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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
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SAO
圏内事件
  第13話

 
前書き
“圏内事件”を終わらせる予定で行きます。 

 
所変わってキリト達の方は…、

アスナ『生きている⁉︎』
キリト『ああ、ヨルコさんもカインズ氏もな。』
サチ『だって。』
キリトの言葉に、サチとアスナは驚きを隠せなくなった。
キリト『圏内ではプレイヤーのHPは減らない。だが、オブジェクトの耐久値は減る。さっきのサンドイッチみたいに……。』
サチ『それじゃあっ、カインズさんの胸に刺さっていた槍が削っていたのは、カインズさんのHPではなく…鎧の耐久値…ってこと?』
キリト『そうだ。』
(言っていなかったと思いますが、最初の一件の際に、カインズは鎧を身に着けていた。)
アスナ『じゃあカインズさんは……』
サチ『鎧の耐久値が0になって、鎧が消滅する直前に、転移結晶で何処かに転移したって言う事?。』
キリト『そう言う事だ。』
アスナ『成る程……。』
キリトの解説にアスナは納得した。

アスナ『それじゃあ、ヨルコさんの時は?』
キリト『彼女の場合は、最初からダガーを刺した状態で俺達と話していたんだろう。』
アスナ『最初から?』
キリトの仮説にアスナは首を傾げた。
サチ『そういえばあの時、ヨルコさんはずっと私達に背中見せてなかったよね?』
(ここも言っていませんでしたが、ヨルコは自分から背中を見せるまで、背中をキリト達には見せなかった。)
キリト『まさにそうだ。そして服の耐久値が減っていくのを確認しながら会話を続け、タイミングを図って、外から飛んで来たダガーが刺さったって演技をしたんだ。無論、刺る音はあらかじめ録音したヤツを使ったんだろう。』
サチ『それじゃあっ、黒いローブの人はグリムロックさんじゃなくて……』
キリト『カインズだ。ヨルコさんとカインズは、この方法で自分達の死を偽造し、指輪事件の犯人を炙り出す事にした。』
サチ『そして2人は、幻の復讐者を作り出した。』
キリト『シュミットの事は、最初から疑っていたんだろう。』

サチ『そういえば、アスナってヨルコさんとフレンドリー登録したよね?』
アスナ『えっ、ええっ……。』
実はアスナ、最初の件でヨルコを宿に送り届ける道中で、フレンドリー登録していた。
早速アスナはヨルコの位置を特定する。
アスナ『19層のフィールド。主街区から少し離れた小さな丘の上。』

アスナが言っている場所は、まさに今シュミットがグリセルダに謝罪している場所だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

所変わってシュミット達の方。
シュミット『そう…だったのか。』
シュミットは幽霊の正体を知って安心した。
シュミット『2人共、そこまでグリセルダの事を……。』
カインズ『アンタだって、彼女の事を憎んでいたんじゃないだろ?』
シュミット『当然だ、信じてくれ。そりゃ、受け取った金で買ったレア武器のおかげで、<聖竜連合>の入団基準をクリア出来たのは事実だが……』

その会話の最中…、
≪ヒュンッ≫
シュミット『⁉︎』
突如、剣閃がシュミットを襲い、シュミットはその場に倒れ込んだ。
シュミットは肩に目をやると、自分の肩に刺さっている1本の短剣に目が止まった。その後シュミットが自分のHPバーを確認すると、グリーンに点滅する枠に囲まれている。麻痺毒だ。
すると…、
『わーお、ワンダウン‼︎』
『……。』
子供っぽい言い方と、エストック(細剣の一種)をヨルコとカインズに向ける2人のプレイヤーがいた。
しかも、2人共オレンジカーソルつまり犯罪者だ。
『確かにコイツはデカイ獲物だ。<聖竜連合>の幹部様じゃないか……。』
更にもう1人出てきた。しかもその手には包丁のような大型のダガーが握られていた。
シュミットはその顔ぶれに憶えがあった。
シュミット『殺人ギルド<ラフィン・コフィン>。』

