ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝
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ウィンクルムエルピス
『ちぃっ! 』
ホロウ・デモリションガンダムは後退しながら粒子が噴出し、剣へと形を変えてエルグライアガンダムに向けて一斉掃射した。
「インフィニティブレイド!GNソード乱舞っ!! 」
粒子を纏わせたGN系統の実剣を全て展開し、ホロウ・デモリションガンダムの全ての剣を叩き落とし、ホロウ・デモリションガンダムに向かっていった。
『このっ! 』
ホロウ・デモリションガンダムは全身のメガ粒子砲で迎撃してきて数本は撃ち落とされたが、残っていた武器はホロウ・デモリションガンダムの左腕の間接部へと着弾し再起不能して使えなくした。
「おおおぉぉぉぉぉぉっ!!! 」
右手にアサシンガンダムシャドウのサムライソード。左手にEZ-10のビームサーベルを構え、ホロウ・デモリションガンダムの懐に入り込んでディストピア・フェイズの左半分の脚部を斬り落とした。
『ええいっ!離れろっ!! 』
ホロウ・デモリションガンダムはディストピア・フェイズの底部に装備されている底部旋回砲塔でビームを凪ぎ払ってエルグライアガンダムを遠ざけようとするも、すぐに飛んで回避する。
サムライソードとビームサーベルは先程の攻撃で壊れてしまったが、ユニコーンガンダムのハイパービームジャベリンとフェザーガンダム(EW)のビームサーベルを手に持ち、ディストピア・フェイズの右半分の脚部を斬り飛ばす。
『ぐっ………図に乗るなよ貴様っ!!? 』
使えなくなった左腕を切り離し、バックパックのネオ・ジオングの大型アームとスプレマシー・アーマーの肩部から大型アームを展開し、エルグライアガンダムを捕らえようと襲ってきた。
「グローリアレイスっ!! 」
「燃え上がれっ!!ランスロットっ!! 」
『なにっ!? 』
ホロウ・デモリションガンダムの背後からグローリアレイスを発動して七聖剣 絶と極を構えたアルカナムプリスティンと焔を纏って聖剣デュランダルⅡを構えたランスロットガンダムが、スプレマシー・アーマーの両肩の大型アームを切断した。
『だがしかし、まだ大型アームが残って……! 』
残った大型アーム四基と右腕でエルグライアガンダムを捕らえようとしてくるも旋回して回避し、デスティニーガンダムのアロンダイトとアカツキガンダムフラガのエクスカリバーを構えて大型アームを一基切断する。
『おのれ……! 』
有線式大型ファンネル・ビット二十基を三機に向けて攻撃してくるもかわしきり、全てのビームサーベルを展開して大型アームに向けて掃射し、アルカナムプリスティンとランスロットガンダムはシュツルム・ブースターを五基を破壊する。
ホロウ・デモリションガンダムは大型アームでビームサーベルの攻撃を受けて二基破壊され、シュツルム・ブースターが破壊されたことで巨大な爆発が巻き起こり、さすがの爆風により距離を取らざる得なかった。
「あちゃー。先に破壊するのは失敗したかな? 」
「いや、遅かれ早かれ破壊するのだ。問題ない」
「ああ。皆でなら、きっと大丈夫だ」
爆風からホロウ・デモリションガンダムの姿は現れず、代わりにメガ粒子砲が数発こちらに放たれてきた。
「はああぁぁぁぁっ!! 」
ゴッドガンダムヘリオスのガーベラストレート炎とフォーエバーガンダムテンペストのレイザーブレイドでメガ粒子砲を切り裂き、アルカナムプリスティンとランスロットガンダムもメガ粒子砲を切り裂いて攻撃を防いだ。
『ゴミ共が………もう許さんぞ!貴様等ぁぁぁぁぁっ!!!! 』
爆風から姿を現したのは全身を刀身まみれにしたホロウ・デモリションガンダムだった。
「おぉ~。まるで針ネズミみたいだね」
「………さあ。ここからが本番だ!いくぞっ!! 」
「了解したっ! 」
「OKっ! 」
ホロウ・デモリションガンダムが有線式大型ファンネル・ビットとディストピア・フェイズの口腔部、スプレマシー・アーマーの中央部から大型ビーム砲を放ち、剣を連続掃射してきた。
「インフィニティブレイド! 」
ナイチンゲールのビームトマホーク、ガンダムアルカナムトライドラゴンのカレトヴルッフとダブルオーフルセイバーのGNソードⅣフルセイバーを展開し、放たれた剣に対して掃射して全てを叩き落とす。
