リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another3 腹ごしらえ
前書き
デジタルワールドに飛ばされた大輔とアインス。
まず2人がしたことは。
デジタルワールドに到着した大輔とアインス。
着いたのと同時に辺りを見回す。
大輔「ようやくデジタルワールドに…」
ブイモン[やっとデジタルワールドに着いたあ!!もう、もうこそこそしなくて済むんだあああああ!!うおああああ!!!!!!]
今までデジヴァイスの中で過ごしていた期間があまりにも長すぎたために、ブイモンは開放感のあまりに咆哮した。
ロップモン[あははは…]
ロップモンもアインスもブイモンと同じく殆どをデジヴァイスの中で過ごしていたためにブイモンの気持ちは痛ーい程に分かるため、苦笑するだけで何も言わない。
大輔「さて、腹が減ったな。飯にしようぜ飯。」
アインス「そうだな、幸運にも川の近くだし。」
太一達とは大幅に離れた場所に飛ばされたようだが、まあ何とかなるだろうと材料確保に向かう。
アインスはそこら辺に生えている雑草を思いっ切り引っこ抜いた。
それにはスーパーでよく見る薄い豚バラ肉。
アインスはデジタルワールドは本当に何でもアリだなと心底思った。
アインス「えーっと、油油…ここら辺には生えてないのか…あ、でもバターがあった。これでいこう」
米やバターや肉などの材料を抱えながら大輔達の元に向かう。
大輔「よう。」
火を焚いた大輔はブイモンが捕獲した巨大魚を焼いていた。
ロップモン[アインス、桃が沢山生ってたよ]
アインス「そうか偉いな。こちらも大漁だぞ」
雑草食材を見せるとブイモンが歓声を上げた。
大輔「じゃあピラフ作るか」
アインス「それでは私は…」
大輔はフライパンにバターを放り込み、アインスが入手したハム等を入れて炒めるという、かなりピラフを作り、アインスは薄い豚バラ肉でアスパラやキノコを巻いて焼き、塩胡椒で味付けという単純なおかずを作る。ブイモンが代わりに焼いていた魚も丁度食べ頃に。
ロップモンも自分の技で作った氷水に桃を洗い、キンキンに冷やしていた。
大輔「それじゃあ飯にするか」
アインス「冒険していることを考えれば贅沢だな」
ブイモン[いっただきまーす!!!!]
ロップモン[まーす!!!!]
待ちきれないのかブイモンとロップモンがピラフを掻き込む。
大輔「いただきます」
アインス「ふふ、いただきます」
大輔とアインスも食事にありつき始めた。
大輔「うん美味い。我ながら上出来だな」
アインス「本当に美味しい。やはり私もまだまだだな」
大輔「アインスの作ったおかずもうめえよ。よく作れたな」
アインス「一応、私もお前の妻として料理をしていたんだ。何十年も料理しておいて不味かったら流石にまずいと思うぞ?」
大輔「そりゃそうだ」
キノコとアスパラの肉巻きを頬張る大輔。
切り分けた巨大魚の切り身も頬張る。
やはりデジタルワールドの巨大魚は肉厚でジューシーだ。
現実世界ではこうもいかないだろう。
アインス「それで?大輔はこれからどうするつもりだ?八神達と合流するつもりなのか?」
大輔「ん?ああ、そのつもりさ。でも少し身体をデジタルワールドに慣らしてからな。今のブイモン達、現実世界での暮らしが長すぎたから」
実際、デジタルワールドでの暮らしが長いために現実世界で体調を崩したデジモンもいる。
逆もまた有り得るかもしれない。
まずは身体を慣らし終えてからだ。
大輔「食べ終わったらちょっと食休みいれて、それから特訓を…敵が来たか」
食事の匂いを嗅ぎつけたのか、大輔達の前に現れたのはティラノモンである。
ブイモン[へへ、丁度暴れたかったんだ。]
ロップモン[も~、ブイモンたら…]
拳を鳴らすブイモンに苦笑するロップモンだが、戦闘種族に相応しくすぐさま戦闘体勢に。
大輔「アインス!!デジメンタルを!!」
アインス「ああ!!」
大輔は炎のデジメンタル、アインスは雷のデジメンタルをパートナーにインストールする。
ブイモン[ブイモンアーマー進化!フレイドラモン!!]
ロップモン[ロップモンアーマー進化!ビットモン!!]
ブイモンはフレイドラモン(紋章無し)に、ロップモンはビットモン(紋章無し)にアーマー進化した。
フレイドラモン[さあて、始めるか!!]
ビットモン[飛ばしすぎてバテないでね?]
フレイドラモン[ああ、援護頼むぜ]
一気にティラノモンに肉薄するフレイドラモン。
ビットモンは苦笑しつつ、フレイドラモンが思う存分戦えるようにする。
ビットモン[キャロット爆弾!!]
人参型の爆弾をティラノモンに放ち、ティラノモンの足止めをすると地面に潜り始めた。
爆発で足を止めたティラノモンにフレイドラモンが強烈なアッパーを喰らわせる。
たたらを踏んだティラノモンがビットモンが作った穴に足をはめてしまった。
フレイドラモン[流石だな。ナックルファイア!!]
穴にはまり、動けないティラノモンに鉄拳を繰り出す。
何度も何度も何度も。
そして弱ったのを見計らい、大きく跳躍した。
フレイドラモン[ファイアロケット!!]
ティラノモンに向かって炎を全身に纏いながら突撃。
そして巨大な炎柱が立った。
ブイモン[ふう、食後の運動はこれくらいか]
ロップモン[うん]
ブイモン[やっぱり身体が鈍ってるなあ。最近は特訓出来なかったから仕方ないけど]
身体を動かしながらぼやくブイモン。
大輔「これから取り戻していけばいいさ。ほら、行くぞ」
全員【はーい】
全員が荷物を持ち、移動を開始したのだった。
そして現実世界のロンドンでは…。
ルカ「ええと賢さん?聞こえますか?」
賢『聞こえているよ。どうしたんだい?』
ルカ「はい、賢さんがピックアップした組織の殲滅は今日で終了です。大丈夫ですよ、バレてないですし。そろそろお暇しますね。次に彼らが目を覚ました時には刑務所ですかね?」
賢『明るく言うことじゃないだろう?とにかくお疲れ様。元の世界でゆっくり休んで』
通信を切ると、通報してから撤退した。
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