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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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魔導士vs.ドラゴン

 
前書き
今週のFAIRYTAIL読んで思ったこと。
俺もウェンディの頬っぺムギュってしたい・・・
でもよく考えるとディマリアすごいと思うんですよ。だってあの魔法時止まってるだけで剣の腕前が上がるわけではないじゃないですか?
つまり服だけを切り裂くというのはかなり難しいと思うんですよ。
剣だけだったらかなりいい線いけるんじゃないでしょうかね?わかりませんけど。 

 
「街の人々の避難は終わったか?」
「おおっ。大体はな」
「みんな、安全な場所に避難したらしいぜ」

エルザ、マカオ、ロメオがそう言う。先程アトラスフレイムの炎をまともに喰らってしまった妖精の尻尾(フェアリーテイル)だったが、なんとか持ちこたえることができたようだ。

「ヒャッハー!!これで遠慮なく暴れられるってもんだぜ!!」
「漢の華道作ってみせる!!」

ビッグスロー、エルフマンがやる気満々といった様子でそう言う。

「九頭のドラゴン・・・一体どういうことなのでしょうな?」
「わかりません。しかし今は、この危機を乗り切るのが先決です」

一万のドラゴンが現れると聞いていたマカロフは、そのドラゴンたちが姿を現さなかったことに少々疑問を感じている。だが、隣に立つメイビスにそう言われ、彼女のすぐ横にいる小さな少女に視線を向ける。

「アスカを安全な場所に連れていった方が良いのでは?」

メイビスの隣にいるのはアルザックとビスカの娘、アスカ。彼女はまだ魔導士ではないため、ここにいるのは危険を判断したマカロフがそう言う。

「怖くはありませんか?アスカちゃん」

メイビスがそう問いかけるが、アスカはそれに気付いていないようには見えた。彼女は、目の前に現れたドラゴンに釘付けになっているようだ。
その姿を見たメイビスは笑みを浮かべた後、真剣な表情へとすぐに切り替え、アトラスフレイムの方を見る。

「幼い時に間近でドラゴンを見る。こんな経験ができる子は滅多にいないでしょう。魔導士として、計り知れないほど貴重な財産となるでしょう。危険になったら、私がアスカちゃんを守ります。しばらくはこのままで」
「わかりました。お任せします」

メイビスとマカロフが互いに視線を交わし、ひとまずのアスカの配置が決まったようである。
彼女たちの前でドラゴンと戦おうとしている妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーで、アトラスフレイムを見て一際燃えている男がいた。それは・・・