迫ってくる大型ビーム砲はガンダムアルカナムの七聖刀と聖騎士ガンダムの聖剣デュランダルで切り裂き、ホロウ・デモリションガンダムへと接近する。
『散れっ! 』
ホロウ・デモリションガンダムは接近を拒むかのように大型ビーム砲や底部旋回砲塔、剣を掃射しながら機体を高速回転した。
「ちっ!厄介な攻撃をしてくるなっ! 」
「近づけば本体の刀剣に巻き込まれ、離れてば大型ビーム砲と剣で攻撃………利にかなっている」
「しかもこっちに少しずつ接近してきているね」
「だったら……ユウ!ヨシナ!俺が回転を止めるっ!その間になんとかしてくれっ! 」
「「了解っ! 」」
アンリミデットストライクの短剣を持ち、ホロウ・デモリションガンダムへと投擲した。それを数回繰り返し、ホロウ・デモリションガンダムへと接近する。
『小癪なっ! 』
ホロウ・デモリションガンダムが再度剣を掃射してきたが、先程投擲した短剣により防ぎ、ホロウ・デモリションガンダムのギリギリの所まで接近して左腕を頭上に掲げる。
「アイツ程速くは出来ないかもしれないが、この機体なら………」
左手にはデスペレイションストライクのスラッシュエッジⅡが握られた。
「おおおぉぉぉぉぉぉっ!!! 」
スラッシュエッジⅡをホロウ・デモリションガンダムに高速に九連撃加え、それにより回転が弱まったところでスラッシュエッジⅡをディストピア・フェイズの口腔部へと突き刺すと、ホロウ・デモリションガンダムの動きが止まった。
「今だっ! 」
「はああぁぁぁぁっ!! 」
「グローリアフェリスっ!! 」
エルグライアガンダムの背後にビットで形成されたプラフスキーパワーゲートが二つ展開されており、アルカナムプリスティンとランスロットガンダムが武器を構えて潜っていった。
アルカナムプリスティンは電撃を纏った赤紫色の炎の鳥と化し、ランスロットガンダムは焔の槍と化してホロウ・デモリションガンダムへと突っ込んでいった。
『くっ……! 』
ホロウ・デモリションガンダムは迎撃で中央部の大型ビーム砲や有線式大型ファンネル・ビットや剣を掃射するが、炎の鳥と焔の槍と化した二機に呆気なく弾かれてしまい、そのままホロウ・デモリションガンダムのコアユニットに向けて突っ込んでいった。
しかしホロウ・デモリションガンダムはコアユニットは避けようとほんの少し機体を動かし、右腕と大型アームで防御の姿勢を取って直撃を回避しようとした。
「てぇぇぇやああぁぁぁぁぁっ!! 」
「おおおぉぉぉぉぉぉっ!! 」
アルカナムプリスティンの攻撃は右半分を。ランスロットガンダムは大型アームごとホロウ・デモリションガンダムの腹を貫いていった。
『くそっ! 』
ホロウ・デモリションガンダムの所々から爆発が起き、たまらずコアユニットからフレユールガンダムが脱出してきた。それと同時にホロウ・デモリションガンダムは爆発し、爆風によりフレユールガンダムの姿を見失う。
三機はすぐにホロウ・デモリションガンダムの爆風から逃れるため後退したが、アルカナムプリスティンとランスロットガンダムから粒子の噴出が収まり、微動だにしなくなった。
「くっ!粒子切れか!」
「ヒロヤっ!後は頼んだよっ! 」
「おおっ!! 」
エルグライアガンダムは追撃するため、爆風の中に突っ込んでいった。
『くそ………このような筈では……』
爆風からフレユールガンダムは飛び出し、振り返ってリトリビュを構えて三機を迎え撃つ。
『助けを求めれば、何かが変わるとでも言うのか………!そんな理屈…………通るものかっ!!! 』
爆風からはエルグライアガンダムが飛び出し、その手には粒子を纏っているグラディウスとルミノックスが握られていた。
「アサルトっ! 」
グラディウスを右肩に掛けて、フレユールガンダムに向けて突進しながら突き出した。
フレユールガンダムはリトリビュで攻撃を受け流し、通り過ぎていったエルグライアガンダムに向けて水平に斬り払う。
エルグライアガンダムは攻撃が来ることを察知し、フレユールガンダムの懐に入り込んでルミノックスを水平に斬り払う。
「フォースっ!」
フレユールガンダムは左手の甲から粒子を噴出し刀剣を出してルミノックスの攻撃を受け止める。エルグライアガンダムはそのまま回り込みながら水平に三撃を加えていく。
フレユールガンダムは全身の装甲から刀剣を出して攻撃を防ぐも刀剣はすぐにボロボロになり、粒子へと拡散していった。
『このパターンは見たっ!これで終わりだっ!! 』
がら空きになっているエルグライアガンダムに向けてリトリビュを突き出して止めをさしにくる。
「セーズっ!! 」
