役職?召喚魔術師ですがなにか?
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ゲームのry
前書き
まさかのWi-Fi停止。
携帯投稿だから絶望しました。
とは言え携帯にもWord機能があるため、ポツポツと頑張って参りました。
「ゲームしようぜ…」
大元剛の雰囲気が変わった。
その通り、基本的に人は怒れば雰囲気が変わる。
しかしながら、剛の変わり様は異脱していた。
言うなれば、武藤遊戯が闇遊戯に変わったように。
言動も、態度も、その身に纏うオーラでさえも。
さらに言えば、剛を援護するかのように後ろに控える白い竜が、その威圧感を上乗せいているのだ。
「ゲーム…だと…?」
「そう、ゲームだ。
無論、敗者には勝者の言うことを聞くギアスが発生するがな」
「…そんなものは必要ない。
我々はお前達に戦争遊戯を申し込む」
戦争遊戯、ね。知ってるよ。
ファミリア同士の決闘で、勝者は敗者に、何でも、幾つでも絶対順守の命令が出来る。
俺が今提示した内容と同じだ。
「その戦争遊戯が一対一だろうと団体戦だろうと、傷つく者がいると言うことぐらい分からないわけではないだろう。
俺が先程提示したゲームは、早く終わる上にイカサマの仕様がなく、簡単で誰も傷つかない。
まぁどのみちその戦争遊戯で出るのは俺に帰結するわけだから、万が一やったとして、死者が出ないなんてあり得ないと思っておいてくれよ?」
さぁ、どちらを選ぶ?と、下素顔を浮かべて団長さんを見る。
ぐぬぬな顔をしている団長さんはまよっているそうだ。
「…分かった…それで行こう…」
はいまいどー。
「さて、今回使うゲームはこれ。”青髭危機いっぱちゅ”だ。
この青髭くんを樽の中央に入れ、押し込む。
そしてこのプラスチック製のナイフを、樽の各所に開けられた穴に差し込んでいく」
俺はサクサクとナイフを差し込む。
「そして、この穴の何処かにあるスイッチを押してしまうと…あれ?…ここか?…ふん…あれ?」
おかしい。何本も刺していると言うのに一向に飛び出さない青髭君。
もう穴が2個しか無いんですけど。
ここまでいくと凄いんじゃなかろうか?
”カシャポンッ”
「っと、このように青髭くんが飛び出す。
このゲームの勝敗は、青髭君を飛ばせてしまった方の敗けとなるので、慎重に刺していくことをお勧めする。
まぁ完全にランダムだから俺にもわからないんだけど」
跳んだ青髭君をキャッチして、そう言った。
正直泥臭い戦争遊戯よりも、手軽に出来るゲームの方がよっぽどましだろうに。
「さて、誰がいく?団体戦でも良いぞ?」
「…運が悪ければ一刀目で終わる事もあるだろう。
団体戦で行かせてもらう!」
「じゃあ四人選んでくださいな。
こっちは先に順番決めちゃいますから」
そうして決まったメンバーはこちら。
ソーマ・ファミリア
1 リリルカ・アーデ
2 ケビン・マクライト
3
4 タケル・オオモト
アストレア・ファミリア
1 ミーシャ・ツァイベル
2 アルマ・トーニ
3 団長さん
4 リュー・リオン
「じゃあ、始めましょうか」
―――ここからは大将戦まで、ダイジェストでお送りいたします。
「うぁあああ!ごめんなさいっ!」
「やったわ!リュー!」
勝者、ミーシャ。
「これって結構緊張しますね」
「ご、ごめんなさい…」
勝者、ケビン。
「わはははっ!―――負けたわい」
「よぉし!」
勝者、団長さん。
て言うかこれ、よく考えたら引き分けって可能性もあるわけだよね?
なんで気づかなかったんだろ?
「これで私が勝てば、貴殿方に命令できるわけですね」
「いやまあ、勝てばね…」
引き分けの場合どうしよう?
あえて別のゲームで蹴りを着けようかな?
「万が一私が負けた場合、引き分けとなってしまうのは分かるでしょう。
そうなってしまった場合、長引いてしまうのも否めない。
ですから、この闘いで勝った方が、命令できると言うのはどうでしょうか?」
「えーっと、まぁそれでいいなら良いんだけどね?」
ホントに良いの?それで。
「良いだろう。このまま流れるのも忍びない。頑張れよリュー」
いや、流さないし。
「ところで、貴方のレベルは幾つでしょうか?」
「へ?1だけど」
「そうですか。なら覚悟しておくことだ。
レベル1がレベル4に勝てないことを教えてやる」
いや、このゲーム、レベル関係ないし。
「まずは、ここへっ」
”カシャッ”と音を起ててナイフを差し込むリュー・リオンさん。
何か気迫込めすぎて怖いんだけど。
「じゃあ俺はここで」
これまた”カシャッ”と差し込まれる。
何の躊躇いもなく差し込む様に、リューは戦慄する。
「貴方は、負けるのが怖くないのです、かっ!」
”カシャッ”
「勝敗に拘らず、ゲームは楽しむものです、よっ!」
”カシャッ”
「負けたらそこで終わりなんです、よっ!」
”カシャッ”
「楽しむと言う過程が大事なんです、よっ!」
”カシャッ”
”カシャッ”
”カシャッ”
”カシャッ”
”カシャッ”
何かと言い合いながら次々に差し込んでいく。
「この二人、本当は仲が良いのでは…?」
「うむ、接戦だな…」
「こんなに続くんですね…」
「リュー…本気すぎるよ」
「アイツがここまで感情を出すなど…」
「うぅ…凄いですぅ」
何故かもう勝負そっちのけである。
”カシャッ”
「こ、これは…!」
「あと、2つ…」
そう。刺して刺して刺しまくった結果、残り2つになると言う結果を成し遂げてしまったのだ。
こうなってしまえば、先に差し込む権限がリューさんにある以上、2分の1の確率で勝敗が決まる。
震える手でナイフを握り、ゆっくりと穴口に持っていくリューさん。
「お二人の共同作業…」
「愛の結晶…ですね」
「リュー…とうとう見つけたのね…」
「ふむ、祝いでもするべきかの?」
「リュー…」
「何を勝手な”カシャポンッ”…ああっ!」
初な反応をしてしまったリューさん。
飛び出した青髭君を見て、更に顔を赤くした。
まぁそれはともかくとして、だ。
「さて、俺が勝者な訳だから、早速命令させてもらおうか」
俺がそう言った直後、ハッとして緊張を走らせるアストレア・ファミリアの面々。
「しまった…そうだった…!」
「わ、忘れてたわ…!」
「つい夢中で…」
「貴方達は…!」
忘れてたのか…。
まぁ頼むことなんて一つしかないんだから、別に構わんだろう。
「さて、俺がするのはたったひとつの命令だ…」
ゴクリ。
皆が息を飲むのが分かった。
何かデジャブ感じるけど、気のせいだろう。
「―――うちの信用回復を手伝ってください」
その時、全員がなんとも言えない空気になった。
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