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2.友人救出物語 〜ただし嫌いな人間はボコる〜

作者:クシャル
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日本で誕生、ただし行くのは鬼神

 
前書き
タイトル変更しました。 

 
ー虚無空間ー

白「••••••••、ここは••••虚無空間か••••••••。」

なんとも言えない色をした空間、白夜はそこで目を覚ます。

白「••••また、また消えられなかった。

今度こそ、存在できなくなると思ってたのに。

俺は俺自身も満足に消せないのか?」

手のひらを傷つけるほど拳を強く握りしめるが、出てくるのは血ではなく白夜の持つ闇だけだった。

こうしていても仕方がない、と立ち上がると辺りを見回す。

白「どこに行こう、幻想郷は駄目だから••••••日本かな。

とりあえず、日本に転生して適当に生活しながらシャルの情報でも集めよう。

そうと決まれば準備するか、まずここから出なきゃな。」

白夜の眼が赤紫色に変わり、道が見えているかのように歩みを進める。




しばらく歩くと白夜は立ち止まり、腕を軽く振る。

すると、空間がパックリと口を開き黒い別の空間が現れる。

戸惑いもせず白夜は入っていくが入った瞬間、浮遊感が白夜を襲う。

白夜はそのまま落ちていく、しばらくすると洋風の小柄な家が見えてくる。

白「••••いったん存在がなくなっちゃったことだし、生まれ変わるしかないかぁ。

やだなぁ、面倒臭いし••••時間が無駄だし••••••。」

なんやかんや言いながらも転生する準備を進めた白夜。




白「••••••おきゃしぃにゃ、にひょんじゃにゃかっちゃにょかにゃ?(おかしいな、日本じゃなかったのかな?)」

だが、白夜は生まれてもうすぐ10ヶ月というところで気味悪がられて捨てられてしまった。

白「ふみゃああああ••••••にゃふ••••、みゃぁいいや、うんしょっちょぉ⁉︎(ふわああああ••••••あふ••••、まぁいいや、うんしょっとぉ⁉︎)」

うまく立ち上がれなかったため、ころんと後ろにひっくり返ってしまった。

白「みゅみゅみゅ••••••、やひゃりおりぇにょふきょうしゅきりゅはけんじゃいだったきゃ。

いってりゅびゃあいじゃにゃいきゃ。(むむむ••••••、やはり俺の不幸スキルは健在だったか。言ってる場合じゃないか。)」

何とかこの状況を打破しようと頭を使う。

しかし、思い浮かぶ案はたった一つ、バレれば恐らく追われることとなるであろう危険な方法。

白(人間の窮屈な肉体を捨てて移るか••••。)

別の肉体を創造し、移ることである。

白夜が産まれる前に細工したおかげで、能力を少しは使用できる。

白「••••やりゅしかにゃいよにゃぁ••••。(••••やるしかないよなぁ••••。)」

目を瞑り集中する、が誰かが来た気配を感じ、警戒する。

その気配は白夜の方へ向かって動いていた、少しするとその気配の主が正体を現した。

白(人間••••。)

現れたのはイケメンの部類に入る優男だった。

「こ、子供⁉︎

なんでこんな森に••••、寂しかったろう?」

白「きゅるにゃ‼︎(くるな‼︎)」

白夜は牙を剥き威嚇するが、結局簡単に捕獲されてしまった。

最初のうちは暴れていた白夜も、少ししたら疲れて眠ってしまっていた。

そんな様子を見て、男は笑い山を降りた。

そしてその後、食べ物がないと急いで山菜を取りに行ったのは別の話である。




白「••••なんともまぁ懐かしい夢を見たものだ••••••••。」

拾われてから十何年後、白夜は高校2年生となっていた。

拾ってくれた優男は病に倒れ既に他界した。

白「4時44分、••••こんなときもあるよな。

準備するか、今日の朝飯は何にしようかな。」

しかし神外である白夜が平凡な日常を送れているわけもなく。

あるときはヤクザと喧嘩をし、圧倒的勝利。

あるときは、極悪強盗犯を相手に素手で圧倒的勝利。

またあるときは、裏で世界を牛耳るマフィアと喧嘩をし、怪我を負いながらも勝利。

だが、すべて白夜自信が望んでやったことではない。

白「くあああっ••••!

