| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアートオンライン 黒紅の騎士と紫紺の剣姫

作者:ルキウス
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

デスゲームへのカウントダウン

 
前書き
 オリキャラ募集してます 

 
 「リンクスタート!!」
意識が現実から切り離されて仮想世界へと移動する。ログイン画面でIDとパスワードを入力しβテスト時代のデータをコンバートする。
[PlayerName:Ran〔M〕]
Ran-秋に襲来する台風から嵐を連想してランってしたけどキャラ名ミスったかなぁとだいぶ後悔したけど、仮想世界では違う自分として生きてみるのも楽しいと思ってこのままにした。

     浮遊城アインクラッド第一層はじまりの街
(・・・・・・また来たんだなぁ。この世界に)
スタート地点に立った俺は、空を見上げて心の中で呟き行動を開始した。
「まずは、武器と防具あとは、ポーション類だな」
βテストの頃と大して変わらない街を歩きながらNPCショップを訪ね、少し幅広な片手剣と黒紅(黒っぽい赤もしくは赤っぽい黒)のジャッケット、ポーションを2,3本買った。
(本当は、コートがあればよかったんだけどなぁ。まっ、寒い階層に行けば売ってるだろ。)
メニューを開こうと右手を振ろうとして俺は手を止めた。いくらヴァーチャルの世界であっても衆人環視の中でストリップ紛いな行為をするのはマズいので路地裏へと入り装備を変更しフィールドへと歩を進めた。

「疾っ!」
フレンジーボアの突進を躱した俺は、左手に握った剣を振りかぶり《ソニックリープ》を発動させる。システムが、スキルの立ち上がりを感知しそのアシストにより俺の体は押し出されその勢いを剣に乗せてフレンジーボアを斬りつける。赤いライトエフェクトが散りHPを全損させたフレンジーボアは青いポリゴン片となって散った。
「ふぅー。やっぱこの爽快感いいぜ」
剣を鞘に納めて俺は、草原を散策しはじめるのだった。

 少し草原を歩くと見知った奴が、男にソードスキルのレクチャーをしているのが見えた。
(珍しいな。アイツが誰かに教えるなんて)
「よぉ、キリト。あんたがレクチャーしてるなんてどういう風の吹き回しだ?」
「・・・・・・ランか。必死に頼まれてな仕方なくな」
彼の顔は、若干引き攣っている。コミュ障のコイツにはきつかったようだ。
「・・・・・・お前なりに頑張ったんだな。でも、コイツ曲刀なのにお前に教わってんだ?」
赤いバンダナ男を、俺は指差しキリトに尋ねた。

「なるほど。クライン、お前はβテスターだったキリト君に頭を下げて教えを乞いてやっとあのフレンジーボアを倒したと・・・あんた物覚え悪いんだな」
 俺は、クラインを言葉で扱き下ろした。いい大人が子供に教えられてやっと雑魚敵倒すとかコイツは多分、ゲーム買っても説明書読まないんだろうなと勝手に推測した。
「ラン。言い過ぎだと思うぞ、クライン凹んでるじゃないか」
キリトが諌めてくるが、俺はそれを聞き流した。
「でも、事実だろ?」
「まぁ、まさかここまでとは思わなくて・・・」
キリトが遠い目をして呟くとクラインが更に凹んで草原に倒れていた。キリトが無意識に止めを刺したようだ。
(こいつ、ボスじゃなくて人にもラストアタックやりやがったよ)
「まぁ、いいか。クライン、どうだここでフレンド登録しておくか?」
「わりぃ。5時半にピザの出前頼んであんだよ。だから、そろそろおちー・・・ってあれ?」
クラインが少し申し訳なさそうに言って右手をフリップしたまま固まり目をハッとさせて詰め寄ってきた。
「はぁ?ログアウトボタンが消えた?どれ・・・・・まじだ」
彼の言う通りメニュー画面からログアウトボタンが消えていた。
「クライン、お前一人暮らしか?」
「ああ、俺のテリマヨとジンジャーエールがぁぁぁぁ」
彼の耳に、俺の質問は届いていないらしい。だが出前を頼む辺り一人暮らしだろう。
「俺は、母さんと妹がいるから夕飯の時には起こしに来るはずだ」
「俺も、姉貴とその親友がいるから大丈夫だろ」
「おぉ!?ランの姉ちゃんとキリトの妹さんて幾つ?」
 突然眼を輝かせ、身を乗り出してきたクラインの頭を、俺は剣の鞘で殴った。
「余裕だな。あんたの期待を裏切るようで悪いが姉貴は、―

突然、リンゴーン、リンゴーンという、鐘のようなーあるいは警告音のような大ボリュームのサウンドが鳴り響いたあと、強制転移という形ではじまりの街の中央広場に戻っていた。
 周りには、眉目秀麗の男女の群れ。全員がSAOプレイヤーで、人数はもし全員がログインしていれば1万人という人間がいることになる。


茅場昌彦は、俺たちにこの世界を現実だという証拠として『手鏡』というアイテムを渡し全プレイヤーの顔を、いや全プレイヤーのリアルの体をそっくりに置き換えた。
 当然、俺の顔も設定した顔からリアルのコンプレックスじみた顔に戻ったしキリトも線の細い女顔に、クラインに至っては顔そのものの造形がまったくの別物に変わっておりまさしく野武士か山賊の装いの顔だった。
(ちっ、これでこれが現実になったわけだ。デスゲーム・・・つくづく、俺はついてねぇな) 
 

 
後書き
 茅場さんのデスゲーム宣言忘れたので全カット(原作一回倉庫にしまってしまったので手元にない)だいぶクラインとの件も端折ったり改変してます。
 はい、デスゲームスタートです。
キリトは、この後次の街に向かうのですがランは、どういう行動をとるのでしょうか?
 次回をお楽しみに 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