八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第六十二話 お祭りの日その七
「いいな、それに集中しろ」
「さもないと怪我するからですね」
「注意一瞬、怪我一生」
「そういうことですよね」
「そうだ、あとお祭りの時もだ」
待ちに待ったその時もというのだ。
「浮かれ過ぎるな、あちこちに怖い兄ちゃんやヤクザ屋さんがいるからな」
「ああ、ヤクザ屋さんですね」
「確かに普通にいますよね、お祭りの時」
「というかテキ屋さんやってたりしますし」
「普通にですね」
「ありますね」
「そうだ、そうした人にも注意しろ」
ヤクザ屋さんにもというのだ。
「間違ってもぶつかったり足を踏むな」
「ですね、海で漁師さんの船とか漁網ブイに引っ掛ける様なものですよね」
お祭りの時にヤクザ屋さんにぶつかったり足を踏んだりすることはだ。
「それだけで殴られますよね」
「だから絶対に注意しないと」
「痛い目遭いますから」
「下手したら金も取られるからな」
そこから言いがかりをつけられてだ。
「ヤクザ屋さんには注意しろ」
「はい、お祭りの時は」
「今日は、ですね」
「うろうろしてるのは浴衣のお姉ちゃんだけじゃない」
「怖い人達もですね」
「浮かれる気持ちはわかるが過ぎるな」
絶対にというのだ。
「そして今は部活に集中しろ」
「部活で汗をかけ」
「そういうことですね」
「部活に集中して」
「そしてですね」
「そうだ、わかったら今は集中しろ」
部活にというのだった。
「いいな」
「はい、そうさせてもらいます」
「それじゃあ」
「それでその後で」
「お祭り行って来ます」
「気をつけて」
皆も先生の言葉に頷いて部活に励んだ、柔軟体操をしてからランニングをしてだった。それから本格的に部活をして。
お昼御飯を食べてだ、そして午後も部活をしてだった。
部活が終わる時もだ、先生は皆に言った。
「よし、今日は解散だ」
「はい、じゃあお祭り行って来ます」
「それで楽しんできます」
「そうしてきますね」
「そうしろ、しかし部活をはじめる時も言ったが」
終わる時もだ、先生は僕達に言った。
「不良の兄ちゃんとヤクザ屋さん、あとスリには注意しろ」
「スリにもですか」
「そっちにもですか」
「祭りの時は出るからな」
スリもというのだ。
「そっちも油断するな」
「お祭りの時は色々出ますね」
「悪い奴等も」
「ヤクザ屋さんだけでも怖いのに」
「ヤンキーの兄ちゃんにスリもですね」
「色々出るんですね」
「世の中いいものばかりじゃないんだ」
先生はこの世の摂理もだ、僕達に話した。
「だから注意するんだ」
「悪いこともですね」
「一杯あるんですね」
「だからスリもいる」
「そういうことですね」
「そうだ、財布は自分で守れ」
しっかりと、というのだ。
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