「相手は炎のドラゴン!!つまりここは、俺の出番ですよね!!」

そう言って一番前に歩み出てくる水髪の少年。彼は治ったばかりの左腕を1、2回回した後、アトラスフレイムを見上げる。

「ジュビアも手伝いますよ!!シリル」

やる気満々の彼と並ぶように前に出たのは彼と同じ水の魔導士であるジュビア。2人は互いに視線を交換した後、頷いてからアトラスフレイムを見据える。

「水竜の・・・」
「はああああ!!」

シリルは頬を膨らませ、ジュビアは魔力を高めていく。

「ヒャッハー!!ぶちかましてやれ!!」
「奴の炎を消し飛ばせ!!」

ビッグスローとエルフマンが2人を鼓舞するように声を張り上げる。

「咆哮!!」
水流昇霞(ウォーターネブラ)!!」

初めての連携とは思えないほどに息がピッタリとあった2人。彼らの水は合わさりながらアトラスフレイムに向かって伸びていく。

ドゴォン

アトラスフレイムの体を直撃したシリルとジュビアの水。2人は手応えを感じているようで、煙に包まれたドラゴンが見えてくるのを待っていた。しかし、

「ぬぅぅぅ・・・少しはやるようだな」

アトラスフレイムはほとんどダメージを受けた様子もなく、平然としていた。

「効いてないの!?」
「そんな・・・ジュビアたちの魔力は、完全に回復しているはずなのに・・・」

相性では間違いなくシリルとジュビアの方が有利なはず。それなのに、アトラスフレイムはそこまで大きなダメージを受けているようには見えない。

「我は炎のドラゴン、アトラスフレイム。如何なるものも焼き尽くす。ドラゴンの炎を浴びるが良い!!」

アトラスフレイムはそう言うと大きく息を吸い込んでいく。先ほどシリルが魔法を放った時と同じように。

「術式魔法!!攻撃を無力化する!!」

それを見たフリードはすかさず前へと出て術式を展開し、相手の攻撃を凌ごうとする。
アトラスフレイムはそれを見ても全く動じることなく、ブレスを吐き出す。その豪炎は、絶対に破られることのないはずの術式を打ち破ってしまった。

「「「「「あああああああ!!」」」」」

避ける暇もなく炎に飲み込まれていく妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士たち。

「フリードの術式魔法があんなにあっさり・・・」
「なんつー攻撃力だよ!!」

ビッグスロー、グレイがアトラスフレイムのブレスを受けての感想を口々に述べる。

「皆怯むな、体制を立て直せ!!」
「みんな、無事か?」
「なんだよあれ!?アクノロギアと変わらねぇじゃねぇか!!」
「あれよりはマシだ」
「まだなんとかできるような気がしますよ」

一先ず全員無事なようで、それぞれが近くにいる仲間たちの姿を確認している。

「やはりそう簡単に倒せる相手では無さそうですね」
「ですが、まだまだこちらにも奥の手がありますわい」

アスカを守るために一番後方に待機していたメイビスとマカロフがそう言う。すると、マカロフは何か策があるのか、ゆっくりと前へと歩いていく。

「我が炎を浴びても生きているとは・・・魔導士か?」
「その通り!!」
「マスター!!」

自身の攻撃を受けたにも関わらず、誰一人として倒されたものがいないのを見て驚くアトラスフレイムに、ドスを聞かせた声でマカロフが答える。彼は先頭に出ると、自身の魔力を高めていく。

「そうか、この手があった!!デカブツにはデカブツか」
「サイズが同じになれば対抗できるってか!!」
「すげぇ!!俺久しぶりに見たぜ!!」

徐々に大きくなっていくマカロフを見上げながらマカオ、ワカバ、ロメオがそう言う。
巨大化を終え、アトラスフレイムに退けを取らないほどの大きさになったマカロフ。

「ただの魔導士ではないぞ!!家族の絆で結ばれた・・・」

マカロフが一歩踏み込み、アトラスフレイムの懐へと入り込む。

「仲間たちじゃ!!」

彼は大きく引いた右の拳でアトラスフレイムの顔面を殴り付ける。そのスピードと衝撃で、辺りに風が起こり、シリルたちはそれに耐えている。

「ぬぅ!!」

しかし、マカロフの渾身の一撃も、ドラゴンの前では無力に等しかった。アトラスフレイムは全くダメージを受けた様子がなく、逆に彼の炎の体に触れた拳が炎に包まれ、思わず顔をしかめるマカロフ。

「マスターの一撃が!!」
「効いてねぇのか!?」
「そんな・・・」

これを見た妖精の尻尾(フェアリーテイル)メンバーは落胆する。

「いかなる力を持ってしても、ドラゴンには勝てん!!」

そう言うと目の前の巨大化しているマカロフに体当たりするアトラスフレイム。マカロフはその力に押され、後方に控えていシリルたちも一瞬のうちに大火に襲われていた。






















「貴様!!ワシの攻撃を受け止めたというのか!?」

一方、シリルたちがアトラスフレイムに苦戦している時、こちらではレオンの防御力にドラゴンが度肝を抜かれていた。

「リオンくん。俺今思ったんだけどさ・・・」
「どうした?レオン」

なおも押し潰そうと力を入れているドラゴンに対し、レオンは押し返そうと対抗しつつ、後ろにいるリオンに話しかける。

「俺って実はすげぇんじゃねぇの?」
(((((今気付いたんだ)))))

