモンを
愛しているのかは、俺たちの中で
サトシが一番良く知っているはず。
メガヤンマに会う事を
ヒカリちゃんに我慢させてでも、サトシは
一番安全な場所にヒカリちゃんを
置いたんだと思うよ。」





ヒカリ：「あたしを安全な場所に、、」







ヒロシ：「旅をしていた時は
何でも一緒に乗り越えてきたと思うけど、
それはあくまで幼い頃の関係。
大人になった今、サトシは多分心のどこかで
ヒカリちゃんの一歩先を歩いて、
色々と気にかけているんじゃないかな？
なるべく危険に合わせないようにとか、
不安にさせないようにとか。」





ヒカリ：「、、、」






ヒロシ：「まぁ多分、本人(サトシ)は
そんな自分自身に気づいていないかも
知れないけどねっ。」





ヒカリ：「ヒロシ君、、、。（クスッ）
そっかっ♪、、、」






ヒロシ：「まぁでも、大人になっても
サトシはサトシだし、関係だって、
変わったっていうよりは
サトシが”進化”したっていう感じかなっ。
ポケモンで例えるとねっ。」





ヒカリ：「あははっ、それわかりやすいかも！
そっかー、、、。サトシ、進化したのねっ♪」





ヒロシ：「だから心配しなくても
大丈夫だよっ。次に会った時は、
いつも通りサトシに接したらいいと思う」




ヒカリ：「、、うん！（笑顔）
ありがとうヒロシ君っ！なんか
元気が湧いてきたっ！」




ヒロシ：「それでこそヒカリちゃんだ！」





ヒロシの発言により、ヒカリも元気を
取り戻した。
















ヒロシ：「、、ところで、
ヒカリちゃんの家ってどこ？」





ヒカリ：「、、あっ！案内忘れてた！！」