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リリカルビィト~才牙と魔法が交わる物語~“改稿版”

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六十四話、一夏対竜

 
前書き
一夏「竜、負けないからな!!」
竜「僕だって負けません!!」
龍也「あ、じゃあ俺も……」
一夏、竜「龍也(兄さん)、あんたは入るな!!!」
なのは「その前に龍也君は安静でしょ!!」
龍也「……はい」
作者「其ではどうぞ!」 

 
なのはとのデートから数日後、聖王教会の闘技場にて……

一夏、そして竜のデバイスを使用した模擬戦が行われようとしていた

因みに言えば、一夏と竜の戦績は……

五十戦中……

零勝零敗五十分け……

つまり……

「「絶対に今度こそ……!!!」」

この勝負に勝てれば、嬉しさ倍増、負けたら悔しさ倍増、である……

「模擬戦のルールを説明するよ~、当然だけど非殺傷設定で行う事。
カートリッジの使用は二人ともないから無視して、やりすぎて防護服を抜かないように注意してくれれば良いよ?何か質問は?」

「「なし」」

束のルール説明に一夏と竜が首を横に振り、アイコンタクトで三十メートルの間合いを空け、向かいあう

「さて、始めるとするか」

「おう」

そう言って二人は……

ードガァァァァァァァァン!!!!

セットアップ(・・・・・・)もせずにぶつかり合った

●○●○

『……え?』

場所が変わり、モニタールーム……

そこではなのは達が見学しており、驚いていた

無理もない、バリアジャケットなしで行きなり模擬戦を始めたのだから……

「ちょっ、束さん!?」

はやてが慌てて束に話し掛ける

「ん? どしたの? はーちゃん(はやてのこと)?」

「どしたの? じゃなくて!! 何でセットアップしないで始めているんや!?」

「実践でバリアジャケットを纏う暇がないかもしれないからだけど?」

はやての質問に一緒にいた龍也が答える

「? どういうこと?」

今度はフェイトが質問する

「実際に戦いは不意打ちとかが多い……特騎士なら尚更だ、だからこそある程度バリアジャケットなしでも戦えるように模擬戦の最初の五分間はセットアップせずに戦わせているんだ」

龍也の答に全員が納得しながらモニターに視線を写した

●○●○

「おぉぉぉ!!!」

「らぁぁぁ!!!」

一夏と竜の右ハイキックがぶつかり合い、パァンと音を鳴らして距離が離れる

「雷竜の……」

離れながら一夏は口内に魔力を溜め込み……

「鋼竜の……」

其を見た竜も負けじと口内に魔力を溜め込み……

「「咆哮!!!!」」

一夏が放った雷の魔力と竜が放った鋼の魔力が二人の中心点で激突、其によって煙幕が発生した

と同時に……

[[セットアップ]]

一夏のデバイスのラウルと竜のデバイス、"ライフ・レディネス(通称ラディ)"の声が響き、二人はバリアジャケットを纏う

煙が晴れた頃には竜の服装は変わっていた

変わっていたのだが……

『……ぶっ!!?』

長い銀髪を一つに纏め、黒のタンクトップに濃紺の半袖ジャケット、黒のフィンガーグローブとズボンに脚甲、更に何か入っているのだろう小さめのポシェットを腰に装着し、首元の懐中時計が輝いていた

その姿はどうみても

『ボーイッシュな女の子だよ!?』

……なのである

「竜、お前もう少しましなバリアジャケット作らなかったのかよ!?」

「いや、色々試したらこれが一番しっくり来たもので……」

[最初に作って驚きましたよ? 最初のバリアジャケットがメイド服みたいでしたから……]

ラディの言葉に全員が同情した……

「と、とにかく始めようか?」

「はい、では……」

竜はそう言いながら……

「始めましょうか?」

[フォトンスピア]

ポシェットに手をいれ、魔力でできた槍を構えた

●○●○

「竜の魔法適性は少々変わってるんだ」

場所が変わり、モニタールーム……一夏と竜の戦いを見ながら龍也は解説する

「? どう違うの?」

なのはの質問に龍也が答える

「捕縛、強化の魔法の適性が高くて、射撃とか言った放出系が苦手なんだ」

「だから魔力を武器の形にして接近戦をするのが多いんだよ、因みにポシェットから取り出す動作は気分だって聞いたよ?」

龍也の説明に補足する束

「一夏とは少し違うんだね?」

「一夏君は加速と放出系だもんね?」

「でも体術中心の戦闘スタイルだから……」

「接近したまま砲撃する……って感じかな?」

「あかん、一寸恐いわ」

フェイト、すずか、なのは、アリサ、はやての順に話す

そう言いながらモニターを見る

●○●○

「……ふっ!!」

「でりゃあぁぁぁ!!!!」

竜の放つ神速の槍を一夏は紙一重で回避する

突き突き突き突き払い突き払い上げ突き下げ突き

対して一夏は……

避け避け防ぎ受け流し避け弾き弾き受け流し

更にそのまま……

「破殻流(はからりゅう)……」

体を転身して

「蹴星(けりぼし)!!!」

蹴る!!!

その蹴りは竜に刺さる……

筈だった!

「アームチェンジ!!」

[フォトンシールド]

槍を手放し直ぐに盾に持ち変え、防いだ

「んな……」

「貰った……アームチェンジ……」

[スピア、ソード、アクス、ハンマー、ニードル、サイス、チェイン]

竜は瞬時に槍、剣、斧、鎚、針、鎌、鎖と連続で攻撃しながら武器を変えた

詳しく言えば……

槍で突き、そのままの動きで剣に逆手で持ちかえ斬り付けたまま転身しながら斧に持ちかえ振り抜き、流れるように鎚に持ちかえ大上段に構えて振り落としたまま手放し、両手のスナップを効かせて針を投げ、とどめに鎖を叩き付けて巻き付けた

「貰った!!」

その鎖を引いて一夏を引き寄せようとした

が……

「雷竜の倹角!!」

一夏はそのまま頭突きを喰らわせながら鎖をほどき……

「破殻流……」

そのまま踵を振り上げ……

「落星(おちぼし)!!!」

振り落とす!!

其にたいして腕を交差させて防ぐ竜

「鋼竜の咆哮!!」

更にそのままブレスをぶつけて距離をとる

「スパークダガー、ファイア!!!!」

一夏は負けじと短剣状の魔力弾を大量に展開、発射した

「鋼竜槍、"鬼筒輝(きつつき)"!!!!」

其に対して竜は腕に纏わせた魔力を槍状にし高速で突きを行い、迎撃する

「……次で決めるか」

「……そうだな」

その言葉と同時に構える……

一夏は右手を拳にして、弓を引く様に……

竜は両手の平を合わせて、頭上に……

「「…………」」

沈黙……

そして……

「「……!!!!!!」」

走り出す!!!!!

そして……

「「滅竜奥義……」」

雷竜と鋼竜の……

「破雷竜穿弓(はらいりゅうせんきゅう)!!」

雷を破し、竜をも穿つ弓矢が……

「山裂竜断剣(さんれつりゅうだんけん)!!」

山を裂き、竜すら断つ剣が……

ぶつかり合う!!!!!!!

ードガァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!! 
 

 
後書き
作者「さぁ一体どちらが勝つのか? 其では感想待ってます!」 
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