彼のその能力の高さは誰の目から見ても天下一品である。しかし、本人にはその自覚がほとんどなかった。シリルと戦っている最中も、他者に劣っていると考えていたレオン。自分には才能がないと思い込んでいた彼は、今ドラゴンの攻撃を余裕で受け止めたことで、それは間違いだったのではないかと思い始めたようだ。
彼の後ろに待ち構えているジュラやカグラは、自覚がなかったことに少々呆れ気味だが、彼らと並ぶように立っているリオンはその言葉を聞いてほくそ笑んでいた。

「そうだ、レオン。お前はすごい。見せてやれ!!貴様の力を!!」

横目でリオンに視線を送るレオン。それを受けた青年は頷いてみて、少年はわかったと笑みを浮かべる。

「んじゃ、ちょっと・・・」

ドラゴンの腕を掴んだまま全く動きを見せなかったレオン。彼は相手の力量を計り終えたからなのか、次第に自分を押し潰そうとするそれをゆっくりと押し返していく。

「ぶっ飛ばしてやるとするか!!」
「ぬ!!」

そう言って投げるようにドラゴンの腕を押し返したレオン。岩のドラゴンはそのせいでバランスを失いかけていたが、なんとか持ちこたえていた。

「おのれ・・・このガキ・・・!!」

苛立った様子でレオンを見下ろそうとしたドラゴン。しかし、そこにいたはずの少年はもういない。

「氷神・・・」
「!?」

聞き覚えのある声が・・・聞いているだけで怒りを覚える男の声が後ろから聞こえてくる。ドラゴンはいつの間にやら自分の後ろを取っていた少年を踏み潰そうと体を反転させようとする。だが、

「永久凍土!!」
「ぐはぁ!!」

体を動かそうとした瞬間、突如体の一部に亀裂が生まれる。その理由はレオンの氷の拳がその場所に命中していたからだった。衝撃があまりにも大きく、さっきまでジュラやカグラの攻撃をものともしていなかったドラゴンが地面へと崩れ落ちる。

「「「「いーーーっ!?」」」」」

そのあまりの出来事に味方である蛇姫の鱗(ラミアスケイル)のメンバーも共闘している人魚の踵(マーメイドヒール)青い天馬(ブルーペガサス)の魔導士たちも驚かずにはいられない。それだけの衝撃的な光景が、目の前で起きたのだから。

「なんだ。俺に才能がなかったんじゃなくて、評議院がバカだっただけか」

自信・・・今まで決して彼が持っていなかった魔導士として・・・いや、人間として生きる上での最も重要と言ってもおかしくないもの・・・
かつてそれを自分から根こそぎ持っていった評議院の議長。その男のことを思い出しながら、少年は嘲笑うかのような笑いを漏らしていた。

「今度あったら指さして笑ってやろう。うん、そうしよう」

それを手に入れたこの少年は、崩れ落ち、砂煙に包まれているドラゴンに背を向けたまま仁王立ちし、そんなどうでもいいことを考えていた。

「す・・・すごい・・・」
「レオン・・・どんだけ強いのよ・・・」

唖然とし、ただ立ち尽くしながら強大な敵を一撃で沈めた少年を見つめているラウルとシェリア。その隣にいる銀髪の少女は周りの女性陣を見ながら、なぜか慌てふためいていた。

「どうしよう!?レオンにみんなの視線が行ってる!!このままじゃレオンがハーレムになっちゃう!!ハーレムはソフィア以外ダメなのに~!!」

妙なことで発狂しているソフィア。近くにいた男性陣は見た目はいいのに中身が残念な彼女を見て溜め息をついていた。

「やれやれ・・・ソフィアの奴・・・」
「面白い奴が大勢いるな、この世代は」

レオン、ソフィア、そしてこの場にはいないがシリル。この3人の他にもシェリアやウェンディ、タクトといったメンバーが揃っている次世代の魔導士たち。彼らがどのような成長を遂げていくのか気になるところもあったが、今はそれどころではないとカグラとリオンは緩みかけた気持ちをもう一度絞め直す。

