| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

命の時間

 
前書き
最近気付きましたけど、アルバレス編のシェリアってシェリーの初登場時の年齢と一緒なんですよね?
でもシェリーは大人だったけどシェリアはまだ幼いことで考えると、シェリアは成長が遅いタイプなのでしょうか?はたまた彼女もウェンディ同様に成長しきっており、第三魔法源(サードオリジン)解放時は魔力に相応する姿になっていたということなのでしょうか?
なんか前書きが疑問に思うことを述べる欄になってきていますが、軽く受け流して頂いて結構です。ストーリーにはなんら影響はありませんので。 

 
遡ること少し前・・・

「ジュビア!!」
「メルディ!!」

小型の攻撃から身を守るため、建物の中で壁などをうまく使いながら戦闘していたジュビアの元に、魔女の罪(クリムソルシエール)のメルディが駆けてくる。

「ウルとお兄ちゃん見なかった!?はぐれちゃって!!」
「見ていないけど・・・」

ウルティアとカミューニと行動を共にしていたメルディだったが、今は二人ともどこかに行ってしまい一人となっていた。そのため、心配した彼女は彼らと合流しようと丁度見かけたジュビアに話しかけたのだ。
そんな彼女たちの元に、突如小型のドラゴンたちが現れ、口からレーザーを放出する。

「「!!」」
「危ねぇ!!」

完全に周りの警戒を怠っていた二人は、後ろからやって来たグレイに押し倒されたことで事なきを得る。

「ボーッとするな!!戦場だぞ!!」
「ごめん」

ジュビアたちに攻撃した小型を凍り付かせながらリオンが怒声を上げる。それに対しすぐに立ち上がったメルディが謝罪するが、ジュビアは自身のお尻を擦りながらなかなか起き上がってこない。

「あああ・・・グレイ様がジュビアのお尻を・・・/////」

先程ジュビアを押し倒した際、偶然にも彼女の想い人はお尻を触っていたのだ。予期せぬハプニングにジュビアは顔を真っ赤にして喜んでいる。普通は触った方が喜ぶものなのだろうが、この二人に関してはそれは当てはまらない。

「ジュビア」
「!!」

いまだにお尻を擦り、喜びに浸っているジュビアにグレイが声をかける。

「ジュビア。お前に一つ言っておきてぇことがある」
「な・・・ななな・・・何の話ですか!?」

グレイの言葉を聞いてある文章が頭をよぎったジュビアは、軍隊さながらの速度で立ち上がり、彼の目をじっと見つめる。

「あ・・・いや・・・大したことじゃねぇんだけど・・・」
「ジュビアには大したことかもしれません!!」
「壮絶な勘違いオチと見た」

ジュビアのかしこまり方に思わず引きかけたグレイ。そんな彼のことなど全く気にした様子もなく、ジュビアは次に続けられる言葉をただ待ち続ける。

(これってもしかして・・・愛の告白なんじゃ・・・ど・・・どうしよう・・・)

命の危険に晒されたこの状況ならば、ジュビアに冷たい態度を取るグレイも本当のことを言うかもしれない。そう思うとジュビアはドキドキが止まらず、心拍数がドンドン上昇していく。

「ジュビア!!」
「え?」

しかし、そのドキドキの時間もすぐに終わりを告げる。彼女の後ろから声を張り上げる氷の魔導士。その声でそちらを振り向いた女性の目に、レーザーを放とうとしている小型たちが入る。

「あ!!」

ジュビアに向けて一直線に放たれた一本のレーザー。それは彼女のすぐ目の前まで来ていた。

ドンッ

だが、それを見たグレイがジュビアを横へと押し出す。それによりジュビアは地面に倒されたが、小型の攻撃は交わすことができた。
ただし、彼女を庇ったグレイの体に、そのレーザーが突き刺さった。

「「!!」」

リオンとメルディが左胸に風穴の開いたグレイを見て目を見開く。攻撃の勢いで後ろに倒れそうになるグレイ。そんな彼に、大量に現れた小型たちが一斉にレーザーを打ち出す。
放たれた無数のレーザーは動くことすらできなくなっていたグレイの体をすべて貫通する。そして・・・

(あれ・・・?)

