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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
第1章 誕生!最強ライダー編
  第12話『Dを乗り越えろ/戦士の名はディスペア』

これまでの仮面ライダーディロードは
オーズの世界を救う為に動いた雅。自分を媒介に誕生したヤミーの毒を受けて倒れたが、グリード達との協力により、見事キマイラヤミーを撃破し、雅達は次の世界に向かった。


「みんな、僕達が今居る世界は『仮面ライダーW/ダブル』だ。この世界では、人々は自ら進んで怪人、ドーパントに変身しようとするんだ。」
「どうしてですか?」
「ある者は究極のマネーゲームの為に、ある者は過去の罪を隠す為に、ある者は人類を進化させる為、理由は様々だ。圭一逹はUSBメモリが何か解らないだろう。そこから説明しないとな。パソコンがあるだろう。そのパソコンに一定量のデータが溜まった場合にはどうする?」
「邪魔な奴や使わないデータは消します。」
「その消すデータを保管する機材がUSBメモリだ。」
「雅さん、なんでそんな話を?」
「人々がドーパントに変身する際、USBメモリ型の変身アイテム、ガイアメモリを利用するんだ。ガイアメモリには一つ一つに決まった現象や物体のデータ、例えば恐怖とか空間とか武器とかみたいに、ガイアメモリ一つにそのデータが隅々までしっかり同封されていてそれを人体にセットして自身にそのデータを流し込んでドーパントに変わる。簡単に言うなら凶悪な麻薬みたいな物だ。しかも、ガイアメモリとの適応力が高い場合には中毒症状が出てくるんだ。」
「完全に薬物じゃないか!なんでそんな物を買おうとするんですか?」
「さあ、使う理由なんて僕には解らない。大体が私利私欲だな。」
「そんな理由で─」
「おっと、忘れていた。ガイアメモリをばらまいている組織は滅んだんだ。」
「なら良かった。」
「いや、圭一。そうでも無い。どうもガイアメモリを利用して悪事を働こうとしている組織があるみたいなんだ。」
「そんな!」
「だから、僕の役目はその悪者を退治することだ。さて、そろそろ食材も尽きて来た。圭一逹には買い物を頼みたい。多分敵の大きさを考えると5日はかかる。これで買えるだけ買ってくれ。」
雅はアタッシュケースから2009年の一万円を三枚取り出し圭一に渡した。
「圭一、インスタント食材で済ませるなよ。食事くらい僕で作るから野菜と肉を適度に買って来てくれ。」
「雅さん、日本人なんですし魚を食べましょうよ。」
「圭一、そうは言っても変に魚を買うより肉の方が安いんだ。この時代は円高で肉の値段が安くて、グラム98円で牛肉のバラが買える時代なんだ。」
「解りました。それじゃ、行って来ます!」
「梨花、沙都子、圭一に着いて行ってくれ。危なっかしい。」
「解ったわ。行くわよ、沙都子。」
梨花と沙都子は雅に言われ圭一と買い物に出て行った。
「さてフェイト、僕達も出よう。」
「そうだね。」
雅とフェイトは外へ出る。すると、草村のような所に黒のコートに包帯で顔を隠した女性が現れる。
「あなたが鳴滝の言っていた仮面ライダーディロード、凪風雅ね?」
「───あなたは、シュラウド。」
「雅、知っているの?」
「ああ、彼女こそ、仮面ライダーダブルのダブルドライバーを生み出した科学者だ。」
「そんな大それたものではないわ。私はあなたに依頼したい事があって呼んだのよ。」
「依頼、ですか?」
「あなたも知っているでしょう。ガイアメモリを不正に利用している組織を。」
「あの絵巻に書かれていたな。」
「奴らの名はレジェンダーズ。何でも、戦士の記憶を伝える者と言っているわ。私からの依頼は一つ。来人達と協力してレジェンダーズを壊滅させて欲しいの。」
「こちらは元よりそのつもりです。」
「なら安心だわ。凪風雅、報酬はこれよ。受け取りなさい。」
シュラウドが指を指すとDを象ったドライバーと二本のガイアメモリが置かれていた。
「これは?」
「それはディスペアドライバー。あなたの最高のパートナーと仮面ライダーディスペアに変身する為の物よ。」
「ディスペアドライバー──」
「くれぐれも、ガイアメモリをセットする場所を間違えないようにしなさい。それはダブルやアクセルと違い二人の肉体と魂を一つにするドライバー。ベースに入る方の衣服までは入って来ないわ。気を着けなさい。レジェンダーズが迫って来ているわ。」
「ありがとうございますシュラウド。いえ、園咲文音さん。」
「とりあえず、せいぜい頑張りなさい。」
そう言い残し、シュラウドは消えていった。
「とりあえず、一度装着してみよう。」
雅がディスペアドライバーを装着すると、フェイトの腰にもディスペアドライバーが出現する。
「そうか、フェイトがパートナーか。フェイト、頼むぞ。」
「うん。頑張ろう、雅。」
雅とフェイトが話していると、
「お前達が仮面ライダーだな。」
横から声が聞こえて来る。
「誰だッ!」
雅が振り返ると、そこには二十代半ばの男性が居た。
「お前は何者だ!」
「俺は稲森敬介、栄光あるレジェンダーズの一員。そして─」
敬介はそう言うとガイアメモリを取り出し、ガイアウィスパーを響かせるスイッチを押す。
〔サイボーグ!〕
ガイアウィスパーを確認した敬介はサイボーグメモリを顎にセットする。
「仮面ライダーを倒す為の刺客だ!」
敬介はそう言うと、サイボーグメモリの力でサイボーグドーパントに変身した。
「行くぞ、仮面ライダー!」
サイボーグドーパントはそう言うとロッドを持って雅にロッドを振りかざす。
「そうは行くか!行くぞ、フェイト!」
〔ディスペア!〕
雅は素直に回避し、ディスペアメモリのガイアウィスパーを響かせる。
「うん!」
〔ブレイク!〕
フェイトもそれに合わせてブレイクメモリのガイアウィスパーを響かせる。
「「変身!」」
雅はディスペアドライバーのボディを司る上部分のスロットにディスペアメモリを、フェイトはダブルのソウルサイドに相当する下部分のスロットにブレイクメモリをそれぞれ装填し、ブレイクメモリにフェイトが吸い込まれ、ブレイクメモリが雅のディスペアドライバーにセットされる。それと同時にフェイトの衣服が落下する。そして、雅がディスペアドライバーのグリップを引く。
〔ディスペア!ブレイク!〕
ピアノを奏でるようなメロディーが鳴り響き雅の肉体は仮面ライダーディスペアに変身。大鎌型の武器、ディスペアサイズが出現する。
「行こう、フェイト!」
『うん!』
ディスペアはディスペアサイズを振り、サイボーグドーパントはロッドでガードするがパワーファイターのディスペアの力で振り下ろされたディスペアサイズの力でロッドは真っ二つに折れてしまう。
「やるな。だが接近戦はどうかな。」
サイボーグドーパントはフェンサーを取り出し、ディスペアの懐に入り込むが、
「さっきのパワーを忘れたのか!」
ディスペアは聖拳突きを放ち回し蹴りを放ってサイボーグドーパントを弾き飛ばす。
「こいつ、かなり手ごわいな。」
サイボーグドーパントは立ち上がるが、
「フェイト、終わらせよう。」
『うん。』
ディスペアはディスペアメモリを引き抜き、ディスペアサイズのマキシマムスロットにセットする。
〔ディスペア!マキシマムドライブ!〕
「『さあ、絶望を越えられるか!』」
ディスペアは必殺技を発動し、ディスペアサイズにエネルギーが充填される。そして、
「『ディスペアバニッシュメント!』」
ディスペアはDを象ったエネルギー波を放ち、サイボーグドーパントに直撃する。
「よくもやってくれたな!レジェンダーズに、栄光あれ!」
サイボーグドーパントはそう言い、爆発。サイボーグメモリは敬介から排出され、砕け散った。
「メモリブレイク成功だ。よく頑張ってくれた。ありがとう、フェイト。」
『大丈夫だよ、雅。』
ディスペアはフェイトの衣服を拾い上げ、古手神社の宝物庫に帰って行く。そのタイミングで敬介の所にドーパント対策課の警察がやって来る。
「もうガイアメモリは破壊されているのか。稲森敬介、ガイアメモリ使用の容疑で逮捕。」
敬介に手錠がかけられる。

