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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅱ篇)

作者:sorano
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第80話

~カレイジャス・ブリーフィングルーム~









『”戦争回避条約”の救済条約』











1、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女がリィン・シュバルツァーに降嫁する事(正妻、側室、愛人は問わない)







2、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女がリィン・シュバルツァーに降嫁した際、”戦争回避条約”の第3項、第4項、第9項、第10項の条約は消滅し、第5項の条約の内容を変更する(変更部分:内戦に加担していたエレボニア貴族のメンフィル帝国への帰属の不許可を条件付きの許可(条件、爵位を一段階下げる。)に変更。※ただし、”四大名門”は禁ずる)、同時にエレボニア帝国がメンフィル帝国に対する”友好”を示した”証”としてメンフィル帝国は100兆ミラ並びに内戦で荒れ果てたエレボニア帝国に必要な分の支援物資を贈与する







3、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女とリィン・シュバルツァーとの間に産まれて来た子供やその子孫についてはエレボニア皇家である”アルノール家”が望まない限り、エレボニア帝国の皇位継承者の権利は存在しないものとする







4、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女がリィン・シュバルツァーに降嫁した際エレボニア帝国が希望するのならば、メンフィル帝国軍によって爆撃されたバルヘイム宮の修繕費の内、70%をメンフィル帝国が負担する







5、アルフィン・ライゼ・アルノール皇女がリィン・シュバルツァーに降嫁した際、メンフィル帝国は”クロスベル帝国”とエレボニア帝国との国交回復に協力する







「ええええええええええええっ!?」

「リ、リィンとアルフィン皇女殿下がけ、けけけけけ、結婚!?」

「しかも爆撃したバルヘイム宮の修繕費の内、7割も負担すると書いてありますわね…………」

「はわわわわわっ!?じゃ、じゃあリィン君はアルフィン皇女殿下と……!」

「え、えーと……な、何て言ったらいいのかな…………」

条約を読み終えたエリオットとマキアスは声を上げて驚き、セレーネは目を丸くし、トワは慌て、ジョルジュは冷や汗をかいて表情を引き攣らせながらリィンとアルフィン皇女を見つめた。

(アハハハハハッ!よかったじゃない♪これで一番の難題だったあのお姫様を簡単にハーレムの一員にできるじゃない♪)

(ふふふ、恐るべきはご主人様の女運ですね。)

(ア、アハハ……確かに。)

(フフ、ある意味リィンらしい解決の方法ね。)

一方ベルフェゴールは腹を抱えて笑い、リザイラは静かな笑みを浮かべ、メサイアとアイドスは苦笑していた。



「”戦争回避条約”の内第3、4、9、10項が消滅するとなりますと…………」

「金に関する条約はほぼ全て消滅する上、100兆ミラと支援物資の贈与に加え、バルヘイム宮の修繕費の半分以上を負担するだとっ!?」

「滅茶苦茶簡単だし、凄くお得な条約じゃん!」

「確かにこれなら今すぐ実行できる簡単な条約ね。」

「というか、100兆ミラや支援物資の贈与に加えて自分達が爆撃したバルヘイム宮の修繕費の半分以上も負担するなんて、メンフィルはどこまで余裕があるのよ……」

クレア大尉は真剣な表情で戦争回避条約と救済条約が書かれてある書類を見比べ、見比べていたトヴァルは信じられない表情で声を上げ、ミリアムは目を丸くして声を上げ、セリーヌは静かな表情で呟き、サラ教官は疲れた表情をし

「な、なななななななっ!?」

「うふふ、慌てる必要はありませんわよ、お嬢様?お嬢様はリィン様の重婚を受け入れているのでしょう?それよりもいっそ、アルフィン皇女殿下と共にこの場で結婚してはいかがですか♪」

「シャ、シャロンさん………そんな事を言ったらアリサさんが更に混乱しますよ……」

混乱しているアリサの様子を見て微笑みながらフォローと共に提案をするシャロンを見たエマは冷や汗をかいて苦笑しながら指摘した。



「驚いた。本当にリィン、逆玉の輿になるじゃん。」

「阿呆。よく読んでみろ。”降嫁”と書かれてあるだろうが。」

目を丸くしているフィーの言葉を聞いたユーシスは呆れた表情で指摘し

「”降嫁”とは何なのだ?」

「”降嫁”とは皇族や貴族が”自分達より下の身分に嫁ぐ事”だ。この場合はアルフィン殿下が”皇族の身分を捨ててシュバルツァー家の子息であるリィンに嫁ぐ事”になるな。」