一頭の小型の攻撃が、グレイの額を撃ち抜いた。

「いやあああああああ!!」
「グレイー!!」

力なく地面に仰向けになるグレイ。隣で座り込み、彼に守られた女性は大粒の涙を溢して悲鳴を上げ、彼の兄弟子である銀髪の青年は、怒りに満ちた目で攻撃した小型たちを睨む。

「この!!」

彼らを囲む小型を一瞬で氷の中に封じ込めるリオン。それによりこの近くにいる敵はほとんど倒したが、今はそれどころではない。

「グレイ!!」

倒れ、ピクリともしない黒髪の青年。彼のそばに駆け寄り、必死に揺する兄弟子。彼の隣にいたジュビアはただ黙して大人しい最愛の男性に、涙を目に溜めたまま視線を落とし、呆然としている。

「シェリア!!どこだ!!シェリア!?シェリア!!」

立ち上がり、辺りに聞こえるようにと大声である少女の名前を叫び続けるリオン。その少女は今はメルクリアスで彼のいとこである少年と共にいるため、この場にはいない。

「シェリア・・・お前の回復魔法で・・・頼むよ・・・グレイを!!」

天空の滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)であるシェリア。彼女はウェンディやシリル以上の治癒の能力がある。その少女の力によって、小型にやられてしまった青年を助けたいと願ったリオン。だが、それは叶わぬ願いであることを、心のどこかで彼もわかっていた。そのため、目から溢れ出るものを押さえきれないでいる。

「頭を・・・撃ち抜かれてる・・・」
「・・・」

友の大切な人・・・それの死を間近で見たメルディも、目に涙を溜めてその場に立ち尽くす。そしてジュビアは、自分を庇ったせいでこの世を去ってしまったその青年を見て、どうすればいいのかすらわからず、意気消沈していた。





















シリルside

「きゃあああああ!!」
「「「カミューニ(さん、様)!!」」」

体を完全に貫かれているカミューニさんを見て、悲鳴を上げるウェンディと叫ぶ俺とミラさんたち。

「がはっ・・・」

ジルコニスの太い指が突き刺さった彼は、口から血を吐き出すと、そのまま白目を向いて動かなくなってしまう。

「なんじゃ。嬢ちゃんたちは逃がしてしまったか・・・」

俺とウェンディを食そうと考えていたジルコニスは、俺たちを逃がしてしまったことに少々残念そうな顔をしている。

「ま、前菜ということでいいか」

だが、ジルコニスは自身の指に突き刺さったその青年を見て、笑みを浮かべると、ゆっくりと口へと運ぼうとする。

「氷神・・・(ジエロ)!!」
「ぬあっ!!」

だが、そんな彼に人の頭ほどある大きな氷の礫が降り落ちていく。それによりドラゴンの手に捕らわれていた青年が、転げ落ちる。

「あ・・・」
「ラウに任せて!!」

地面に頭から転落していくカミューニさん。動揺していた俺はその時何をすればいいのかわからず、金縛りにも似た感覚に陥っていたが、後ろから翼の生えたオレンジ頭の少年が現れ、巨大な雹の合間を掻い潜りながら落ち行く彼をキャッチしてこちらに戻ってくる。

「あ・・・ああ・・・」

カミューニさんを連れて戻ってきたラウル。俺たちの前に置かれた彼を見て、ウェンディは顔を真っ青にし、涙を懸命に堪えていた。
内蔵がほぼ抉られた状態になっているカミューニさん。彼は口を半開きにし、目は完全に白目を向いていた。