殺人ギルドとは、レッドカーソルのプレイヤー(殺人者)で構成されたギルドのこと。
無論<ラフィン・コフィン>のリーダー PoHもレッドカーソル。
そして、包丁のようなダガーを持っているのがPoH張本人。子供っぽい言い方をしているのがジョニー・ブラックで、エストックを持っているのが〈赤眼のザザ〉ことザザ。3人共、<ラフィン・コフィン>の幹部である。

PoH『さて、どうやって遊んでやろうかね?』
ジョニー・ブラック『アレやろうよヘッド‼︎“殺しあって最後に生き残った奴だけ助けてやろうぜゲーム”‼︎』
PoH『そんな事言っといてお前、この前最後まで残った奴も殺したろ。』
ジョニー・ブラック『ちょっとヘッド、先にそれ言っちゃゲームになんないっすよ‼︎』
やはり、彼等の話を聞いているだけでも怖い。
流石は殺人ギルド<ラフィン・コフィン>。オレンジギルドとは格が違う。
ザザ『ふっ……。』
シュミット『⁉︎』
ザザが黒い笑を浮かべた時、シュミットは恐怖のあまり、全身鳥肌が立ちそうになった。
PoH『さて、取り掛かるとするか。』
するとPoHは手に握られたダガーを振り上げた。どうやら3人を殺すつもりらしい。
そしてダガーがシュミットに襲い掛かろうとしたその瞬間…、

≪ピタッ‼︎≫
PoHは動きを止めた。
すると地平線から、馬が2騎こちらに走って来た。シュミットもそれに気付いた。
馬が足を止めると、キリトとサチが降りて来た。そう、彼等は馬に乗ってここまで来たのだ。
キリト『ギリギリセーフってとこかな?』
サチ『間一髪だったね。』
2人は馬を返して言った。
キリト『さてどうする?もうすぐ援軍が到着するが……』
サチ『攻略組約30人を相手にする?』
そして2人は武器を装備した。ジョニー・ブラックもだ。現段階での戦力差は3:2でキリト達に部が悪い。しかし、キリトには〈青の槍壁〉,〈俊足の槍突〉の二つ名を持つサチがいる。数なら劣るが、実力ならPoHに引けを取らない。
5人は暫し睨み合ったが…、
≪パチンッ≫
PoHが指を鳴らすと、ザザとジョニー・ブラックは武器を収めた。
PoH『行くぞ。』
PoHの一言で、3人はその場を後にした。シュミット達は見逃してくれたようだ。PoH達が立ち去ったのを確認したキリトとサチは、武器を収めた。

キリト『また会えて嬉しいよ、ヨルコさん。』
ヨルコ『全部終わったら、ちゃんとお詫びするつもりでした。っと言っても、信じて貰えないでしょうけど……。』
シュミット『キリト,サチ、助けてくれた礼は言うが、何故解ったんだ?俺達が襲われる事が?』
サチ『解ったわけじゃないけど、あり得るかもって推測したの。』
キリト『そう言う事。なあ、カインズさんにヨルコさん、アンタ達は、あの2つの武器をグリムロックさんに作って貰ったんだろ?』
キリトはヨルコとカインズに聞いた。
ヨルコ『彼は最初、気が進みませんでしたが……。』
カインズ『僕等が説得したら、やっと武器を作ってくれたんです。』
サチ『残念なんだけど、その件については……』
サチは、キリトが圏内殺人実態に気付いた後の話をした。(内容は省略します。)
シュミット『グリムロックが…あいつがメモの差し出し人、そしてグリセルダを殺したのか?』
キリト『いやっ、直接ではなく、<ラフィン・コフィン>に依頼したんだろうな。』
ヨルコ『そんな…あの人が真犯人なら…何故あの人は協力してくれたんですか?』
サチ『グリムロックさんは貴方達を利用して、指輪事件を永遠に闇に葬り去ろうとしたのよ。』
キリト『そうだ。ヨルコさんとカインズさんとシュミットの3人が揃う時を狙って纏めて消そうとしたってわけ。』
サチ『けど、それは私達によって阻止されたけど……。』
シュミット『成る程な。』

話が終わった直後…、
アスナ『いたわよ。』
アスナが出てきた。グリムロックを見つけたのだ。 
 

 
後書き
終わらせる予定でいましたが、面倒臭くなったので次回に持ち越します。 
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