「……………」

ガイウスの疑問にラウラは答え、リィンは救済条約の内容を見つめたまま石化したかのように固まり続け

「リ、リィンさん…………」

「ムッ………」

頬を赤らめて嬉しそうな表情でアルフィン皇女に気付いたエリスは頬を膨らませてジト目になった。



「クスクス、貴女の双子の妹だけあって焼き餅な所も貴女とそっくりね?」

「……否定はしません。」

エリスの様子を微笑ましそうに見つめるシグルーンの指摘にエリゼは静かな表情で答えた。

「ヴァイスさんが知ったら、大笑いするでしょうね♪」

「ア、アハハ……確かにヴァイス様ならありえそうですわね。」

「というか確実に彼を羨ましがるのではないかと。」

微笑みながら言ったルイーネの言葉にマルギレッタとリ・アネスは苦笑しながら答えた。



「確かにこの条約なら今すぐ実行できる容易な内容だが…………」

「一体何故この条約を考えたのだい?アルフィンとリィン君の子供やその子孫が持つエレボニア皇家の”皇位継承権”すらも捨てるなんて、正直メンフィルにとっては”利”はないに等しいと思うのだが。」

一方アルゼイド子爵は探るような視線でレンを見つめ、オリヴァルト皇子は戸惑いの表情で尋ねた。そしてレンはメンフィルの”利”を説明した。



「なっ!?」

「レン姫!それはアルフィン皇女殿下を……エレボニア皇家であるアルノール家を最大限に侮辱する行為だと思われます!」

「―――正直、”人身売買”と言ってもおかしくないわね。というか実際にお金が絡んでいるから、言葉通りアルフィン皇女を”買い取っている”じゃない。まあ、”帝国の至宝”と称されている皇女に付ける値段としては相応しいかもしれないわね。」

「セリーヌ!」

「………………」

「姫様……」

説明を聞き終えたリィンは厳しい表情で声を上げ、ラウラは怒りの表情で反論し、セリーヌは目を細めた後呆れた表情で呟き、セリーヌの言葉を聞いたエマは声を上げ、アルフィン皇女は複雑そうな表情で黙り込み、その様子をエリスは心配そうな表情で見つめていた。



「仕方ないでしょう?メンフィルの民達のエレボニア帝国に対する”怒り”を鎮めるにはエレボニア帝国を滅ぼすか、もしくはエレボニア帝国の”誇り”を最大限に汚すかのどっちかなのだから。ラウラお姉さんもさっき見たでしょう?メンフィルの民達の”怒り”を。あの”怒り”をアルフィン皇女の結婚の件以外で穏便な方法で鎮められる方法があるのかしら?」

「それは………………」

「……………………」

レンの指摘に対する反論を持ち合わせていないラウラは複雑そうな表情で黙り込み、アルゼイド子爵は重々しい様子を纏って黙り込んでいた。



「それにこの条約によってエレボニア帝国もその条約に書かれてあるもの以外の”利”を得ることもできると思うわよ?」

「え…………」

「それは一体どういう事だい?」

レンの言葉を聞いたアルフィン皇女は呆け、オリヴァルト皇子は真剣な表情で尋ね、レンはエレボニア帝国の”利”を説明した。



「うふふ、情報局ならそう言った情報操作もできるでしょう?」

「……確かに可能ですが………」

「実際ヴァリマールは結構目立っちゃったから、情報操作は案外簡単にできるだろうね~。しかもリィンは元々夏至祭の件でアルフィン皇女の婿候補として騒がれていた時期もあった上たった一人でアルフィン皇女をパンダグリュエルから奪還して来たから、その時点でもメンフィルの狙い通りリィンをエレボニアの”英雄”扱いをして、アルフィン皇女が嫁ぐ相手として相応しいという情報操作をわりと簡単にできると思うよ~?」

説明を終えたレンに問いかけられたクレア大尉はリィンを見つめて辛そうな表情をし、ミリアムはリィンを見つめながら推測した。

「……お兄様…………」

「ちょ、ちょっと待ってください!そ、それって……!」

「さっき”殲滅天使”達が話してくれた”鉄血宰相”の計画と結構似ているかも。」

「リィンまで利用するなんて酷いよ……!メンフィルはシュバルツァー家を重要視しているんじゃなかったの……!?」

一方説明を聞き終えたセレーネは複雑そうな表情をし、ある事に気付いたアリサは血相を変え、フィーは真剣な表情で呟き、エリオットは不安そうな表情をした。



「シルヴァンお兄様の”代理”で来ただけのレンに文句を言われても困るわよ。文句を言うなら、二人を利用する条約を思いついた”発案者”のエリゼお姉さんに言ってくれないかしら?」

