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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第五十六話 午後の紅茶その十四

 そのお話をしてからだった、モンセラさんは隣にいた僕に言って来た。
「お願いしようと思ったら」
「もうだったね」
「というか日本じゃ夏にお素麺ってよく食べるの?」
「西瓜もだよね」
「麦茶もね。どれもなの?」
「うん、中には毎日みたいに食べる人がいるよ」
 お素麺も西瓜もだ、それこそ夏はこうしたものばかり食べて食事が偏ったせいで夏バテになる人もいる位だ。
「麦茶はいつも飲んでね」
「そうなの」
「そうなんだ、本当にね」
「夏は定番なのね」
「しょっちゅう食べる位の。ただ」
「ただ?」
「お素麺で一番美味しいのは」
 それは何処のかとだ、僕はモンセラさんに話した。
「三輪素麺だろうね」
「三輪素麺?」
「これが一番だと思うよ」
「そんなに美味しいの」
「そうなんだ」
 僕はモンセラさんにその三輪素麺のことを笑顔で話した。
「コシも味も違うんだ」
「他のお素麺とは」
「僕としてはね」
「一番美味しいと思うお素麺なのね」
「そうなんだ」
 こうモンセラさんに話した。
「三輪素麺が出て来るかどうかわからないけれど」
「それでも」
「そう、お素麺は美味しいから」
 それでとだ、僕は話した。
「食べてみたらいいよ」
「それじゃあね」
「それにしても流し素麺とはね」
 僕は自分の考えもここで述べた。
「いいね」
「はい、夏ならです」
 小野さんがその僕に答えてくれた。
「それだと思いまして」
「お素麺、しかもですね」
「流し素麺なので」
「それに西瓜ですね」
「飲みものの麦茶は今もありますし」
 それにだった。
「梅酒もあります」
「夏真っ盛りですね」
「まさにその頃なので」
「全部用意してくれたんですね」
「そうです、では今から」
「はい、楽しみにさせてもらいます」
 流し素麺は僕も好きだ、それでだった。
 その流し素麺の時を楽しみにしてまずはお風呂に入って着替えた。それから自分の席で夏休みの勉強をしながら晩御飯の時を待った。


第五十六話   完


                        2015・8・16 
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