『なっ!? 』
リトリビュの攻撃をグラディウスで弾き、そのまま水平に三撃。その後二刀で上から斬り込み、下からも攻撃をし、横に一回転しながら斬り込む。二刀を逆手に持ち、横から同時に二撃。逆手から持ち変え、また水平に四撃加える。
フレユールガンダムは立て続けの攻撃で体勢崩し、防ぎきれない攻撃は装甲から連続で刀身を出していくも、すぐにボロボロにしていく。
『バカなっ………! 』
グラディウスをフレユールガンダムに向けて突き出し、更にその後にルミノックスも突き出していく。フレユールガンダムの刀剣はほとんどボロボロになって無くなり、フレユールガンダムの右肩に傷を付けた。
「レゾナンスっ!!! 」
グラディウスとルミノックスを同時に斬り下ろし、グラディウスで水平に斬り払う。その後回転しながらルミノックスでもう一撃を加えグラディウスでもう一度水平に一撃加える。
ルミノックスとグラディウスを突き出し、同時に下に斬り下ろし、その直後に斬り上げる。
左右から四撃加え、水平に同時でグラディウスとルミノックスで攻撃してまた斬り下ろし、その後斬り上げる。
そのまま水平に四撃加え、更にもう二撃水平に斬り払い、最後に同時に斬り払う。
『この俺が……』
フレユールガンダムは至近距離で剣を掃射してくるも弾ききり、最後の十連撃をフレユールガンダムにくらわせる。
まだ残っていた刀剣もあり致命的なダメージは与えられないが、フレユールガンダムの右肩とフロントアーマー、両サイドアーマーを切断した。
「レゾナンス…………バーーーーーーストーーーーっ!!!!! 」
ヒビが入り始めたグラディウスとルミノックスを構え、フレユールガンダムへと高速で接近してグラディウスとルミノックスを突き出した。
フレユールガンダムはリトリビュで攻撃を防いでくるもリトリビュごとフレユールガンダムを押し出し、グラディウスとルミノックスを斬り払ってフレユールガンダムを吹き飛ばした。グラディウスとルミノックスは今の攻撃で砕け散った。
『お、の、れぇぇぇぇぇぇぇっ!!!! 』
フレユールガンダムは吹き飛ばされながらも体勢を立て直し、リトリビュをすぐに構えた。
「あの構えはっ!? 」
『リトリビュの剣により灰塵と化せ……マレディクスィオンっ!!! 』
リトリビュの柄から膨大な粒子の渦が巻き起き、すぐに突き出してビームの暴風がこちらに放たれてきた。
「……………」
フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスを鞘から抜き出し、フレユールガンダムの攻撃に備えて構える。しかし、エルグライアガンダムは構えるだけで何かをする素振りも見せず、ビームの暴風はエルグライアガンダムを呑み込んでいった。
『…………何もしない……だと!?いや、おそらく回避している筈だ……だが何処に………』
辺りを見回してもエルグライアガンダムの姿は見えず、レーダーを確認すると、それはいるはずがない所に反応を示していた。
「ゼロ・アインス………! 」
エルグライアガンダムの目の前には、フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスを納めていた筈の鞘が展開してビームシールドを形成していた。
『なっ………!? 』
「………今のはお前が焦ってくれてたから防げた。距離にしろ溜めの時間にしろ、前と比べて全然足りてない」
鞘はバックパックへと戻っていき、フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスを鞘へと納めた。
『くっ! 』
フレユールガンダムはマレディクスィオンを再度放つため距離を取ろうと後退する。
「逃がすかぁぁぁぁぁっ!! 」
右手にヴァルキリーフリーダムのエクスカリバーVを。左手にはV2ガンダムホロスコープのロングシューティングライフルⅡを構えてフレユールガンダムに接近する。
「トライホープ・アインスっ!!!! 」
フレユールガンダムは迎撃しようと剣を掃射してくるもインフィニティブレイドで全て叩き落とし、数発をフレユールガンダムに向けて放つ。
フレユールガンダムはリトリビュでインフィニティブレイドを弾いたため、懐ががら空きになり、そこに向かって突っ込んでいった。
「この希望を……! 」
フレユールガンダムとすれ違い時、機体を回転させて黄金の粒子を纏ったエクスカリバーVを振るい左腕を斬り落とした。
『ぐっ! 』