「ええっ!?」

「エリゼ君が発案者なのですか!?」

「なっ!?エリゼ……それは本当なのか!?」

レンの答えを聞いたアルフィン皇女とマキアスは驚き、リィンは信じられない表情でエリゼを見つめて尋ねた。



「―――はい。私が発案し、プリネ姫にその案の説明をした後皇族の方達の前で出してくれるように嘆願し、プリネ姫が快く引き受けてくれ、その結果”救済条約”が追加されたのです。」

「プリネさんがですか!?」

「……一体何故そのような案を考えたんだい?」

エリゼの答えを聞いたエマは驚き、オリヴァルト皇子は困惑の表情で尋ねた。



「うふふ、わからないかしら?―――リィンお兄さんが大好きなエリゼお姉さんはリィンお兄さんのエレボニア帝国の人々に対する”罪悪感”を少しでも和らげる為にその案を考えたのよ?それにこれなら政略結婚としても成り立つでしょう?」

「あ………………」

「エリゼさん……」

「姉様…………」

「全てはリィンの為か………」

「確かに双方に”利”が生じる為、”政略結婚”としても成り立つ事は否定できませんが……」

レンの説明を聞いたリィンは呆け、アルフィン皇女とエリスは辛そうな表情でエリゼを見つめ、ガイウスは静かな表情でエリゼを見つめ、アルゼイド子爵は真剣な表情で考え込み

「―――アルフィン皇女が兄様に懸想していなければ、この条約も提案しなかったと思います。」

「エリゼさん……」

「アルフィン自身の”救済”も考えた上での救済条約か……」

エリゼの答えを聞いたアルフィン皇女とオリヴァルト皇子は複雑そうな表情でエリゼを見つめていた。



「うふふ、アルフィン皇女にとっても悪くない話でしょう?元々リィンお兄さんに恋しているみたいだし、祖国も救える上民達のエレボニア皇族達に対する信頼を回復できるんだから、”皇族の義務”を果たして堂々と大好きなリィンお兄さんの許に嫁げるじゃない♪」

「そ、それは………………………」

レンに指摘されたアルフィン皇女は言い辛そうな表情で答えを濁したが目を閉じて考え込み、やがて決意の表情になってリィンを見つめた。


「―――リィンさん。」

「は、はい。何でしょうか、殿下。」

「突然で申し訳ありませんが今この場でわたくしをリィンさんの妻の一人として娶って頂けませんか……?」

「そ、それは…………」

「ふえええええっ!?」

「な、ななななななっ!?」

「ま、まさか本当にこの場で……」

「だ、大胆ですわね、アルフィン皇女……」

「!!!!!!!!????」

(私が発案したとはいえ、目の前で兄様へのプロポーズをされると、色々と複雑ね……)

アルフィン皇女の告白にリィンは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、その様子を見ていたトワとアリサは慌て、ジョルジュとセレーネは表情を引き攣らせ、エリスは目を見開いて混乱し、エリゼは疲れた表情をし

「勿論わたくしはリィンさんが今後わたくし以外の他の女性と何人結婚しても受け入れますし、正妻や側室にするのも嫌なら愛人でも構いませんわ!」

「ちょ、ちょっと待ってください!?殿下をそのような扱いにする等殿下―――いえ、エレボニア皇族の方達に失礼すぎます!」

真剣な表情で言ったアルフィン皇女の言葉を聞き、慌て始め

「フッ、ならアルフィンを正妻にしてくれるのかな♪」

「で、殿下!?」

からかいの表情をしたオリヴァルト皇子の言葉を聞くと表情を引き攣らせた。

「リ・ィ・ン~~~~~~??」

「に・い・さ・ま~~~~~??」

「お兄様…………わたくし達を正妻にはしてくれないのでしょうか……?」

「……………………」

「う”…………」

「ハア…………自業自得ですよ……」

更に膨大な威圧を纏って微笑むアリサやエリス、不安そうな表情をしているセレーネ、無言でいながらも膨大な威圧を纏って自分を見つめるエリゼに見つめられたリィンは表情を青褪めさせて身体を震わせ、クレア大尉は呆れた表情で溜息を吐き、その様子を見ていたその場にいる全員は大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。