「ち・・・治癒!!今すぐ治癒しないと!!」

慌てた俺がウェンディにそう言う。ただ、彼女は俺の言葉すら耳に届いていないようで、唖然とし、口元に手を置き、涙をグッと堪えていた。

「ウェンディ!!」
「無理よ・・・シリル・・・」

正気を取り戻させようと肩を掴み、ウェンディを揺する。すると、その俺の手を掴み、離させる女性が現れた。

「ミラさん・・・」

その人物とは、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のS級魔導士であるミラさんだった。彼女は俺の手を握り締めると、腰を下ろして目線を合わせる。

「治癒はもう間に合わない。落ち着いて、シリル」

諭すように、ただをこねて言うことを聞かない子供に言い聞かせるようなトーンで話しかけてくるミラさん。

「まだ・・・まだですよ!!カミューニさんがこんなので死ぬわけ・・・」

俺が反論している最中、ミラさんがすぐそばで呆然としているウェンディと共に、俺たちのことを抱き締める。

「カミューニは命を賭けてあなたたちを守ったのよ・・・だから・・・泣かないで・・・」

泣いてる?俺が?一瞬彼女が何を言っているのかわからなかった・・・だって、俺は彼が死んだなんて思ってない。だから全然、悲しくなんか・・・

スゥ

そう考えていると、不意に何かが目から頬を伝い、流れ出る。

「え・・・」

それが何なのか、初めはわからなかった。汗?血?それとも別の何か?
ミラさんが俺の目から流れたそれを指でそっと掬い上げる。俺の隣で抱き締められているウェンディは、俺の服をギュッと掴み、大泣きしていた。

「そっか・・・」

それでようやく、俺も理解できた。もう、最初からわかっていた。だけど、認めたくなかったんだ・・・だって・・・お世話になった大切な人が、自分のせいで死んじゃうなんて・・・誰にでも簡単に受け入れられるものじゃない・・・

「ごめんなさい・・・カミューニさん・・・」

その言葉を発した途端、押さえていたものが止まらなくなった。まだ戦わなきゃいけないのに・・・ドラゴンに向かい合わなきゃいけないのに・・・そんなことが頭から抜け出てしまうほど、俺とウェンディはミラさんの腕の中で涙を流したのだった。























第三者side

クロッカスの街にある時計台の前で、両膝をつき、黄昏ているウルティア。その彼女の表情は、今までになく暗いものだった。

(私の人生は・・・呪われていた・・・人を欺き、人を笑い、人の命を奪ってきた・・・)

楽園の塔でジェラールを洗脳し、彼を闇の世界へと引き込んでしまったこと。カミューニとメルディ、二人が住んでいた街を、ゼレフを目覚めさせる鍵を手に入れるために破壊したこと。彼女は様々な悪の道へと続く行動を取り続けてきた。

(だけどグレイ。あなたが、私に人として生きるチャンスをくれた)

七年前、天狼島での抗争の際、ウルティアは自分の母の弟子であるグレイと戦い、母が自分の前からいなくなった真実を知った。そして、彼女は今までの罪を償うべく、気持ちを入れ換えたのだ。

(独立ギルド『魔女の罪(クリムソルシエール)』は、私なりの罪の償いのつもりだった・・・償いのはずが・・・私は変わってなかった・・・)

未来から来たローグに対抗するため、この時代のローグを殺そうとしたウルティア。その気の迷いが、彼女を深く苦しめている。

(人の命をなんとも思わない魔女・・・私には、生きる資格はない・・・)

この時彼女は、ある一つの魔法との出会いを思い出していた。それは、まだ悪魔の心臓(グリモアハート)にいた頃、ギルドの保有する戦艦で見つけたある一冊の魔導書。
失われた時を取り戻すことができる魔法『ラストエイジス』。彼女はその魔法を見つけた時、ただ嬉しくて、必死にその魔法のことを調べていた。だが、マスターであるハデスに、その魔法は使用することを禁止されていた。
その理由は、世界の時を戻す替わりに、術者は全ての時を失うからである。
ウルティアはこの時、それを聞いてガッカリした。周りの時は戻り、自らは時を失ってしまう。そんなものは決して望まないと、彼女は思っていた。しかし、