「他にもまだドラゴンは大勢いる!!俺たちは他のギルドの援護に―――」

そこまで言いかけてリオンは何かに気付いた。こちらに戻ってこようとしているレオンのすぐ目の前で、煙に包まれているドラゴンのシルエットを見て。

「レオン!!危ない!!」
「え?」

何が危ないのか理解できず、その場に立ち止まるレオン。そんな彼の行動を待っていたかのように、煙の中から巨大な岩の塊が彼にのし掛かってくる。

「がっ!!」

倒され、踏み潰されそうになるレオン。しかし、なんとか持ち前のスピードとパワーでギリギリのところで耐えていた。

「なかなかやるのぉ、小僧。だが、人間である限り、ドラゴンには勝てん!!」

体を貫かれているはずのドラゴン。しかし、そいつはまだ倒されてはいなかった。

「くっ・・・ちょっとヤバい・・・」

不意をつかれた上に力の入りにくい体勢でドラゴンの足の下に入ってしまったレオン。彼はかなり力を入れて押し返そうとしているが、現状維持が精一杯なようだ。

「待ってろレオン。今助ける!!」
「お願い」

リオンはそう言うと、お馴染みの造形魔法の姿勢に入る。

「アイスメイク・・・スノードラゴン!!」

リオンの後ろに岩のドラゴンとほぼ同じ大きさの巨大な竜が作り出される。

「そうか!!ドラゴンにはドラゴンで対抗か!!」
「さすがリオン!!私ももっともっと回るよぉ!!」

リオンの狙いを読み取ったヒビキがそう言い、彼の後ろでオーバがクルクルと体を回転させている。そんな彼女を見た魔導士たちは苦笑いを浮かべていた。

「まだだ!!アイスメイク・・・大猿(エイプ)!!
アイスメイク・・・白虎(スノータイガー)!!」

立て続けに二体の造形を作り上げるリオン。しかも今回の大猿と虎は普段の造形よりも遥かに大きいものとなっている。

「同時に三体・・・トリプルバトルで見た技だな」
「頼もしいものだ」
「最も、お前との試合ではこれでも決着が着かなかったがな」

カグラ、ジュラ、リオンがそう言う。すると聖十の称号を持つこの男が、リオンが作った氷の大猿に飛び乗る。

「拝借する。カグラ殿!!参ろう!!」
「承知!!」
「俺を置いていかれては困るな!!」

それに続くようにカグラが竜に、リオンが虎へと飛び乗り、ドラゴンへ向かって突進する。

「この刃が砕け折れようとも私は戦う。不倶戴天の刃を受けよ!!」
「我が力、今こそ見せてくれよぉ!!」
「師匠ウルの名にかけて、俺は負けられん!!」

リオンの造形たちで十分に加速をつけた三人は、一斉にドラゴンに向かって飛びかかる。

「「「おおおおおおお!!」」」

カグラの刀とジュラとリオンの拳がドラゴンの額を捉えた。しかし、ドラゴンの硬さに押し負けてしまい、三人は吹き飛ばされる。
ドラゴンはその直後に自分に迫ってきていた氷の造形たちを破壊するため、体を反転させて尻尾を振るう。その際リオンの造形はいとも容易く破壊されてしまったが、レオンは運良くドラゴンの足から逃れることができ、すぐさま後方へと下がっていた。

