八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第七十一話 レトロゲームその八
「お兄ちゃんには色々と教えてもらっている」
「現在進行形なんだね」
「そうだ、今は離れて暮しているがな」
留美さんはこのことも言った。
「お兄ちゃんが神戸に来た時は会ってもいい」
「そういえば八条ソフトの人だったね」
「八条グループだからな」
「神戸に来ることもある」
八条グループの本拠地であるこの街にもというのだ。
「それで時々会ってもいるのだ」
「成程ね」
「いいお兄ちゃんだと思う。ただ」
「ただ?」
「まだ結婚していないのだ」
留美さんはここで顔を曇らせた、そのうえでの言葉だ。
「どうもな」
「それがなんだ」
「今心配している」
「結婚はね」
「うむ、縁だからな」
それでというのだ。
「相手がいないとどうしようもない」
「お兄さんにそうした人は」
「いないのだ」
これがというのだ。
「二次元萌えとか言ってだ」
「ああ、ゲーム好きな人には多いね」
「そうだ、残念なことにな」
眉を曇らせての言葉だった。
「どのゲームのどのキャラがいいかはいつも熱心に言うが」
「リアルな人は」
「いない」
残念そうな一言だった。
「早く見付けて欲しい」
「縁だね」
「それも性格のいい人をな」
「うん、相手がいてもいい人じゃないとね」
「結婚しても不幸になる」
「相性とね」
「お兄ちゃんは絶対に浮気をしない」
留美さんは断言した、自分のお兄さんのことを。
「そして駆けごともしないからな」
「真面目な人なんだね」
「趣味と仕事一筋だ」
まさにというのだ。
「相手の人を不幸にはしない」
「浮気も賭けごともしない」
「決してな」
「じゃあいい人と出会えればいいね」
「全くだ、さて」
話が一段落ついたところでだ、留美さんは千歳さんの方を見た。千歳さんはそうのゲームを見事な動きで進めてだった。
巨大な阿修羅のステージまで言ってそのステージも倒してゲームをクリアーした。そのうえでほっとした声で言った。
「難しかったですね」
「そのゲームは忍者くん阿修羅の章だが」
留美さんは表情もほっとしている千歳さんに言った。
「かなりの難易度だがな」
「はい、本当に難しかったです」
「しかしクリアーしたのか」
「実はこのゲーム知っていまして」
「プレイしたことがあるのか」
「そうなんです、それでクリアーしたこともあって」
それでというのだ。
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