(今なら望むわ)

ウルティアは、その魔法を使う決心をした。自分の命でこの世界を、この混乱の中から救うことができるならと。

(私は、この命を捧げる)

両の手を地面に付けるウルティア。すると、彼女の体から目映い光が溢れ出てくる。

「時のアーク!!ラストエイジス!!」

現在の時刻は1時30分。ウルティアは自らのすべてを賭けて、皆のために犠牲になる道を選んだ。

「あああああああ!!」

周囲に響く女性の悲痛の叫び。彼女の使用している魔法の反動なのか、身体中の血管が浮かび上がってくる。

(堪えろ!!私が苦しめてきた大勢の人の苦しみ・・・それに比べれば・・・これしきの苦痛・・・)

痛む体にムチを打ち、懸命に魔法を続行するウルティア。次第にその痛みは全身を蝕み、更なる苦痛を与えていく。

(体の細胞・・・一つ一つに激痛が・・・走る・・・これが・・・自分の命を・・・代償にするということなの?)

ドンドン流れ出ていく魔力。歯を食い縛り、体を大きく反らせ、自らの時が消えていくのを感じていく。

(命が・・・流れ出していく・・・私の時が・・・消えていく・・・私の命が・・・未来が・・・)
「あああああああ!!」

ついに全身に及んだ逃れることのできない痛み。悲痛な叫びを上げることしかできないウルティアは、走馬灯にも似たものが目の前に浮かんできていた。

(悪事と罪に紛れた人生だったけれど、思えば私の周りには、いつも誰かがいてくれた。グレイ、ジェラール、メルディ、カミューニ・・・)

頭の中に浮き上がってくる仲間たちの姿。彼女はいつの記憶にも、ずっと隣に誰かがいたのを思い出していた。

(私のような人間には、過ぎた幸せだった。なのに、私はそれに気付かずに、時間と命を愚かなことに費やしてしまった・・・でも、まだ遅くはない。私は、私の大切な人たちのために、残った時間を全て捧げる!!)

強い意思を持ち、他者のためにさらに魔力を高めていくウルティア。全身を包むオーラが、さらに大きくなり、光を発していく。

(お願い!!世界を元に・・・せめて扉の開く前に・・・私の命の分まで時を・・・)

彼女の体から放たれた魔の力・・・それは次第に大きさを増していき、この世界すべてを包み込んだ・・・
そして、時を戻したこの女性の体は、大きく変化していた。
美しかった白い肌は魔力の熱に焼け黒く変色し、身を包んでいたレオタード型の衣服はボロボロにはだけていた。
だが、彼女は薄れ行く意識の中、ゆっくりと、近くにある時計台へと視線を向ける。

(時が・・・時が・・・戻っ・・・)

時計の座す時間を見たその瞬間、彼女は思わず目を見開いた。針が指していた時間は1時29分。つまり・・・

(一分!?)

彼女はわずか一分間しか、時間を戻すことができなかったのである。

(私の・・・命の代価が・・・一分だけ・・・!?そんな・・・)

絶望を胸に、ゆっくりと崩れ落ちていくウルティア。

(私は誰一人として救えなかった・・・)

命の限りを尽くし、世界の人々を守ろうとしたウルティア。禁断の魔法を使った彼女はついに力尽き、地面に伏し、動かなくなってしまった。






















「危ねぇ!!」

メルディとジュビアを押し倒すグレイ。そのお陰で、彼女たちは間一髪のところで小型のレーザーから逃れることができた。

「ボーッとするな!!戦場だぞ!!」
「ごめん」

彼女たちに攻撃を仕掛けた小型たちを凍り漬けにしながら注意するリオン。それに対してメルディは立ち上がりながら謝罪する。だが、その隣に倒されたジュビアは、お尻を擦りながらなかなか起き上がってこない。