「―――お取り込み中悪いけど、忠告を一つしてもいいかしら?」

「え…………」

するとその時呆れた表情をしたレンが制止し、レンの制止の声を聞いたアルフィン皇女は呆けた表情でレンを見つめた。

「救済条約の発案者はレン達―――メンフィルだから、この場でアルフィン皇女とリィンお兄さんが結婚しても文句は言わないし祝福もするけど、もしそれをしてしまったら、これから”第3の風”としてエレボニア東部を廻って活動を始めようとする”Ⅶ組”の”後ろ盾”になれないわよ?」

「ぼ、僕達の”後ろ盾”になれないって……」

「一体どういう事だ……?」

レンの指摘を聞いたエリオットとマキアスは不思議そうな表情をした。



「…………―――!なるほどな。そういう事か。」

「確かに今この場でアルフィン殿下がリィンに降嫁した場合、アルフィン殿下が持つ我ら”Ⅶ組”の”後ろ盾”の権限もなくなってしまうな……」

「ええ……そうなってしまいますわね……」

一方ある事に気付いたユーシスは真剣な表情で呟き、ラウラとセレーネは複雑そうな表情で呟き

「どういう事?」

「ボク達にもわかるように説明してよ~。」

フィーは不思議そうな表情で尋ね、ミリアムはラウラ達に答えを求めた。



「”降嫁”とは即ち皇族の身分を捨てる事に値する為、今この場でアルフィン殿下がリィンに降嫁してしまえば、その時点で”皇族でなくなってしまう”為、Ⅶ組の”後ろ盾”になれる権限もなくなってしまうからだ。」

「あ……!」

「やれやれ……それじゃあ話が結局振り出しに戻ってしまうじゃないか。私達が何をすれば、この場は勘弁してくれるんだい?」

アルゼイド子爵の説明を聞いたアリサは声を上げ、オリヴァルト皇子は疲れた表情をした後真剣な表情でレンを見つめた。



「うふふ、予めそうなる事を見越して、”妥協案”を考えておいたわ。エリゼお姉さん、ユーシスお兄さんとアルフィン皇女には例の”誓約書”を渡してあげて。」

「――かしこまりました。」

そしてエリゼはアルフィン皇女とユーシスにそれぞれ新たな書類を配った。



「これは…………”戦争回避条約”の”第6項”を必ず実行する事を約束させる”誓約書”か。―――今年度限りでトールズ士官学院を退学して、1年間帝都ミルスで領主の仕事に必要な最低限の知識を学んだ後クロイツェン州の臨時統括領主を務めるプリネ達の元でケルディックの”次期領主”として学び、プリネ達に合格をもらえれば、その時点からケルディックの領主を務めさせるとの内容だ。」

「わたくしは”戦争回避条約”の”第7項”と”救済条約”を必ず実行する事を約束させる内容の”誓約書”ですわ。内容はユーシスさんと同じで、今年度限りで女学院を退学し、メンフィル帝国領で過ごす事を誓約させる内容で、リィンさんに降嫁する時期は今から10年以内という指定がされていますわ。」

「なっ!?」

「そ、そんな……それじゃあユーシスが……」

「………………」

ユーシスとアルフィン皇女の話を聞いたリィンは驚き、エリオットは悲痛そうな表情をし、マキアスは辛そうな表情でユーシスを見つめた。



「レン姫、どうしてもこの案を呑まなければいけないのですか?トールズ士官学院は2年で卒業です。せめて後1年待つ事はできないのでしょうか?それにアルフィン殿下も一生をメンフィル帝国領で過ごすのですから、せめて卒業まで待って頂けないのでしょうか?」

その時ラウラが真剣な表情でレンを見つめて尋ねた。

「あのねぇ……”戦争回避条約”で求められている現時点での実行をそこまで”妥協”してあげたのに、まだ妥協しろっていうのは図々しすぎよ。ユーシスお兄さんはその誓約書にサインを、アルフィン皇女はオリヴァルト皇子と同じ戦争回避条約と救済条約の契約書にサインした後、ユーシスお兄さんの件同様アルフィン皇女に渡された自分自身の誓約書にサインをすれば、この場はそれで勘弁してあげるのよ?」

「……………………」

「……確かに現状を考えると、それしかねぇな……」

「そんな……ユーシス君まで……」

「”Ⅶ組”のほぼ半分が今年度で去ってしまう事にもなるな……」

「…………ッ!」

呆れた表情になったレンの指摘を聞いたラウラは反論できず黙り込み、トヴァルは複雑そうな表情をし、トワとジョルジュは辛そうな表情をし、サラ教官は唇を噛みしめてレンを睨み

「それと3人がそれぞれの書類にサインをすれば、メンフィル帝国領内に”カレイジャス”が停泊する事を許可する上メンフィル帝国領内での転移魔法陣を使った移動も許可するし、正規軍のメンフィル帝国領の通過の許可も降りる事になっているわ。」

