とある3人のデート・ア・ライブ
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第八章 反転
第7話 荒れ狂う戦場
前書き
折紙&真那vsジェシカ戦です。自己最高の一時間で書き終えました( ゚д゚)
原作よりもジェシカは少し冷静ですが、その辺は目を瞑ってください……
まず初めに仕掛けたのはジェシカだった。
折紙と真那を同時に狙うように真ん中を視点にして突っ込んでくる。
もちろん二人は横に避ける。すると先ほどまで二人がいた場所をジェシカが通過していった。
ジェシカ「真那ァ!!」
ジェシカは急ブレーキをして、剣を構えながら真那に突進する。
真那「っ!『一閃』!」
何もない所から『村正』を取り出し、斬りつけてくるジェシカの剣を防ぐと同時にキン!という金属音が鳴り響いた。
折紙「はぁぁぁ!!」
その後ろの隙を逃さずに折紙がジェシカに迫り、そのまま斬りつける。
しかし、ジェシカも素人ではない。随意領域が邪魔をして防がれる。
ジェシカ「まなァ……マナァ……!真那ァ!!!」
二人の相手をしているにも関わらずジェシカは真那しか見ていなかった。まるで折紙など最初からいなかったかのように。
真那「面倒ですね。一気にカタをつけます。……鳶一一曹!」
折紙「……了解!」
と、叫びながらジェシカの上空を通り越して折紙の方へと移動する。
折紙はその間にジェシカに向かって、備え付けられていたミサイルを耳が痛くなるほどに発射する。
ジェシカ「……あァ!!?」
ジェシカも随意領域だけでは分が悪いと判断しミサイルで応戦し出した。真那ごと撃ち落とす気だ。
だが。
真那「こちらが隙だらけですよ?」
いつの間にかジェシカの横に回っていた真那は剣を構えて、こちらに斬りかかろうとしていた。
しかし、こちらには随意領域がある。一定以下のダメージならば防いでくれる。たかが剣ごときに破られるほど弱くはない。
と、ジェシカは高くっていた。
だが。
その早とちりは。
いとも簡単に打ち破られた。
真那「『推貫力(スラスト・ピアース)』!!」
突如、真那の『一閃』が少しばかり光り、その状態でジェシカに斬りかかった。
すると、
ジェシカ「ナッ……!?」
随意領域を貫通し、ジェシカもその斬りをくらってしまった。
推貫力(スラスト・ピアース)
全ての物理法則を無視して攻撃する技。
意識が真那の方へと向き、一瞬の隙ができる。
それを、折紙は逃さなかった。
折紙「はぁぁぁ!!」
ジェシカに向かってすごい勢いで斬りつける。その勢いをマトモに食らったジェシカは吹っ飛ばされてしまった。
そのまま後方の廃ビルへと突っ込んでいった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
ジェシカは恐らく相当なダメージを食らっただろう。それこそもう立てないぐらいに。
真那「これでジェシカが諦めてくれればいいんですが……」
と、突然。
ジェシカがいる廃ビルから、多数のミサイルが飛んできた。
真那「やっぱりそんな甘くねーですよね」
折紙「……意外としぶとい」
折紙は随意領域で防ぎ、真那はそれを全て斬り倒した。
ジェシカ「真那ァァァ!!折紙ィィィ!!!」
その時のジェシカは酷いものだった。
顔は怒りに染まり、歪み、狂っていた。
身体も装備もボロボロだ。圧倒的不利なのにまだ戦う意思を見せている。
ジェシカ「その剣は、ななな何なノ?」
真那「『村正』のレプリカ……名前は『一閃』。ただ、それだけですよ……」
ジェシカ「真那ァ……ど、どうして貴方は何も無しニ飛べるのォヨォ……」
その質問に、真那はニヤッと笑った。
真那「″私の実力なら当然のこと″ですよ。私は至って″普通の魔術師″です」
ジェシカ「真那ァ……」
と、真那は言っているが実際は土御門達が自分を装備無しで戦えるようにしたのだ。
その結果、神裂火織に本気を出させるほどに強くなってしまった。
ただ、それだけだ。
ジェシカ「真那ぁぁぁァァァ!!」
と、雄叫びながら先ほどとは比べものにならないぐらいにミサイルが発射してくる。
「「なっ……!?」」
どこからそんなミサイルを……と考える暇もなかった。
折紙は随意領域を展開しながらミサイルで応戦する。
真那は全てを斬りつけるのは無理と瞬時に判断し、ミサイルから逃げる。
もちろん、ミサイルは真那を追跡してきた。その数は計り知れないが、相手しきれない程ではない。
真那「『推斬(スラスト・キラー)』!!」
と、真那が叫ぶと先ほどと同じように『一閃』が光りだした。
それをミサイルが″遠い所にいる時″に水平斬りをした。
と、無駄なことに見えたつかの間、
白い『弧』がミサイルに向かって飛んでいった。
その『弧』に当たったミサイルは爆発した。
真那「まだまだです!」
真那はその白い『弧』を立て続けに飛ばしていく。そしてミサイルは真那のところに到着する前に爆発し、破片が落下していく。
推斬(スラスト・キラー)
斬撃を前に放出する技。
と、
突然、ミサイルは真那の予想斜め上の行動をしてきた。
真那「…………え?」
いつの間にか、ミサイルによって囲まれていた。
そのミサイルは空中浮遊していて、まるで自分は人間に囲まれた兎のようだった。
前後左右上下、その隙間を埋めるように何個ものミサイル。
逃げ場なんて、まるで見つからなかった。
折紙「真那!!」
折紙が叫ぶがもう遅い。ジェシカはその光景を見て不敵な笑みを浮かべていた。
ジェシカ「ハハァ……これがDEM社が開発しタ新たなミサイル……その名も『AIミサイル』!!」
ジェシカが指をパチンと鳴らした瞬間。