「あああ・・・グレイ様がジュビアのお尻を・・・」

顔を真っ赤にして想い人に触られたお尻を撫でているジュビア。

「ジュビア・・・!!」
「!!」

そんなジュビアにグレイが何かを言おうと話しかけた。だが、その言葉は突如頭によぎったある映像によって遮られてしまう。それは、グレイが左胸を貫かれるというものだった。

「なんだ今の・・・」
「俺が・・・殺される?」

リオンとグレイは共に同じ情景が頭を過ったことで、意味がわからずに顔を見合わせていた。

「夢?」
「ジュビアも見ました」
「なんだよ突然!!自分が死ぬ幻覚とか不気味すぎんぞ!!」

あり得ないと思いたい場面に声を張り上げるグレイ。彼の近くにいるメルディが、その映像の中で彼にレーザーを放った小型が現れた場所を指さす。

「あの辺りから小型が現れて・・・」

全員がそちらに視線を向ける。すると、まるで図ったかのようにレーザーを口に溜めた状態の小型たちが現れたのだ。

「本当に来やがった!!」
「はぁ!!」

予想だにしなかった展開に驚きつつも、リオンとグレイは腕を振るってそれらすべてを凍てつかせる。

「一体どうなってるんだ!?」
「誰かが教えてくれたのか?一体・・・誰が・・・」

意味がわからないまま、戦いへと戻っていく四人の魔導士たち。彼らを助けたのは、時を戻す魔法『ラストエイジス』をウルティアが使用したことにより、本来なるはずだった未来が彼らの“記憶”として残留した結果だったのだ。だが、それを知るものは今、誰もいない。























シリルside

「ウェンディ!!」
「シリル!!」
「いかん!!」
「避けて!!」

シャルルたちがジルコニスの腕が俺たちに迫ってきているのを見て慌てたように声を張り上げる。その時咄嗟にウェンディを突き飛ばして逃がそうとした。だが、

「「!!」」

頭の中に妙なイメージが一時的によぎる。それは、俺とウェンディ双方が相手を突き飛ばそうとして手を取り合う形になってしまい、俺たちを庇ったカミューニさんが殺されてしまうというものだった。

「なんだ?今の?」
「シリルにも見えた?」

危機が迫っているにも関わらず妙に冷静な俺たち。その間にもジルコニスの手は迫ってきているのだが、それよりも今のイメージの印象が大きすぎて、そちらに気が向いてしまう。

「余計なこと考えるな!!」

そんな俺たちに、後ろからカミューニさんが怒声を上げ、それにより俺たちは正気を取り戻した。

「ウェンディは動くな!!シリルはそいつ抱えて飛べ!!」
「はい!!」
「わかりました!!」

迅速な判断とわかりやすい指示。それを聞いた俺はウェンディを抱き締めるように抱えると、ジルコニスの向かってきている腕から間一髪で逃れることができた。

「ぬおっ!?」

ギリギリで回避されたことに驚きを隠せない様子のジルコニス。俺は一緒に避けたウェンディを離すと、全く同じタイミングで頬を大きく膨らませる。

「水竜の咆哮!!」
「天竜の咆哮!!」

水と風。二つの属性は放たれたと同時に混じり合い、一直線にジルコニスの顔面を捉える。

「ぬああああああ!!」

まともに入った攻撃。未来の映像が俺たちに与えてくれた好機。そのイメージは、劣勢だった魔導士たちに対して、反撃の起点となったのだった。











 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?
個人的に思うのは、ウルティアは一分しか時を戻せなかったわけですが、これって人口の多さによるもののような気がするのは私だけでしょうか?
ウルティア一人の時間・・・寿命ですね。これをその世界の人々全てに換算した結果一分しか時間を戻せなかった。そんな気がしてなりません。
でも、ウルティアは頑張りました。おかげでグレイとカミューニは助かりましたよ。マジで。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