「ミャア!!全然効いてないよカグラちゃん!!」
「レオンのパンチ受けてもまだ余裕そうだもん!!」

実力者三人の攻撃を受けたにも関わらず、全くダメージを受けた様子がない岩のドラゴン。ミリアーナとソフィアの前に着地した三人はそれを見て表情を歪ませている。

「サンキュー、リオンくん、カグラさん、ジュラさん」

彼らと並ぶように戻ってきたのは唯一強大な敵に傷をつけた少年。彼はとりわけケガがあるわけでもなく、まだまだ大丈夫そうである。

「とりあえず、レオンが戻ってきたのが収穫だな」
「ああ。しかし、レオンばかりに頼ってもいられない」

リオンとカグラが最強戦力であるレオンの生還で活路を見出だしてはいたが、彼一人に頼るわけには行かないとすぐさま戦う姿勢を見せる。

「何度でも攻撃するまで!!」
「まだまだ手はいくらでもある」

フィオーレのすべての人々を守るため、絶対に引くことはできない。彼はいかなる攻撃をも凌ぐドラゴンに決して怯むことなく立ち向かっていた。



















魔導士たちが国を守るためにドラゴンと戦っている頃、まだ戦闘を始めていないドラゴンが一頭だけいた。そのドラゴンは顎に生えている髭を触りながら、次々に街を破壊していく他のドラゴンたちを見物しているようである。

「おうおう。あっちでも派手にやっとるのぉ。賑やかで何よりだわい。ぐわはっはっはっはっ」

そう大笑いしているのは翡翠色の体をしたドラゴン、ジルコニス。彼を見上げるようにしている魔導士や王国軍たちは、少し表情を強ばらせていた。

「ジルコニス・・・」
「オイラたちは幽霊になったこいつとは話したことがあるけど・・・」
「昔から口数が多い性格だったのね」

ドラゴンの墓場で彼と会話したウェンディたちは、相変わらずペラペラとしゃべっているジルコニスを見てそう感想を述べる。

「このジルコニス様は他の連中みたいにやたら暴れたりぶっ壊したりするだけでなく、会話を楽しむタイプでのぉ。まぁあれじゃ、知的でハイセンスの持ち主とでも思ってくれ」

ジルコニスはそう言うと、自分を取り囲んでいる王国軍の表情を見回し始める。

「どいつもこいつも怯えきった顔をしよってからに。そんなに我が怖いか?逃げるなら今のうちじゃぞ。最もすぐに追い付いて食うてしまうがなぁ」
「ジルコニス!!」

一度大きく深呼吸をしてから、ウェンディが彼の名前を呼ぶ。それに気付いたジルコニスは少女の方へと視線を向ける。

「お!?なんじゃお嬢ちゃん?話し相手をしてくれるのか?」

大変可愛らしい少女が話しかけてきたことに少々興奮している様子のジルコニス。しかし、彼女はただ話をしたいのではなく、あることを聞きたくて話しかけたのだった。

「あなたたちの目的は何?どうしてこんなことをするの?」

扉からやってきた彼らがここまで暴れているのには何か理由がある。そう考えたウェンディは口数の多く、幽体とはいえ面識のある彼に問いかけたのだった。

「どうして?そいつはあそこにいる奴等に聞いてくれ」

そういって彼の視線の先を見る。そこには未来のローグを乗せたドラゴンが悠々と羽ばたいていた。

「あそこを飛んでるマザーグレア。あそこに乗ってる奴があれやこれややらせとるんじゃ」
「未来から来たローグさんのことですね」
「まぁ、これはこれで楽しいから我も奴のいうことを聞いてやっとるがなぁ」

髭を触りつつ協力している理由を答えるジルコニス。そんな彼の言葉を聞き、ルーシィはある疑問を感じていた。

「わからない。一体何が目的でこんなことするの?ドラゴンに世界を滅ぼされたら、自分の居場所もなくなってしまうというのに」

いくらドラゴンを操れると言っても所詮は人間。魔法が解けてしまえば彼はなす統べなくドラゴンにやられることだろう。
彼の狙いは天浪島で彼女たちを襲ったアクノロギア。ローグがやってきた7年後の世界はそのドラゴンに支配されており、それを倒すためにはドラゴンを呼び出すしかないと彼は考え、この世界で王女ヒスイに嘘の情報を流し、エクリプスの扉を開けさせたのであった。しかし、それを知るものはまだこの場にはいなかった。








 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?
引きがなんか悪い気もしたがまぁしょうがない。
というかシリルがほとんど出てこない・・・
次からはもっと頑張らせます。たぶん頑張らせます。 
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