宝物庫に帰ったディスペアは変身を解除し、雅の後ろにフェイトが実体化する。
「フェイト、すぐに着替えろ。圭一逹が帰って来たら危ない。」
「解っている。」
フェイトは一分で着替えを終わらせる。
「雅さん、フェイト、ただいま!」
丁度そのタイミングで圭一逹が帰って来る。
「雅、今日の夕食は肉じゃがでいいかしら?」
「ああ、フェイトもいいだろ?」
「大丈夫だよ。」
梨花の質問に雅とフェイトは答える。
「それにしても、本当に安いですね!でも、海外の肉って美味しいんですか?」
「そうか、圭一逹は不味い肉しか知らないのか。なら今日は僕が料理しよう。」
「本当ですか!ありがとうございます!」
圭一逹は喜んだ。

「敬介がやられたのか。茂、雄介、総司、お前達の出番だ。」
「先輩の敵討ちか。望む所だ。」
「ああ。」
「当然の事だ。」
トカゲを連れた謎の老人は三人の男に指示を出していた。
to be continued

次回、仮面ライダーディロード
次々に現れるレジェンダーズの幹部。そして、ディスペアメモリとの別れの時。次回『Dを乗り越えろ/さらばディスペア』これで決まりだ。 
 

 
後書き
新ライダーの紹介
仮面ライダーディスペア ディスペアブレイク
身長:195cm
体重:80kg
パンチ力:20t
キック力:20t
凪風雅が絶望の記憶(Despair memory)を、フェイトが砕く記憶(Break memory)を使い変身する『絶望を砕く者』。ダブル以上の出力を出せるが簡単に変身を解除出来ない難点がある。

ディスペアメモリ
絶望の記憶を内封したガイアメモリ。雅の後悔の念とそこから来る精神的な絶望を乗り越えた魂に同調し、本来の力を発揮する。
ブレイクメモリ
砕く記憶を内封したガイアメモリ。フェイトの持つ全てを終わらせる覚悟と、未来を斬り開く決意に同調し、本来の力を発揮する。


時間軸で行くとMEGA MAXから半年後くらいと考えて下さい。それでは、次回また会いましょう。 
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