フレユールガンダムは通り過ぎていったエルグライアガンダムへと振り向こうとすると、既にエルグライアガンダムはロングシューティングライフルⅡに青いビームサーベルを発生させて突っ込んできていた。
フレユールガンダムは回避しようとするも間に合わず右足を吹き飛ばした。
「未来へと………!! 」
フレユールガンダムへと振り向き、粒子を纏わせたフィーディスクリーザーに手を掛けて抜刀し左肩から右腰にかけて斬り下ろした。
フレユールガンダムはリトリビュでフィーディスクリーザーの攻撃を防ぐも、その後鞘から抜刀したフォルトゥナディクスの攻撃により頭部の半分と左肩を切断した。
「繋ぐっ!!! 」
フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスを構え、フレユールガンダムに突っ込みながら二刀同時に水平に斬り払った。リトリビュで攻撃は受けられたが、攻撃に耐えきれなかったのかリトリビュの刀身ごとフレユールガンダムの太ももから下を斬り飛ばし、フレユールガンダムを上空へと打ち上げた。
『くそがっ!! 』
フレユールガンダムは中破状態でありながらも体勢を立て直し、上空へと打ち上げられたにも関わらず更に上空へと飛んでいった。
「最大出力で放つ気か………ならこっちもっ!!ゼロ・アインスっ!!パワーゲートっ!!! 」
ゼロ・アインスを上空へと展開し、プラフスキーパワーゲートを発生させる。
遥か上空にはフレユールガンダムが構え出したのか、ここからでも分かるぐらいに膨大な粒子の渦が溢れているのが分かった。
「レゾナンス………メロディアムっ!!! 」
『マレディクスィオンっ!!! 』
フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスに虹色の粒子を纏わせ、プラフスキーパワーゲートを潜る。エルグライアガンダム自身に虹色の粒子が纏い、そのままビームの暴風へと突っ込んでいった。
「ぐっ!流石にこの状態でもキツいのか…! 」
『奇跡は二度は無い!今度こそ……灰塵と化せっ!!! 』
リトリビュからは断続的にマレディクスィオンが放たれており、徐々に押し返されていっている。
「フィールド場の粒子も取り込んでいるとはいえ、たった一機のMSが出せる質量じゃない………改めて凄いな……! 」
フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスに力を込めていき、ほんの少しずつだがこちらが押し返している。
「けど、負ける気は……しねぇっ! 」
『────っほざけ!大人しく朽ちるがいいっ!! 』
「なぜなら………俺一人で戦っている訳じゃないんだからっ!!!! 」
すると、突如フレユールガンダムの右腕に大きな火花が散り始めた。
『なっ!?これはいったい………マレディクスィオンの出力に耐えきれない筈がないっ!ならいったい……………まさかっ!? 』
ーーー--
『なにっ!? 』
フレユールガンダムはなんとか回避行動をするもかわしきれず、右腕の間接部に切り傷を付けた。
「傷一つ……付けたぜ」
『!………このガキがぁぁぁぁぁっ!! 』
ーーー--
『あの時の傷かっ!!くっ!? 』
フレユールガンダムの右腕は爆散し、マレディクスィオンの放出もそこで終わってしまった。
「おおおおぉぉぉぉぉっ!!! 」
『!? 』
マレディクスィオンを斬り裂き、ボロボロの状態のエルグライアガンダムがフレユールガンダムに向かって突進してきた。
「一人で出来ることなんて限られている!だからこそ、仲間と一緒に戦うんだっ!守って、守られるんだっ!それが仲間なのだからっ!! 」
フィーディスクリーザーとフォルトゥナディクスはフレユールガンダムの胴体を貫き、そのまま地面へと向かって落下していった。
『俺には………仲間などいない!殆どの奴は見て見ぬふりをし、ただ自分が可愛ければそれでよい連中ばかりだったのだっ!あの日………あの日から、俺は全てを奪われた。突然呼び出されたと思えば、いきなり強奪をされ。それだけじゃない。恐喝に暴力、様々な手段でだ………。それを見ていた連中もいたのに、見て見ぬふりを………』
『そういうことだったのか………』
「「「!? 」」」
エルグライアガンダムとフレユールガンダムは地面へと叩きつけられ、その衝撃でエルグライアガンダムはフレユールガンダムから離れた。
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