「そうなると……帝都に進撃する際どうしてもメンフィル帝国領の通過が必要な第三機甲師団や第四機甲師団の通過も認めると言う事ですか?」

レンの説明を聞いたクレア大尉は真剣な表情で尋ねた。



「ええ、更にメンフィル帝国領内での補給も許可するわ。後シグルーンお姉さんをしばらくの間、”Ⅶ組”に同行させてもらうわよ。」

「え…………」

「わたし達に同行するって……」

「もしかしてボク達と一緒に戦ってくれるの!?」

レンの話を聞いたリィンは呆け、フィーは目を丸くし、ミリアムは目を丸くしてシグルーンを見つめた。



「はい。期間以内は皆様の”協力者”として、助力致しますわ。」

「…………”監視役”の間違いじゃないのかしら?」

「か、”監視役”って……」

目を細めるサラ教官の言葉を聞いたエリオットは不安そうな表情をし

「まあ、それもあるわね。わかっているとは思うけど、メンフィル帝国のエレボニア帝国に対する信頼度は”0”どころか、マイナス100%よ。」

「ま、まさかわたくし達がメンフィル帝国に対して、貴族連合がやったような事をすると思っているのでしょうか……?」

「つまりはオレ達も疑っているのか……」

レンの説明を聞いたセレーネは信じられない表情でレンを見つめ、ガイウスは真剣な表情でレンを見つめた。



「シグルーンお姉さんにⅦ組を監視させるのはあくまで”念の為”よ。」

「”念の為”って……!」

「我らは決して貴族連合が行ったような卑劣な真似は絶対にしませんし、我が国に全面的な非があるというのにメンフィルが推測しているような”人として”恥知らずな真似は絶対にしません!」

レンの答えを聞いたアリサとラウラは厳しい表情をし

「うふふ、逆に考えてみてよ。貴方達がメンフィル帝国に対する敵対行動をするつもりが全くないのならば、シグルーンお姉さんは貴方達にとって強力な戦力になるわよ?シグルーンお姉さんはメンフィル軍のペガサスナイトの中でも一、二を争う実力を持つ優秀なペガサスナイトである事や地上戦でも槍と剣を使える事に加えて治癒魔術と神聖魔術も扱えるし、シグルーンお姉さんの実力の一端はその目で見たわよね?」

「ま、魔術まで扱えるのですか!?」

「そう言えば結社の”使徒”との戦いの時に使っていたね。しかも治癒魔術も使えるって事は回復もできるのか……臨機応変な戦いができるから、戦力としてはありがたい存在だね。しかも実力もサラより確実に上だし。」

「……そうね。その騎士の実力があたしよりも上なのは確かね。」

「た、確かにシグルーン中将閣下の実力が凄まじいのは事実ですね……」

「あのヴィータ相手に終始圧していたものね。」

「――正直な所、シグルーン様の実力はあのレーヴェ様より上と思われますから、レン姫の仰っている事も強ち間違ってはいないかと。」

レンの問いかけを聞いたマキアスは驚き、フィーの分析を聞いたサラ教官は複雑そうな表情で頷き、エマが複雑そうな表情をしている中セリーヌは静かな表情で呟き、シャロンは真剣な表情でシグルーンを見つめた。



「というか何でその”監視役”が”聖魔皇女”の親衛隊の副長なの?プリネ達やレーヴェじゃダメなの?」

その時フィーが不思議そうな表情で尋ねた。

「クラスメイトとして貴女達と親しい間柄であるプリネお姉様やツーヤの性格を考えると”監視役”としての役目を果たせない可能性が高いでしょうし、そもそも臨時領主としてケルディックを護るプリネお姉様や、お姉様の護衛であるツーヤやレーヴェを長期間貴女達に同行させるなんて論外よ。エヴリーヌお姉様の場合は定期報告とか、そういうのは無理でしょうし。その点シグルーンお姉さんはメンフィルとリフィアお姉様に忠誠を誓っているし、Ⅶ組とも面識があるからちょうどいいでしょう?」

「それだったら、”守護の剣聖”はダメなの~?」

レンの答えを聞いたミリアムは興味ありげな表情でエリゼを見つめた。



「―――前にも説明したと思いますが、私は”特殊任務”がある為不可能です。」

「”特殊任務”……前にも言っていたが、今度はその内容を話してくれるんだよな?次に会った時に説明するみたいな事を言ってたし。」

エリゼの答えを聞いたリィンは真剣な表情でエリゼに尋ねた。 
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