ミサイルが真那めがけて一斉に発射し出した。
そして。
凄まじい爆発音がこの辺りを木霊した。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
折紙「そ、そんな……」
一瞬にして。
先ほどまで真那が浮遊していた場所は爆発の煙によって見えなくなっていた。
ジェシカ「コレデ、コレデェェ……あの人に、みみみみ認めて、も、も、もらえル!!ウェスコット様や、め、メメメメイザース執行部長ニ!!」
折紙「っ!!ふざけないで!!それだけの為に真那を殺したの!?」
ジェシカ「ワタシの方が強イ!!わ、わわ、たしハ、真那ニ、ににに、か、勝っタ!!」
ジェシカの言葉に折紙の顔がどんどん怒りに染まっていく。士道の妹、真那を殺したのだ。正直今すぐにでも殺したい。
折紙「……どうしてそこまで」
認めてもらうことにこだわるのか、と聞きたかったが、何となくそれは分かった気がした。
自分も五河士道の″彼女″として認めてもらいのと同じように、ジェシカもウェスコットやメイザースに認めてもらいたかったのだろう。
その気持ちは、分からなくもない。
だけど。
折紙「……それで真那を殺す理由にはならない!!」
真那の仇を取るため、折紙は残り少ないミサイルを発射しようとしたーー
ーーその時。
「……勝手に人を殺さないでくれやがりますか?」
近くから、独特の敬語を使う聞き慣れた声が聞こえた。
折紙は発射しようとしていた手を止めて声が聞こえた方を向く。そこには……いるはずがない人物がいた。
折紙「嘘……どうして?」
遅れて、ジェシカも気づいた。
ジェシカ「……な、な、何デ……生きてるノ!!?」
ジェシカは折紙以上に理解できず、同時に恐怖した。
ジェシカ「真那ァァァ!!!!?」
そこには、ほぼ無傷で剣を片手に浮遊している真那がいた。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
真那「フゥ……何とか助かりやがりました」
ジェシカ「な、な、ナ……」
もう声すら出なかった。そりゃそうだ。あんな絶対絶命……いや、普通なら死んでいるはずの状況から、生還し……それもほぼ無傷だったのだから。
真那「不思議そうですね。私が生きていることが」
折紙「……どうやってあのミサイルから逃げたの?全部斬るなんて不可能……」
真那「それは、私の力を使っただけですよ」
折紙「……技?」
真那「『推進歪曲(スラスト・ディストル)』……自分の周囲の空間に歪みを発生させて、全ての物質の全ての進行方向を捻じ曲げる技です」
つまり、真那に向かって飛んでいったミサイルは歪められた空間の作用によって軌道を意図的にズラした。
その結果、軌道がズレたことにより、他のミサイルと激突し爆発。
その爆発も空間の歪みによって真那には当たらなかったのだ。
真那「本来これは自分の正面にしかやらないんですけど、状況が状況ですので仕方ねーです」
折紙「どうして自分の正面だけなの?」
真那「魔力の消費が激しいのもありますが……全方向の空間を歪み、進行方向を曲げるとどうなりやがると思いますか?」
折紙「…………まさか、真空状態に?」
真那「さすが鳶一一曹、気づくのが早いですね。そうです。全ての物質を歪めるという事は空気の移動すら歪める……つまり、酸素が通らねーんですよ。やり続けてたら私が窒息死してしまいます」
折紙「…………」
真那「さて、解説はこの辺にしておいて……さっさとジェシカを倒しやがりますか。私の魔力も残り少ないですし」
ジェシカの方を見ると、もう既に勝負は決まっていた。
抜け殻のように顔が呆然としており、壊れた人形のように同じ言葉を繰り返し呟いていた。
どうして、どうして……?と。
真那「………あなたは昔からそればっかりでしたね。嫉妬深くて、功名心が強くて、そのくせ嫌味ばかり言って」
静かに呟きながら距離を詰めていく。ジェシカは真那が近くまで迫ってもその場から離脱しようともしなかった。
真那「でも、あなたの忠誠心は尊敬に値しましたよ。私はあなたが大嫌いでしたけどーーこんなことをされなければならないような人間ではなかった」
ジェシカ「ワタシが、負けタ……?」
ジェシカが焦点の合わない目で真那を見ながら呟いた。
真那はゆっくりと近づき、ジェシカの胸を切り裂いた。
ジェシカ「あ、が、あ、あああ……」
ジェシカの周囲から随意領域が消え失せ、機体の制御を完全に失い、巨大な機体が地面に落ちていく。
真那に身体を支えられたジェシカは大量に吐血しながら弱々しい声を発した。
ジェシカ「ねェ、真那ァ……これでも、ウェスコット様は、認めて、くれるかしらァ?」
真那「……えぇ、もちろんですよ」
その言葉を聞いたジェシカはがくりと顔を俯かせた。
後書き
Q.折紙の活躍無しなの?
A.これからの真那と折紙さんの登場回数考えると、どうしても……真那を活躍させたくなってしまったというかなんと言うか。
Q.真那強くない?
A.強いですね。
Q.あれ?vs麦野戦では簡単にやられてなかった?
A.あー……いや、あれは麦野さんが強かっただけでしてね……
Q.あの技を使っていればもっといい勝負になったんじゃないの?
A.いや、その……ね?
Q.どうなんだ?んー?
A. ………すいません、あの時は技を使うなど考えていませんでした。
Q. ……ぶっちゃけたな
A. ……君のせいかだからね?
これからも、とある3人のデート・ア・ライブをよろしくお願いします!!
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