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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第四十五話 高校野球その十一

「まあ何ていうかね」
「嬉しいよね」
「あえて答えないよ」
 返答に困ってこう返した。
「これで許してくれるかな」
「許すよ、とにかく僕日本の女の子の下着のこともわかったよ」
「下着が大人しいってことが」
「ティーバックが少ないことがね」
 まさにそのことをというのだ。
「わかったわ、それもとてもね」
「ううん、まさかね」
「まさか?」
「下着の話にもなるなんてね」
「思わなかった?」
「うん、全くね」
 そうだったとだ、僕はニキータさんに答えた。
「というか下着も国にとよって違うんだね」
「そう、違うのよ」 
 実際にそうだとだ、ニキータさんも僕に答えた。
「これがね、僕もわかったよ」
「国によって下着が違うことが」
「というか日本は最初からじゃない」
「最初からって?」
「褌でしょ、日本は」
「ああ、男の人は」
「そうなのよね」
「いや、違うよ」 
 ニキータさんのその問いにだ、僕はすぐに答えた。ちなみに僕の下着はトランクスでそれは親父も同じだ。
「もうね」
「今褌穿いてる人いないの」
「うん、いないよ」
 もうそれこそだ。
「皆今の下着だよ」
「そうなの」
「昔は女の人もそうだったらしいけれど」
 これは親父から聞いたことだ、本当にこうしたことへの知識は嫌になる位よく知っている親父だと思う。自分の親父だけれど。
「もうね」
「褌穿く人いないの」
「女の子もね」
「そういえば褌の女の子もいないね」
「だからいないから」
 全くとだ、僕は答えた。
「まあね、皆今の下着だね」
「ブラとショーツの」
「それも日本だとね」
「ティーバックは、なのね」
「少数派だよ」
「そうなのね、だから僕も替えたんだ」
 ティーバックでない普通の下着にというのだ。
「何か皆大胆とか言うから」
「確かに日本だと大胆になるね」
「皆そうだし」
「クラスの皆が」
「もっと言うとうちもよ」
「うちっていうと」
「だから。八条荘の皆もよ」
 女の子だけが知っていることをだ、ニキータさんは僕にあっけらかんと話してきた。凄い話を聞いていると心の中で思った。
「普通の下着よ」
「何でそんなこと知ってる?部屋別なのに」
「だってお風呂入るでしょ」
「その着替えの時に」
「あとお部屋の中で着替えてる時に見るから」
「だから知ってるんだ」
「皆普通の下着よ。好きな色はそれぞれだけれどね」
 話はどんどんあっけらかんとなってきていた。
「ティーバックも透けてる娘もいないよ」
「そうなんだ」
「美和そういう話に興味ないの?」
「いや、あることはあるけれど」
「確か美和のお父さんこうした話が好きなのよね」
「大好きなんてものじゃないよ」
 もうそれこそだ、うちの親父は。 
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