あー••••怠い、面倒臭い、二度寝したい。

授業は免除されてんだし今日くらい休んでもいいだろ••••••。

つか眠い、寝よう。」

白夜はスマホでアラームを一応セットすると机に突っ伏して寝てしまった。




白「••••••んぅ••••、いまなんじ〜••••?」

寝ぼけ眼をこすりスマホを見る、6時23分と表示されていた。

白「••••あさごはん、つくろ••••••。」

設定していたアラームを解除し、エプロンを身につけて手早く朝食を作っていく。

白「いただきまーす。」

6時50分、朝食が出来上がり白夜は食べる。

7時になり、朝食を済ませた白夜は皿を洗い学校へ行く支度をする。

胸をサラシで巻いて潰し、男子用の制服を着用する。

なぜ男子用の制服かというと、単に女子用制服が女子っぽすぎるからである。

7時15分、白夜は家を出て家の前にいるカラスに餌をやり、学校へ向かった。

なんやかんや言ってもきちんと学校へ通うあたり、白夜はある意味真面目なのだろう。




学校に着いた白夜、今日はアイツと会わなかったなぁ、と上機嫌でいた。

「あっ、白夜先輩、おはようございます‼︎」

パタパタと犬のように嬉しそうに駆け寄ってくる後輩。

白「おはようさん、練習お疲れ様だな。

怪我しないように気をつけろよ。」

「はい!」

白夜は笑ってその後輩の頭を撫でる。

後輩は嬉しそうにして、部活に戻っていった。




ガララッ

「白夜先生おはようございます‼︎」

「「「「「「おはようございまーす‼︎」」」」」」

白「おはようさん、いい加減先生と呼ぶのはやめてくれないか?

反応に結構困る。」

「「「「お断りします‼︎」」」」

白「うん知ってる、だが笑顔は認められん。」

白夜のクラスメイトは、笑顔で白夜の頼みを断った。

白夜は毎度のことだと諦め、呆れてため息を吐き支度を始めた。




もうすぐで朝読書が始まる、そんな時間に度々廊下は騒がしくなる。

扉を開いて入ってきたのは、美少女4人とその美少女に囲まれたイケメンが1人。

その姿を見た大半の男子は舌打ちをして、イケメンに嫉妬の念を送る。

寝ている白夜を隣の席の生徒が起こす。

白夜はお礼を言い、本を出し読書をし始めたが、遮られる。

遮ったのは主人公気質••••、いや、確実に主人公となりうる人物、蝦夷 蓮弥(えみし れんや)。

後に勇者として召喚される役立たずである。

白「返せコラ、読書の邪魔すんな。」

蓮「だって、この文字読めるわけないでしょ?」

日本語でも外国語でもない言葉、白夜がある場所から借りてきた日記帳である。

白「煩い、解読してるんだ。」

「おい、蓮弥に対してその言葉はないだろ!」

「そうよぉ、謝りなさいぃ〜、怒っちゃうぞぉ!」

ショートボブのいかにもヤンキーのような女子と、ゆるふわっとした良いとこ育ちの女子が白夜を非難する。

白「はっ、怒れ怒れ、そしてそのまま血圧が上がって願わくば滅びろ。」

蓮「白夜ッ、口が悪いよ‼︎」

白「俺は悪くな〜い、ここで無駄話している暇があるならさっさと支度して下さ〜い、みんなの邪魔になりま〜す。」

「ひっ、人をバカにするのも良い加減にしなさいよアンタ!」

「謝って‼︎」

白「ああ、ハエが飛んでる、殺さなきゃな。」

ニヤリと笑い、たかっていた女子4人にピンポイントで殺気を向ける。

女子4人はビクリと震え、顔を青くしてそそくさと自分の席に座った。

白「つうか蓮弥、良い加減本返せ。

あといつまで立ってんの、お前。」

蓮弥から本をひったくり返すと、さっさと読書に戻り自分の世界へとトリップした白夜だった。




「「「「白夜先生お疲れッした‼︎‼︎」」」

白「うむ、お疲れ様、お前らも事故に遭わないよう気をつけて帰れよ。」

ついに部活の後輩にまで先生と呼ばれるようになってしまった、と心の中で落ち込みながら部活を終わる。

蓮「白夜あ〜一緒に帰ろ〜!」

白「煩い黙れお前1人で帰れ俺を巻き込むな願わくば死ね、リア充撲滅会に襲われてしまえ。」

抱きつこうとした蓮弥の顔を片手で押さえ制する。

蓮「最近不機嫌だね、何で?」

白「••••••おぇっ。」

蓮弥の涙目に、白夜は嫌な気持ちを包み隠そうとせず気色悪いと表現した。

白「野郎の涙目なんて気色悪いだけだっつうの、あ、でも売れるか。

そこまでして金を稼ぎたいとは思わないがな。」

蓮「何ブツブツ言ってるの?」

白「何でもねぇし何さりげなく付いてきてるんだし1人で帰れし。」

蓮「えぇ〜いいじゃん、一緒に帰ろうよ!」

白「ならこっちから離れるだけだ。」

白夜はいきなり全速力で走り出した。

身体能力〈異常〉称号は伊達ではない、蓮弥でさえぐんぐん離されていくほどだ。

白夜は蓮弥を撒くために裏道に入る。

白「ったく、本気でしつこい。

俺にもやるべきことがあるんだっつーの。」

「いたぞ!

今日こそーーー」

白「暇じゃねぇんだよ俺ぁ‼︎」

やつあたり、そう言っても過言ではないだろう。

白夜の前にはばかったリーダーらしきヤクザをひと蹴りで気絶させる。

「あっ、アニキイイイーーー‼︎」

周りにいた子分はリーダーを運んでそそくさと撤退した。 
 

 
後書き
お父さんツッコめよ‼︎

立てもしない赤ちゃんが喋れるわけないから‼︎

同姓、または同名の方、誠に申し訳ありませんでしたああああああ‼︎‼︎

白夜は慕われていますね••••。 
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